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音楽に対するハードルが高い話

あぁ多分、自分は音痴なんだ、と思っている。

というか音痴にも色々種類があって、自分はそのうちのいずれかのいくつかに属している、と勝手に思っているだけなのだけれど。
もはやここ数年(世情もあって)カラオケに行けていないので自分がどうやって歌を歌っていたのか、発声しているのか、調整しているのか分からなくなっている……多分。

思うとか、多分とか、曖昧な表現する前にまず、自分の喉が今どういう状態なのか分かっていない。わかっていないなら歌ってみればいいじゃない、自分の歌声を録音でもして再生すればいいじゃない、人に聞いてもらえばいいじゃない、かと言うところであるが、まずここで引っ掛かる。
何を歌えばいいんだ、と。
そう自分、20半ばも過ぎ、30手前の人間ですが、音楽をまったく聴きません。

CMソングとかの聞いたことある部分だけ、歌えるところだけ歌ったらいいんじゃないのか?
そんな好きでもない歌をそんな適当な理由で歌っても良いものなのだろうか。そんなつまらない事を考えていくうちに何も歌えなくなってしまった。

そもそも曲を聞くということに対して並々ならぬハードルを持っている。
「その曲を聞くということは、完璧に歌えないといけない」という謎のハードル。
いや、そんなハードルは無いって分かってるんですよ。あったとしてもくぐればいい話だし、律儀に掲げておく必要ってまるで無い。
それでも、そんなハードルの幻覚が見えてること自体が自分を音楽から遠ざけているという実感は拭えない。

そんな自分ですが、去年、生まれてはじめてCDを買いました。 
ゲームのBGMを纏めたものは買ったことがあったが、名のある歌手が歌詞を謳い楽器を奏でるような曲は初めて買いました。
BUMP OF CHICKENの「Acacia」。ポケモン25周年のために結成25周年のBUMPが歌ってくれた楽曲でした。最初はMVの楽曲として歌われていたもので、映像に大変感動したのでその勢いのままセットで予約。その後届いたものの、パソコンにディスク読み込み装置が無いことを思い出し急遽ドライバを購入し、ようやく聞けるに至った訳です。
音楽聞くだけでこれだけわちゃわちゃする20半ばもいないだろうな、とひとりで拗らせるなど。

といっても、そもそも最近の発表された楽曲ってYou Tubeとかで聞けるんですね。これも最近知った。本当に欲しい人だけがCD買って楽しむ時代って事なんでしょうか。このあたりもよくわかっていない。そういう時代だからこそなのか、「所有する」ことに対して新たな特別感を覚えている訳かしら。自ら進んで聴く環境を整えたことが特別というか、よりその曲に対しての思い入れを持つことが出来るということか、とこの年にして初めて理解しました。

Apple Storeで曲単位で購入できるのも初めて知ったし、音楽データの扱いが結構容量食うことも初めて知った。友人とかが中学時代に通っていたであろう道をこの歳でぬるぬる這いずる羽目になるとは思わなかったな。
このあたりでようやく「あぁ、音楽って結構単純なものなのだなぁ」と理解。本は一冊単位で買えるし、本棚に収まらないと邪魔になる。それと同じと分かったので、音楽に対する謎のハードルも扱いが雑になっていくことを、のんびり、望みましょう。

とりあえず、世情がマシになったらカラオケ行って、BUMPや「Acacia」を気持ちよく歌えるようになれてたらいいな、と希望をしておく。

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