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綺麗な色でしょ?【ニシキソウ・コニシキソウ・オオニシキソウ】

こんにちは、うりぼうです。

すっかり遅くなってしまいました。
楽しみにしていてくださったみなさま、すみません。

そして、皆さま暖かいお言葉をかけてくださってありがとうございました。

noteで、色々な方に出会えて本当に良かったと思います。

これからも山あり谷ありだと思いますが、マイペースでぼちぼち続けていきたいと思います。

よろしくお願いします😊

では早速ですが、今回の野草を。

今回は「ヤエムグラ」に続き、よく見ないとわからないお花を咲かせる野草をご紹介します。

なお、「ヤエムグラ」って何ぞや?と思われた方はこちらをご覧いただくと、ちょっぴりわかります。
(改めて読み返すと、この時もバタバタしていた私。小さい花扱おうとすると何か起こるジンクスがあるのかもしれません...)

今回紹介するのは「ニシキソウ」「コニシキソウ」「オオニシキソウ」です。

サイズ表記でいう「M」「S」「L」っぽい名前ですよね。

ではさっそく紹介しましょう。

ニシキソウ

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庭や空地などで良く見かける方も多いのではないでしょうか。

「うん、雑草だな」「ああ、白い汁でるやつね」など、色々な感想が飛び出しそうな彼らは、トウダイクサ科ニシキソウ属という分類の在来種です。

特徴として最も目を引くのは、茎の赤色と葉の緑ではないでしょうか。

この色合いから「錦」に例えて「錦草」と呼ばれています。または、緑と赤の「二色」という意味もあるとか。

クリスマスの様な、鮮やかな色合いですね^^

花はとても小さいので、肉眼で見るのは至難の業です。

折角なので拡大して見てみましょう。

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ちょっと写真が明るいのでわかりにくいですが、真っ白というよりは少し赤が入ったような色味をした花です。

大きさは目測で1~2㎜といったところでしょうか。とにかくよく見ないと花なのか何なのかわからないサイズです。観察は肉眼では難しいかもしれません。

じつは、この花びらのように見えるのは花びらではなありません。

少し難しい話になるのですが、「ニシキソウ」は杯状花序というトウダイグサの仲間でよく見られる花のつき方をします。

簡単に表現すると、カップ(杯)のような形をした葉っぱのようなものの中に、雌しべと雄しべだけに退化したものが入っている、という感じです。

この白い部分はそのカップの一部ということになります。

一般的な花とは少し違った形をしているのですね^^

コニシキソウ

さっきまでの「ニシキソウ」の紹介で「ああ見たことあるな」と思った方、よーく思い出してみてください。

葉っぱに模様がありませんでしたか?

もしかしたらそれは「コニシキソウ」かもしれません。

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「コニシキソウ」にも模様のないものがあるらしいので、確実に分類するとしたら別の見方が必要になりますが、大まかにパッと見ただけで判断するとしたら、大きな違いはこの葉っぱの赤紫色の模様かな、と思います。

「コニシキソウ」はトウダイグサ科ニシキソウ属で北アメリカ原産の帰化植物です。

「ニシキソウ」より小型ということから、「小錦草」という和名が付けられています。

お相撲さんの名前ではありません^^

では「コニシキソウ」の花もせっかくなので見てみましょう。

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こちらも「ニシキソウ」と同じようなとても小さな花です。形が似ている気がしますね。(ちなみに隣に写っている虫は1㎝に満たない位のサイズです。)

同じ分類の仲間、ということもあって、「コニシキソウ」も先ほどの杯状花序というカップの中に入ったような花の形をしています。

ところで、拡大するとよくわかりますが、「ニシキソウ」と比べると全体的にちょっと毛が多い印象を受けますね。

これも「コニシキソウ」の特徴になります。(とはいえ、パッと見では毛の有無はわかりにくいです。)

手折った時に白い汁が出たりするのは「ニシキソウ」と同じです。

オオニシキソウ

「オオニシキソウ」は「ニシキソウ」より大型なので「大錦草」と名付けられた、こちらも、トウダイグサ科ニシキソウ属で北アメリカ原産の帰化植物です。

花が咲いていなかったので、ちょっと自信がないのですが、これかな?という野草がありましたので載せておきます。

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「コニシキソウ」に似た模様の入った葉っぱで「ニシキソウ」の葉が1cm程度なのに対して、「オオニシキソウ」の葉は大きいもので3cmくらいありました。

まさに「大錦」です。

花の写真はありませんが、多分「ニシキソウ」や「コニシキソウ」と比べると大きいのではないかな、と思います。

また花が咲いているのを見つけたら、写真を載せますね^^

【2021/09/26 追記】

「オオニシキソウ」に花が咲いていました。

「ニシキソウ」「コニシキソウ」は、肉眼ではなかなか確認しずらい花のサイズでしたが、「オオニシキソウ」は肉眼でもバッチリです。

スマホで撮影しても、拡大する必要がありませんでした。

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果実は「ニシキソウ」と似ていて、毛がないっぽいです。

また、「ニシキソウ」「コニシキソウ」は地面に近い感じの植物ですが、「オオニシキソウ」は上へと伸びている様子。

より大きい植物に感じました^^

「ニシキソウ」「コニシキソウ」の確実な見分け方

さて「コニシキソウ」のところで少しだけ見分け方の話をしましたが、ここで確実な見分けを紹介しておきますね。

「ニシキソウ」と「コニシキソウ」はざっくり分けると

① 「コニシキソウ」は葉っぱに模様がある
② 「ニシキソウ」は茎がほぼ無毛

などの見分け方あるのですが、先ほどお話したように「コニシキソウ」にも模様のないものがありますし、「ニシキソウ」にも茎に少し毛が生えているものもあるようです。

ちょうど今回私の見つけた「ニシキソウ」には毛がありました。

ちょっと拡大して見ましょう。

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おお、「コニシキソウ」ほどではないですが、うっすらと生えています。

では何が決めてとなるのでしょうか?!

確実な決め手は「さく果」と呼ばれる、最終的に果実となる部分に毛があるかないかです。

実際に見てみましょう。

■ ニシキソウ - さく果には毛がない

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つるんとしてますね。なんだかかわいいです。

■コニシキソウ - さく果は毛に覆われている

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もう、見ていてかゆくなりそうなほどむくじゃらです。

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というわけで、二つの植物の違いは「果実の「毛」」でした!!^^b

しかし、これを肉眼で判別するのは至難の技なので、ざっくり判別したい時は模様の有無が一番簡単で良いかと思います。

「オオニシキソウ」についてはサイズ感が全く違うので、簡単に判別できるかな、と思います^^

紅葉

「オオニシキソウ」に関してはちょっとわからないのですが、「ニシキソウ」「コニシキソウ」は秋になると全体的に赤くなり紅葉します。

「コニシキソウ」は去年の秋に撮影したものがあります。

......しかしながら、紅葉よりも果実のぼこぼこ感が気になって写真を撮ったので、紅葉を伝える写真としてはイマイチなのが申し訳ない^^;

手前の葉っぱに注目してもらえると赤く色づいているのがなんとなくわかるような気になります^^;

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「ニシキソウ」に関しては、今年初めて見つけたので紅葉の写真はありません。ただ、赤くなっている個体は見つけましたので、それを載せておきますね。

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うーん、紅ショウガの様な色の茎です!美味しそうにすら見える。

「コニシキソウ」はそれほど真っ赤だなとは感じなかったのですが、こちらは本当に真っ赤できれいでしたよ。

真っ赤に紅葉するのも「錦」と名付けられた理由かもしれませんね^^

■ 余談:「ニシキソウ」って若いと赤いの?

ちょっと余談です。

モミジがたまに季節を間違って赤くなることがありますよね?

私が「ニシキソウ」のこの個体を撮影した時、そういう現象がこの個体にも起こっているのかと思っていました。

ところが、次の週に見てみると、葉が全体的に緑になっているし、茎の赤も「紅ショウガ」のような「紅」よりもずっと落ち着いた色味になっていました。

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(「ニシキソウ」の左に切り株みたいな物があります。これが同じ個体だよ、の印です^^)

不思議だな、と思ってもう一度赤くなった写真を見直したところ、赤ではなく緑っぽくなっているところが。花の周りの葉なんかは緑ですもの。

もしかしたら「若いと赤い」のか?と思って調べてみたのですが、そういう情報は見つからずでした。

うーん。この個体は何だったのでしょうか。気になります。

おわりに

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今回は「ニシキソウ」「コニシキソウ」「オオニシキソウ」を紹介してきました。(「オオニシキソウ」については情報少なめでしたが^^;)

「ニシキソウ」をカメラで撮っていると、綺麗な野草だな、という印象をうけました。

鮮やかな葉の色と茎の色、実もコロンとしていてかわいくて、茎の伸ばし方も優雅に見えてきたりして。

「錦」と名付けられたのも頷けるな、と今回感じました。

肉眼では見えにくいこの子たちの美しさを、見つけることができて良かったな、と思います^^

最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。

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