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さて、本物のぼくはどれでしょう!【カタバミ・オッタチカタバミ】

こんにちは、うりぼうです。

それにしても、暑いですね…。
毎年、「去年の今頃こんなに暑かったっけ?」と言っている気がしますが、冬を経て記憶から暑さが消えているのか、実際に気温が上がっているのか。

少なくとも、子どもの頃は周りも水田が多く、家も密集していなかったので風通しも良くて、環境的にも涼しかったのだろうな、と思います。

なんしか、アスファルトが暑い…。

しっかり昼間の熱を蓄えている感じが、夜になってもほんのり暖かいことからもわかります…。

暑さの話はさておいて、今回はその暑い地面の辺りでもひっそり咲いている「カタバミ」を紹介します^^


どんな野草?

「カタバミ」はよく道端の隅っこなどにも生えている、黄色いお花を咲かせるカタバミ科カタバミ属の野草です。

黄色お花がかわいい!

葉っぱはハート型三枚を集めたような形。クローバー(シロツメクサなど)にも似ている気がしますが、クローバーはハート型ではないので、「カタバミ」との見分けはつきやすいかな、と思います^^

お花は黄色の5枚からなる、大きさ1cm程度の小さなお花です。

春から初夏にかけてが一番多く見かける気がしますが、今の暑い時期でもたまに咲いているのを見かけます。う~ん、地面に近いのに元気!

「カタバミ」を漢字で書くと「片喰」「傍食」「酢漿草」などと書きます。

前の二つは、夜や、曇り、雨風が強い時など「カタバミ」が葉を閉じてしまう(「就眠運動」と言います)様子が、葉が欠けて見えることに由来します。

また、あまりに日差しが強い時も、その日差で葉焼けなどしないよう、葉を守るために閉じてしまうこともあるようです。

これは、2月の17時ごろに撮った「カタバミ」です。

この時期のこの時間、もう外は結構薄暗いです。お花も葉っぱもすっかり閉じてしまっていますね。
(花を閉じるのは、例えば夜間に花を開いていても虫が来てくれず受粉できないので、花粉のロスを防ぐためだそうです)

アメリカフウロの主張が強めで、すみません^^;

このように花や葉を閉じることで、「カタバミ」はいろんな要因から身を守っているんですね^^

もう一つの「酢漿草」という漢字は、「カタバミ」の持つ酸が酸っぱいことに由来します。

「カタバミ」の葉にはシュウ酸という酸が含まれているので、例えば10円玉をこするととっても綺麗になったりします。

(左)磨き前 (右)磨き後
この時期葉っぱがあまり見つからなくて、
ピカピカにはできませんでした^^;

「カタバミ」の花言葉に「輝く心」という言葉があるのですが、これはこのような酸の働きから来ていると言われています。

昔は仏具などを磨くのにもつかわれていたとか。

また「カタバミ」は家紋として使われることも多かったようです。

いろんな説があるようですが、「種を飛ばしてたくさん子孫を残せることから」という説や、「踏まれても強い」みたいな説もあったみたいです^^

昔から、私たちの近くにある身近な植物だったのですね^^

種、発射します!!

みなさん、ご存知の通り「カタバミ」は実の部分に軽く触れるとパンっと弾けて種を飛ばします。

つまんで種を飛ばしてみた後

一度やったことのある方ならわかると思いますが、これがなかなかなんとも気持ちよくて、ついつい飛ばしちゃったりします^^;

小学生の頃、理科で「「ホウセンカ」という植物は種を飛ばすします」ということを教えてもらいました。

ところが、私の身近に「ホウセンカ」はなく、情報は理科の教科書に載ってた濃いピンクっぽいお花のみ。実際はどんな花でどんな種なのかもわかりませんでした。

ある時、運動場の隅っこで咲いている黄色い花を見つけました。その花の脇には種。

取ってみようと思って手を伸ばしたら…「パンッ」と中から種が飛び出してきたではありませんか!!

そうか、これきっと「ホウセンカ」の仲間なんだな!と小学生の私は納得したわけなのですが…今の私が近くにいたら叫んだことでしょう…。

「それ、カタバミー!!」

ちなみに、未だに生の「ホウセンカ」には会えてないし、種を飛ばした経験もありません^^;

いつか飛ばしてみたい種の一つです。
(とはいえ、きっと花壇に植えられていそうなので怒られそうですが^^;)

背の高いカタバミ

さて、ここまでなんとなく「カタバミ」の色々と小学生の頃の私を知ってもらえたと思います^^

今年に入って春ごろからじっくり「カタバミ」を観察していると、ふとあることに気づきました。

所々、地面から背伸びしている「カタバミ」がいるではないですか!

私が最初に気づいたのはちょっと日陰だったので「そうか、日に当たろうとして伸びたんだな?」なんて思ってました。

日陰のカタバミさん。
足元には「ヤエムグラ(本物)」がいます。

でも、日陰のわりになんか葉っぱも生き生きしてるし、ちょっと背が高くない?!(15cmくらいありました)と思って念のため調べたところ、私にとって衝撃の事実がわかりました。

「やぁ、ぼくたち「オッタチカタバミ」。北アメリカから来たんだよ♪」

え~!!そうなの?

ところが立ち上がっている「カタバミ」全部が全部そうではなく、その中には「カタバミ」も確かに実在して、これらは「タチカタバミ」と呼ばれているとか。

「タチカタバミ」に「オッタチカタバミ」…もうちょっと名前の付け方をですね…。(ごにょごにょ)

というわけで、この日から私のカタバミ類観察が幕を開けたわけです。

色々調べた結果をまとめるとこんな感じです。

ちょっと見にくくてすみません^^;

他に托葉の有無、という見分け方もあるそうですが、ちょっとよくわからなかったので、私がぱっと見で見分けているポイントをまとめました。

実際は種を採取して、「やっぱりそうだったか」「いや、ちがったか」とか納得したりしています^^

では実際の「カタバミ(タチカタバミ?)」と「オッタチカタバミ」を見てみましょう。

🌱基本のカタバミさん

まずは基本として「カタバミ」を観察!

普通のカタバミさん。

種はこんな感じです。

白いのは、果実の中に入っていた時に
包まれていた膜です。
熟した実は、これが剥がれます^^

種本体は茶色一色なのがわかりますか?
ちょっと虫メガネの倍率が低いのではっきりわかりにくいんですが、表面はボコボコ波打っています。

🌱多分タチカタバミさん

では、次にちょっと立ち上がってたので、「タチカタバミ」として扱いたい感じの子です。(実際のところどうなんですか?!(T_T))

全体はこんな感じ。普通のカタバミより立ち上がってますが…

茎から葉っぱの茎は交互に伸びている感じです。
主となる茎もそれほど太くないです。

では種を拝見して確認してみましょう。

さらに画質まで悪くて申し訳ない…
茶色だけだな、と感じて頂ければ嬉しいです。

少なくとも、「カタバミ」の仲間であり、「オッタチカタバミ」ではなさそうです。

🌱そしてオッタチカタバミさん

では最後に「オッタチカタバミ」さんです。

矢印のところを基点に、葉っぱやお花の茎が伸びていることがわかりますか?その基点となる茎もがっちり太い印象を受けます。

種の部分の急角度はそう見えるものと見えないものがありますね^^;

では種を頂いて、さっそく観察してみましょう。

同じくなかなか画像が悪くて見にくいですが、それでも白い点々があるのがわかります。

模様がはっきりついてますね。
この白い模様はでこぼこのところについてます。

別の「オッタチカタバミ」の種を、もうちょっと良い虫眼鏡(後で買いなおした^^;)で撮った写真がこちらです。

明らかな白い模様です^^

🌱まとめ

「カタバミ」さんと「オッタチカタバミ」さんの違いなんとなく伝わりましたか?

確実な決め手は種だそうなので、弾くついでに観察してみても楽しいかもしれません。(よく見ると肉眼でもわかります^^)

私が観察したところ、立ち上がっているカタバミっぽいものは、ほぼすべて「オッタチカタバミ」でした。気付かぬうちに、身近にあったんだな、と驚きです。

まとめとして、カタバミさんたちの見分けイメージ図を置いておきますね^^

オッタチカタバミさんは、
私の中でとてもピシッと
立ち上がっているイメージなのです^^;

おわりに

今回は「カタバミ」を紹介しました。

春辺りのカタバミさんは生き生きしてます。

そういえば、「カタバミ」ににて葉っぱが赤い「アカカタバミ」さんがいますが、観察しているとこの花がおしゃれさんであることに気づきました。

「カタバミ」と同じ黄色いお花だと思っていたのですが、「アカカタバミ」は中心部分に赤が入っていてちょっと違うんだな、と発見でした^^

アカカタバミさん

「カタバミ」は身近にありすぎて、今まであまり「よく見てみよう」と思わなかったのですが(え?!^^;)観察してみると発見が多くて楽しかったです。

「カタバミ」さんにはほかにも「ムラサキカタバミ」「イモカタバミ」など身近な仲間がいっぱい!園芸種ではオキザリスも仲間ですね。

今の暑い時期はなかなか見かけませんが、よかったらまた観察してみてくださいね(*^^*)

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

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