FABE分析(ファブ分析)の欠点とは?
本当にその分析は役に立つのか?
FABE分析とは、売りたい商品のセールストークや、お客さんの訴求ポイントを発見する方法です。
1,特徴=Feature
2,利点=Advantage
3,利益=Benefit
4,証拠=Evidence
上記4つの頭文字を取ってFABE分析です。
やり方は、
1,まず最初に、売りたい商品の特徴をどんどんあげていき、
2,その特徴の利点を上げて、
3,その利点がお客さんにどんな利益をもたらすのか、
4,その利益は本当だと思わせる証拠はどんあものがあるか?
を紙に書いていくということです。これを聞いた時、大企業が喜びそうなマーケティング手法だなぁと思いました。
実際にやってみた。
以前、シャープの集まりで、太陽光発電の同業他社の方たちとこのFABE分析を使ってディスカッションしたことがります。15人位いたので、AグループとBグループに分かれて分析しました。
ここで、注意事項を。
この分析、いかにもって感じですが、一番初めに「商品の特徴」を書くことになるので、お店視点になってしまい、顧客視点で考えられなくなります。
私がいたBグループでは、以下のように提案しました。
この分析チャートは顧客視点で考えないと意味が無いので、全て顧客視点で意見を出しましょう。どんな些細な事でもいいです。できればFABEそれぞれ1つにつき20個以上は出しましょう。
でも、やっぱり年配の人からは、
・環境商品である
・エネルギーを生み出す唯一の商品である
・太陽で電気を作る
という特徴がでてきます。
しかも、「これは外せんね!」と言ってきます。
違うんだ。そんなのはお客さんからしたら優先順位低いんだ。そんな特徴は重要じゃないんだ。これらの環境やエネルギーを前面に持って来ると、とたんに売れなくなるんだ。
なぜなら、お店視点だから。
でも、「顧客視点で考えよう」と言ってたおかげで、修正することができましたが、私がいなかったAグループは、見事にお店視点での分析になりました。
・発電効率が良い
・ルーフィット設計がある
・宇宙で使われてる技術
・太陽電池の歴史が長い
などです。
正直、そんな特徴や利点を挙げられても、お客さんにとって「どうでもいい」「利点だと思えない」ことが多いです。
どんなに有名な分析チャートを使っても顧客視点で考えないと、何の役にも立たない分析になるので要注意です。