四十八文字の話『ケ』 「系図」を見てみよう (続1)「足利将軍家のキーマン」
では前回に引き続き③「足利将軍家」系図を見て頂きたく。この系図は「源義国」公をトップに、次世代の新田氏の祖「源義重」公、足利氏の祖「源義康」公、そして初代将軍「足利尊氏」公は中段くらいの位置に登場します。
③足利将軍家
またまた余談になりまして申し訳ないですが、 系図の上段の所々に、色んな「名字」が出てきますが、 勿論これらは 全て「足利一門」、ご親戚です。
有名な家名では、 ⚪「新田氏」(新田義貞公の系統。 徳川(松平)氏はこの系統の末裔だと言う話が有りますが 定かではないと思います) ⚪「今川氏」(戦国大名「今川義元」公の系統) ⚪「吉良氏」(忠臣蔵の「吉良上野介」の系統) ⚪「桃井氏」(幕末に活躍した志士、越前福井藩士 「橋本左内」の「橋本家」がこの系統。 今回の大河ドラマでは小池徹平さんがこの役を演じます。要潤さん演じる一橋派の越前福井藩主「松平春獄」公の 側近として国事に奔走しますが、安政の大獄で斬首されてしまいます。)
また、室町幕府の体制における将軍の次の位、 政務や事務方の事実上のトップ「管領(かんれい)」職を、 この系図にある「細川氏」「斯波氏」「畠山氏」の三家 だけで、室町時代約230年間、持ち回りして担当 してました。 ⚪その中でも特に「細川氏」は、前回の大河ドラマで 眞島秀和さんが演じた幕府奉公衆「細川藤孝」の系統と なります。 またこの系統からは、 平成五年(1993年)に第七十九代内閣総理大臣に就任した「細川護煕(もりひろ)」氏と 現日本赤十字名誉社長「近衛忠輝(このえ ただてる)」氏 (かつてこの日本おける「筆頭公卿」であった「近衛家」の現当主)がおられます。 このご両人は、その「細川藤孝」の直系子孫デス。 ⚪「喜連川足利氏」 この四十八文字の話シリーズの『ア(続1~3)』編で 書かせて頂いた「喜連川足利氏」。 系図の最左下の部分に「喜連川国朝」公の名が見えますよ。
話を戻します。皆さん、改めて③の系図、見て下さい。 こちら系図においても、やはり❗おられましたね。
徳川将軍家における「吉宗」公と同じような立ち位置の「キーマン❗」が。
この方の系統が、この後、足利将軍最後の第十五代 「義昭」公まで続きます。
皆さんはこのお方、第六代将軍「足利義教 (よしのり)」公の事、 ご存知でしょうか?
おそらく、そのお名前、存在すら知らない方が多いと 思いますが。 それで今回はこの方についてお話をさせて頂きたい のですがその前に、一つ是非ともお知らせしたい事!が 有ります。
実はこの第六代「足利義教」公を「憧れ」て、大いに 「尊敬」し、この方の行った政策、制度をご自身の執政において大変参考にした言われている人物がおられます。 その方はおそらく、歴史になど関心のない方でも、 日本人ならば誰でも一度は聞いた事が有る歴史上の有名な人物です。
皆さん、一体誰だか分かりますか?
それは、あの「織田信長❗」公です。
「義教」公が亡くなってから、約一世紀、100年後に 生まれた「織田信長」公。 あの天才肌で、自分の思い通りに、そして、聖地とも 言われ、誰もが憚ったあの「比叡山延暦寺」を平気で 焼き討ちした方、です。
笑い話で聞いて頂きたいのですがね😉、 もし仮に私の隣に信長公がおられて、
「信長公にも憧れの人がいたんですね😃」 と話かけます。と、それに対して信長公は「何故この儂が、他の誰かを尊敬する必要があるのじゃ?」と言われ、即問答無用で 斬られてしまうようなイメージがしかないですよね?
でもやっぱり、人の子😉、だったんでしょうか? 何かに悩んでいたり、どこかに頼りたい事が有ると、 自分の先輩世代に拠り所❗を求めたのかな、と思います。
「足利義教」公は、足利将軍第三代「足利義満」公の息子です。系図では、4番目の男子となっていますが、じつのところハッキリしません。
兄の「足利義持」(よしもち)公が第四代将軍になりました ので、この頃の慣習より、将軍になれない男子は仏門に 入ります。 ですが、皆さん、ここからが凄い話になります❗。 「義教」公が、14歳で仏門に入るや否や、 若干25歳の時、
「第153代天台座主‼️」になります。
当時の日本仏教界最大宗派における「トップ」です。
幾多の名僧(法然、親鸞、日蓮など)を育て上げた 「比叡山延暦寺」を開き、日本に天台宗を弘めた、
あの伝教大師『最澄』の「再来❗」
「天台宗開闢以来の逸材❗」
とまで呼ばれるようになったのです。
確かに「足利氏の七光り」も多少有ったでしょうが、 普通では「天台座主」になどなれる筈が 有りません。
これは「義教」公ご自身が生まれ持った、物事に対する 理解力、見識の高さにあるかと思います。
皆さん、もうここまでの話だけで、この方が何とすごい⤴️⤴️人物かと思いませんか?
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