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共犯者

「松がひどい剪定されちゃったんだよ」

それがこの赤松との出会いでした
ずいぶんでかいなぁと言うと、これでも頭詰めたんだとの事
なんでも前の前の前の植木屋さんが高齢になり、植木屋さんの方からお願いされそうです

赤松は皮を剥いたほうがキレイなんですよね、皮を剥いた様子が無いのかな?と思い言うと
なんでも前の前の植木屋さんから皮は剥いた事が無いと言う

こんなに立派な割に枝が少ないですね
それが私に頼んできた理由らしい、なんでも前の植木屋さんがブツブツ切ってしまったとか

んーそれならと思い
任せて下さい!

私は持てる知識、技術全てを出してこの赤松の剪定に取り組みました(全ての植木にそうしてるつもりです)

まず枯れ枝を全て取り、古葉を取り、幹から細い枝先まで皮を取りキレイに仕上がりました

キレイになった、頼んでよかったと言って頂き満足

そう思った翌年(2023年)
お客様から
赤松が枯れちゃったんで伐採して欲しい

えっ!?

見事に枯れていました、2023年は暑さと雨の少なさにプラスされ私の剪定で完全にノックダウンしたんだとその時知りました
赤松は相当弱っていたんだな、私に剪定されている時はやめてー!と思っていたんだなと思うと情けなくなりました

頭を詰められ少しずつ枯れが入り、ブツブツ切られさらに枯れが加速し、そしていきなりキレイに皮を
剥かれたものだからたまりません

私がトドメを刺しました、側から見たらそうです
そうですが
共犯者がいます、いると思わなければ私は耐えられません!

お客様はある程度察して下さりしょうがないと言ってくれました

馬鹿だと改めて思いました、全てに全力でと言う事では無いんだなと勉強になりました

みなさんも知らず知らずのうちに共犯者になっているかもしれません

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