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間引く勇気もないくせに

はじめましてこんにちは。孤独な園芸家服部です。

植物育成に懸ける情熱を誰と共有するでもなく、
ただただ1人、イヤホンでポッドキャストのコテンラジオを聴きながら、土をいじったり植物をいじったりするだけの女です。
プライベートの全てを園芸に注ぎ込むストイックさが売りなので、気付けば友人を失いました。

いいか、私には週末酒を飲んで騒ぐ時間などない。質の良い睡眠が明日の園芸を左右するのである。
聞いてくれ、私には昼間にカフェでケーキ食ったりお喋りしている時間などない。
蚊取り線香焚いて植物のメンテナンスをしなければならない。付き合ってもホームセンターまでだ。
お前の心のメンテナンスに付き合う暇なんぞない。

こうして園芸家は孤独になるのである。
自業自得。

でも懲りてないし身に沁みてもいない。

そんなこんなの園芸漬けの日々が数年経過し、
今年もクリスマスローズの種まきシーズンがやってきました。

昨年280粒ほど蒔いたクリスマスローズの現在の様子がこちら。
245株が生き残り鎮座しておる。

R5年早春の発芽から夏を超えた1年生苗

現在7.5㎝のロングポットですが、来月あたりには植替えで10.5㎝ポットに鉢増しされます。
すっごい場所とるな…。
やっぱ9㎝にしようかな…。

そして先日撒いた今年のクリスマスローズの種がこちら。

560粒の発芽予定は来春

今年は560粒ほど蒔いた。年々酷くなる。
もうスペースの確保が難しくなってきた。
交配記録も管理に限界を迎えつつある。
そう、私は間引けない女。

クリスマスローズに限った話じゃないが、種を収穫しようものなら全部蒔いて全部育てて手に負えなくなり、職場の人や近所のご婦人たちに引き取ってもらう始末。
どうしても私は間引けない女なのです。

ネットなどで売るという選択肢もあるけれど、なんか梱包とか発送とか評価とかめんどくさい…
湯水のようにマネーを園芸に投資しているだけ。
年間で土にいくら金をぶっ込んでいるのか現実を見たくない。

でも交際費ゼロだからさ。
服や化粧品の美容費もほぼゼロだからさ。
パンツ2枚をローテーションで平気だからさ。
パンツがびろんびろんになったらしまむらに行くだけだからさ。

びろんびろんパンツの話じゃない!
植物を間引けない話だ!!

特にクリスマスローズは種まきから開花まで早くて3年はかかります。
こだわって交配させても親株と似た花が咲くとは限らず、開花するまで未知数なのです。
だいたいハズレだけど。その中からごく稀に私好みの美しいやつが出てくる。
この博打感がたまらねえ。
クリスマスローズの育種は私の射幸心を煽りまくるので、これは紛れもなくギャンブル中毒である。
相談窓口はどこにある。

なので。
花を確認する前に間引くことができず、年々拡大の一途を辿るクリスマスローズゾーンが敷地を侵略し続け、とうとう限界を迎えつつあるというお話でした。

昨年初開花の美形株
原種もだいすき

クリスマスローズ中毒の方は、皆さん同じ心境なのではないでしょうか。
私は普通の友人もいないのでもちろんクリスマスローズ友達なんぞゼロなのですが、
インスタなどでフォローしているクリスマスローズのセミプロの方々はもれなく全員「場所がない」と嘆いております。

さあさあ、今シーズンもクリスマスローズ沼にどっぷり浸かってやろうじゃないか。

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