感情が無いってこと
非常に残念ながら私には感情がありません.
楽しそうに笑いますし,時には悲しみます.たまには怒りますし,酷く疲れる時もあります.
ただ,誠に申し訳ありませんが,私には感情がありません.
抱き合うことも,求め合うことも,愛情を伝えることもできます.享楽に沈むこともできます.
けれど,騙すようで申し訳ないのですが,私には感情がありません.
どうして?
なんで消えた?
いつ殺した?
失せた感情と心はもう戻らないんだよ?
渇いた笑いが,乾いた涙が,どうでもいい嘘が,僕を灰色に包む.
何もかもがどうでもいい夢であってくれと願う時もある.偉そうに語ってようが,所詮は拘りの無いお遊びなのだと,いつも思う.
何もかもがどうでもよい.
独りじゃここまで来れなかった.
独りじゃここまで生きれなかった.
生きる目的を他者に押し付け,尚傲慢に生きようとしている.
結局,何がしたいんだろうか.
その辺の煤のように,道路の片隅で横たわっていたい.
疑う余地もなく心がないこの身体へ.
心を失くしたら「優しい」って言われるようになったよ.
心を失くしたら「怖い」って言われるようになったよ.
何が正しいんだろうね.
生まれ育まれるはずのものが,いつしか殺され腐ってゆく.
満たされるはずが,ずっと空っぽのままだ.飢えているわけではない.空なんだ.
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