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フィジカルとメンタルのピークが重なるほんの僅かな人生の時期。BTSのオンラインコンサートを観ました。

先日、BTSのオンラインコンサートを観ました。
2日間のオンラインコンサートの視聴+オンライン展覧会(まだ見てない、謎)の視聴で10,000円という価格を家族に伝えたところ目をむいていたんだけど、コスパと効率性を旨とする夫は、そんなに払っているのであれば、少しも見逃してはいけない。と、テレビの前にきちんと座って集中して視聴するようにと伝え、隣の部屋へ行き、大変ありがたかったです。

曽田正人先生の『昴』という漫画の中で、この漫画はかなり本流から外れたバレエの習い方をした日本人の女の子が、努力と情熱と才能でパリオペラ座で踊るようになるまでの熱血バレエ漫画なんだけれど、世界的に有名なダンサーが主人公に

「ダンサーには技術も含めたフィジカルのピークと、メンタルのピークがあって、この両方のピークが重なる時期は人生の中でもほんの僅かだ、だからそのピークを逃しちゃけない」

というようなことを言っていたな、というのを、1日目の最後のほうで私たちのジミンちゃんが

「コロナで公演ができなくなって、なんでこんなに辛い経験をしなくちゃいけないんだと本当にずっと悔しい思いでいる」

と言って、泣いていたのを見て思い出しました。

観客の方の私たちは、今は残念だけどもコロナが収まったらきっとライブに行こう。とはいえ今は、オンラインだとチケットの争奪戦にも参加しなくていいし、お金さえ払えば絶対見られるからそれはそれですごく嬉しい。というのも本音ですが、

演じる側の人たち、人前に立って何かを表現するあらゆる人達にとっては、そして「今この瞬間が自分のピークだ。人生をかけたこの瞬間の自分をどうか見て」と切実に思っている人たちにとっては、なんとも辛いのだろうな。と想像して、ひりひりと心が痛みました。

それから、そういった全ての方たちが、辛さにつぶされることがありませんように。心から祈ります。

対面はGive and Takeが熱量が双方でやり取りできるけれど、オンラインだとどうしたって演者のGiveのほうが大きくて、どうしたって観客側のTakeは演者へお返しするGiveよりもずっと上回る

今はエンタメでもビジネスでも興行や催事的なもの主催者や演者側が「対面と同じくらいの体験と感動を、どうにか観客の皆さんに差し上げたい。届けたい」というマインドが主で、観客側がお返しにその体験の感想や感動を伝えるほうがどうしたって弱いんだけど、同じくらいの熱量がやり取りできる”インタラクティブ”が生まれたら、いいな。というのも、思いました。

もらったものと同じくらいのものをお返ししたいと、いつも思っている世界中のARMYたち、その有り余る愛をどこに向けているの。私たちはいつだって、GiveにはGiveで応えたい。

1日目は終わってからもそんなことをずっと考えていて、素晴らしいものを見せてくれた感謝としょんぼりする気持ちが半々くらいだったんだけども、2日目は1日目のあらゆる部分をブラッシュアップしてきていて(マルチカメラのカメラワーク、衣装、メンバーの振る舞いなどなど)、BTSとBigHitと関わっているスタッフの皆さん、1日でこんだけのフィードバックとブラッシュアップを加えてくるって、いったいどうなってるんですか。と、本当に驚いたし、そういった部分でも有り難いものを見せていただいている!という気分になって拝みました。

これはどっちかだけじゃなくて、2日間見て完成する作品だったんじゃないか。
本当にありがとう。本当に素敵なものを見せていただいて。

私はBTSにはまってまだ数ヶ月の新参ARMYですが、アスリートのように見るたびに自己ベストを更新し続けるあなたたちの”ピーク”に立ち会わせてくれてありがとう。どうかどうか、もう少しもっと長く見させてください。という気持ちを新たにしました。

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