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海外で暮らす子供の日本語と教育

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海外で暮らす子供のための日本語学習や教育についてまとめています。
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ビンの中に地球をつくる。

毎年4月22日はEarth Dayであり、ニューヨークのローカルスクールでも子供達は地球環境にちなんだことを学びます。 ローカルスクールで英語で学んだことが、土曜日の日本語の学校でもでてくると、子供達の中での学びが深まりやすいということもあり、僕の教える中等部のクラスでは毎年この時期の3週間を「地球は誰のもの?」というテーマ(単元)に費やします。 これは、僕の好きな授業の一つでもあるんですが、今年は残念なことにニューヨーク中がリモート授業になってしまい、この中で行うはずだ

リモート授業の良いところ悪いところ。

ニューヨークの学校が閉鎖となり2ヶ月が経ちました。 公立学校でも私立でも、子供達は毎日、リモート授業を受けていますが、リモート授業の内容は学校により、また担任の先生により全く異なります。 そもそも、こちらの学校には教科書というものは存在しません。授業の仕方やスクールトリップ(社会科見学や遠足など)も、担任により異なります。 ですので、同じ学年のあるクラスでは全くスクールトリップに行かないのに、隣のクラスでは毎月のように行く・・・などということもよくあります。 リモート

ニューヨークで日本の番組や映画を見せる。

僕の生徒たち(ニューヨークに暮らす日本人・日系人の中学生と高校生)は、普段の生活で日本語に触れる機会が非常に限られています。 例えば、お母さんが日本人の国際結婚家庭の場合、子供の日本語接触量とその質は、お母さんとの会話に大きく依存する事になります。 しかし、生活の全てが英語に囲まれている環境では、家庭内で子供との日本語会話をキープするというのはなかなか難しいことです。 子供の年齢が上がるにつれ、英語での発話が増え、お母さんが日本語で話しかけ、子供は英語で返すというような

ニューヨークのリモート授業で使われているアプリやサイト。

ニューヨークでは既に2ヶ月以上、学校は全て閉鎖されて、リモート授業が行われています。今回は、ニューヨークでのリモート授業で学校が使用しているアプリ(オンラインサービス)を紹介したいと思います。 Google Classroomこれはもう、言わずもがなだとは思いますが、基本的なクラスのスケジュール管理と課題提出などは圧倒的にGoogle Classroomを使っている学校が多いようです。 同様のサービスにより多くの機能を持ったSchoologyというものがあり、こちらを使っ

野口村での思い出。〜 竹の香り

小学校の時に野口先生という先生がいました。 野口先生は、夏になると千葉の田舎の方にあるご自身の家(もしくは実家)を開放して、学校の子供達を泊めるキャンプをしていました。 「野口村」といいます。 野口先生は、確か担任は持たれてなくて、時々古文のようなものを教えていました(小学校なので古文という授業はないとは思うのですが・・)。 僕の通っていた千葉大学教育学部附属小学校は、西千葉というJRの駅前にあり、大学のキャンパス内にある中学なので、多少の緑はあるものの、まわりは普通

ニューヨークの子供達にとって、特別な夏がきます。

コロナウイルスの嵐の中、自宅に籠もる生活も2ヶ月となりました。 誰もがこの新しい生活のかたちに戸惑いやストレスを感じながらも、何らかの意味を見いだそうと頑張っている。そんな雰囲気がある5月のニューヨークです。 最初の投稿がこんな時期か・・・とも思いましたが、よく考えたら、こんな時期だからこそ、noteを始めてみようかという気持ちにもなったわけで、 人生何がきっかけになるかわからないものです。 娘がニューヨークで生まれた13年前、子供のために日本語や日本文化、あるいはニュ