【独白】ぼくは、感覚派の敵じゃない。むしろ…
これは、"感覚派"のあなたへの
僕からの一通の手紙だと思って読んで欲しい。
日頃書く文章に目を通してくれているひと。
いつもありがとう。
とても嬉しく思っています。
初めて見るひと。
初めまして。なんであなたは
このコラムにたどり着いたんだろう?
たまにはね、こんな独白をするのも、いいかなと思って。
少しでも、あなたと距離が近づけばいいな。
🌙🌙🌙
感覚派 VS 論理派。
これは、古くから語られてきた、テーマだと思うんだ。
普段からぼくの文章を読んでくれているひとには
すでに伝わっていると思うけれど。
ぼくは、ゴリゴリの論理派です。
だからこそ。
そんなぼくは、昔からこんな誤解を受けてしまう。
こんなふうに。
実際のところは、そんなことは思っていないんだ。
微塵にも。
でも、どうしても、こう思われてしまうことがあるんだ。
じゃあ、ぼくの本音を話そう。
🌙🌙🌙
ぼくは、論理なんかより
感覚派の方が優れていると思う。
はっきり言って、感覚派の方が、ずっとすごい。
なぜだと思う?
感覚派のほうが「速い」からだ。
論理は、遅いんだよ。
ただ、
自分にないものが、羨ましいんだ。
感覚派が、その速さこそが。
真実に到達するスピードこそが。
羨ましくて仕方がないんだ。
羨ましいよ。
ないものねだり。
あなたの持つ、その速度に
僕はきっと、永遠に追いつけない。
🌙🌙🌙
ああ、何も暗い話をしてるんじゃないよ。
そんなつまらないものを読ませるために
この手紙を書いてるんじゃない。
勝手に時間取らせて、愚痴聞かせるのはさ
流石にヤバいでしょ。笑
でもね、正直なところ。
僕の感情の中に、感覚派への嫉妬は混ざっているかな。
それくらいは笑って許して欲しい。
あなたには、ぼくにない圧倒的長所があるから。
感覚派、本当にすごいんだ。
なにも、適当に褒めてるんじゃあないよ。
何がどうすごいか、ちゃんと説明できる。
まがりなりにも、論理派だからね。笑
だからこそ。
どうしようもなく埋まらない「差」を
感じてしまうんだ。
ちょっと、聞いてくれると嬉しい。
どう、あなたをすごいと思っているか。
なんで、ぼくがあなたに
追いつけないと思っているか。
ある種の「近寄り難さ」「いけすかなさ」みたいなものや
なんかこう言葉にできない「イヤミ」みたいなものを
もしあなたがぼくに感じているとしたら…
「あなたがどうすごいか」が伝わったときに、
きっと、それらはなくなる。
…ま、ぼくも寂しいんだよ。笑
時間をくれないかい?
僕たちは、敵同士じゃない。
いがみあわなくていいんだ。
🌙🌙🌙
ありがとう、付き合ってくれて。
突然だけど。
取手のない、陶製の湯呑みを想像して欲しい。
その湯呑みを上から見ると、
ちょうど円の形だろう?
縁まで描くと、二重の円になる。
ちょうど、こんな形だね。
その湯呑みの中には、
なみなみと水が注がれているんだ。
その湯呑みに、サインペンで印を書く。
場所は、湯呑みの左端と、右端に。
この、左端に書いた印を「スタート」
右端に書いた印を「ゴール」としよう。
ここでひとつ、あなたにやってほしいことがある。
この、「スタート」の点から
「ゴール」にまで、最短ルートで線を引いてほしい。
まんなかには、水が入っている。
さて、どうする?
🌙🌙🌙
たぶんね。
湯呑みの外周に、「ぴーっ」と、線を引くと思うんだ。
ちょうど、こんなふうに。
簡単にいってしまえば
いま、あなたが引いてくれた外周の線。
それが論理派…つまり、ぼくの「ものの考え方」なんだ。
この線を、できるだけ綺麗に、ぶらさないように引く。
それを得意としているのが、論理派なんだよね。
でも、綺麗に線が引けるまでは時間がかかる。
コップの材質や、ペンのタッチを確認しながら
力加減をきにかけて。線がぶれないように。
一直線に、真っ直ぐ引けるようなやりかたを、考える。
これが、論理を組み立てる作業。
一度論理を組み立ててしまえば、
以降は迷うことなく、真っ直ぐ線を引くことができる。
そして、まっすぐな線の引き方を知っている先人も
自分の他に、たくさんいる。
なんとなく伝わると嬉しいのだけれど…
論理派は、そんな感じだ。
でもね、感覚派のあなたは、
じつは、すごいことをやってのけていたりする。
同じように、感覚派の考え方を見てほしい。
びっくりするよ。
🌙🌙🌙
感覚派が無意識に引いている
「最短ルート」は、こう。
これが、感覚派の「ものの考え方」なんだ。
よくよく考えたら、これが最短ルート。
「かならず湯呑みの外周に線をかけ」
「水の中に線を引くな」とは、誰も言ってないからね。
「水が入っている」としか言っていない。
これをするだけで、スタートとゴールをつなぐ線の長さは
ぐっと短くなる。四割ほど、すでに線を引く距離が短い。
線を引く距離が短い、ということは
スタートからゴールに辿り着くまでの時間が、
他と比べて短いということなんだ。
だから、感覚派の方が「速い」。
あなたは、すごいんだよ。
ぼくからしたら、目から鱗なんだよね。
様々な出来事を、こんな感じで解いていく。
でも、水の中を線が通っているから。
「どうやってサインペンで水の中に線を書いたの?」
と聞かれると、答えられなくなっちゃうのが、感覚派。
思い当たるところ、あると思うんだ。笑
🌙🌙🌙
もっとすごい、極まった感覚派の人もいたりするんだ。
その人が無意識に引く「最短ルート」は、こう。
ぱっと見だとわからないと思うが、こんな感じで捉えてほしい。
少し楽に説明すると…
黒線が「実数」
赤線部分が「虚数」に該当する。
論理派は、どうやっても実数しか扱うことができない。
そこにあるものを前提として、論理を組み立てるからだね。
でも、感覚派は違う。
存在するか不明瞭なものも、扱える。
虚数の海の中を当たり前のように通過していって
まるで、水の部分がそこにないかのように。
魔法のように目的地に到達してしまうんだ。
論理派からすれば、これはワープ。
瞬間移動のようなものなんだよ。
必死に解放を導き出して、
愚直に湯呑みの外周をなぞっているのが
ばからしくなってしまう。
そして、多くの論理派は
自分の心が傷つかないために、こんなふうに思ってしまう。
実感、聞き覚え、見覚え、あるだろう?
🌙🌙🌙
感覚派と、論理派の違いを
論理的に紐解いてみると、こんな感じになるんだよね。
どうだろう?
結構わかりやすかったんじゃないかな。
ほら、湯呑みの周りにぐるっと、線を引いてるから。
一回できあがっちゃえば、説明はすごく楽。
僕も、あなたと同じように、水の中に線を引きたい。
虚数を使いたい。
でも、ぼくはそれが、とてもにがてだ。
🌙🌙🌙
ぼくからすると。
感覚派のあなたは、自分にない強みを持っている。
だからね、正直なところ、とても妬ましいくらいだ。
でも、その嫉妬はかならず「羨ましい」と
言い換えるようにしている。
だから、ぼくは本心から、
あなたに、「羨ましい」と思っている。
あなたに憧れている。
妬みと、羨みと、憧れは、似たようなものだ。
感情の出どころが一緒なんだよね。
妬みにあって
羨ましさや、憧れにないものがわかるかい?
それは、「敬意」と「好意」だよ。
相手への「敬意」があると。
相手への「好意」があると。
嫉妬は、別の言葉と感情に変わるんだ。
ほら、これも論理かも知れない。
🌙🌙🌙
ひとは、自分が敬意を払われていないと感じた時
その相手に敬意を払うことが難しい。
ぼくもそうだ。
あなたも、あなたの仲の良いあのひとも。
あなたが大嫌いな、あのひともそうだ。
これは、みんな変わらない。
感覚派は、感覚派というくらいだから
微細に、そういったものを感じ取ってしまう。
これ、なくなるという話を、最初に書いたよね。
これね。
相手に敬意と好意が生まれれば、無くなるんだよ。
ぼくが、感覚派のあなたに
敬意と好意を持っていると、そう感じてくれたなら
ここはなくなるんだ。
どうかな。
ぼくは、あなたが僕にないものを持っていて、
羨ましいとおもう。
それをとても素敵だなと、思っている。
ぼくは、あなたに敬意がある。
では、あなたは、今。
どう思ってくれている?
論理派の、ぼくに対して。
🌙🌙🌙
ぼくたちは、敵同士じゃない。
そして、いがみ合わなくたっていい。
感覚派と、論理派。
それぞれ、違う強みを持っているんだ。
じゃあ、こんな共生関係はどうだろう。
感覚派は、アホだから、勉強が足りないから
水の中に引いた線のことを説明できないんじゃない。
虚数の中の線のことを、説明できないんじゃない。
単純に、「説明できない部分」だから
説明できないんだ。
違うかい?
じゃあ、補い合えばいい。
感覚派は、
速さに長けているからこそ、説明が苦手なんだ。
でも、論理派…つまりぼくたちのがわは。
速さは決して追いつくことができない。
でも、説明や再現性に長けているんだ。
もう、これ以上は説明しなくてもわかるだろう?
線、ぼくがひかなくても。
もう引けてるはずだ、あなたには。
🌙🌙🌙
タイトルに戻るね。
ここからが本題だ。
ぼくは、感覚派の敵じゃない。
むしろ。
強い理解者
そして、強い相棒になり得ると思っている。
「理解」をベースとして、話を進めることができるから。
実際に、水の中に通った線や
虚数の中を通過した線を、理解することはできない。
でも、どうしてそこに辿り着いたかは
一緒に探すことができる。
スタートとゴールが決まっている問題ばかりじゃない。
難しいことも、たくさんある。
だからこそ。
こんなことが起きてしまったりする。
そんなときに、ぼくの出番だ。論理派の出番だ。
あなたが行きたい目的地をよく聞き
あなたが出た、意図しないゴールの位置を分析し
そこから、正確な目的地を割り出す。
望まれれば、
あなたが目的地に向かうための
再現性の高いルートも算出する。
あなたは、ゴールの位置を知ったあとは
再度虚数に潜り、そこをめざしてもよい。
たまには縁を歩いてみるか、と思ったら
再現性の高いルートを、歩んでみても良い。
どちらをえらんでもよい。
それこそ、あなたが「いいな」と思う方を
えらぶのが、いい。
どうだい、うまくやれそうだろう?
🌙🌙🌙
ぼくは、感覚派のあなたの「ナビ」になれる。
じゃあ、あなたは?
ぼくからすると、「主役」だ。
あなたこそが、主役になれる。
感覚派のひとには、大きなエネルギーがある。
なにか、自分がやりたいと思ったことを、どうにかやろう
どうにかしよう、そんな力がやっぱり、強いように感じる。
でも、そのパワーを制御できなかったり
うまくベクトルを合わせられなかったりする。
そういうときの、補助。
あなたの力を、感情や感覚のエネルギーを
あなたの本領を、あなたの秘められた才を。
最大限に活かせる、発揮できるように
サポートするのが、ぼくの仕事であり、ぼくの得意分野だ。
あなたのような感覚派が作り上げるであろう
素晴らしい世界を見せてもらいながら
おこぼれにあずかる。笑
それくらいが、本当にちょうどいいと思っているよ。
現金な話だって?
なあに、力量を理解しているだけだよ。
それに、誰だって自分の「ナビ」は
可愛がるものさ。そうだろう?
🌙🌙🌙
長い手紙を、最後まで読んでくれて、ありがとう。
ぼくもここまで長文になるとは思っていなかった。
まるで想定外だね。
改めて。
ぼくは、あなたに敬意を表しているよ。
あなたは、どうだろうか。
ぼくにできないことを
ぼくにできないものを
ぼくにできない楽しみ方を。
ぼくをつかって、成し遂げてほしい。
そのためにできるサポートを、ぼくはする。
もしもダメになっちゃった時は、
そんなの一旦置いておいて。
柔らかいクッションの代わりにでもなろう。
一緒に、楽しんでいこう、人生。
あなたの輝かしい未来を、祈っているよ。
いぬより🐾
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