エッティラ(エテイヤ)のタロット「GRAND ETTEIILA:グランエッティラ」を訳しながら感じたつれづれを書いていこうと思う ①
ETTEILLA(エッティラ/エテイヤ)って誰やねん?
タロット好きの人なら、知っているかもしれません。
Etteilla(エッティラ/エテイヤ)は、18世紀フランスで活躍した占い師の名前で、現代のタロット占いの基礎を作りポピュラーにした人物といわれている人。
本名はJean-Baptiste Alliette(ジャン-バプティスト アリエト)
でも、なぜそれほど今に知られていないかと? となれば……
ロゼッタストーンを解読したシャンポリオン(1790年生まれ)が生まれる前のエジプト起源説に影響を受けたタロットを作ってそれを元に占ってたから
なんでしょうかね……
1822年にヒエログリフの解読結果を発表して以降、1900年代に入って特に、トートタロットを作ったアレイスター・クロウリー(1875年生まれ)などのオカルティストから、かなり叩かれたのだそう。それ以降は下火のエテイヤのタロット。
フランスとイギリスの確執?! というわけではないと思うけれど……
なんで今、ETTEILLA(エッティラ/エテイヤ)のタロットを掘り下げる?
現代のタロティストとしては、「現代のタロット占いの基礎を作りポピュラーにした」と言われる、フランス革命前後のフランスで一世を風靡したエテイヤの考え方に興味は尽きません。
けれども、エテイヤのタロットをちゃんと解説したものが日本語でほとんどありません。
既に絶版になっている本やネットに流れているものがあるのは知っているし実際に読みましたが……エテイヤのタロットが占いの主流として使われていた当時のフランスパリで出版された本と、違った解釈があったりもします。
だったら当時の本、1853年の出版とされるJulia ORSINIの「Le Grand Etteila, ou l’Art de Tirer les Cartes」と、1993年出版の「LE GRAND ETTELLA – tarots égyptiens」と、2005年出版の「Le grand livre de L’Etteilla – tarots égyptiens」を訳して比べたらいいやん! と思った。
というのが、エテイヤを掘り下げようとした理由です。
それともうひとつ。
一番大きな理由は、純粋な好奇心から、フランス革命という時代の狭間に生きたフランス人が何を思い、このカードに意味を与えたのかを知りたいと、思いました。
これは、タロットの信憑性云々を議論しようという試みではありません。
当時の人が何を思い、何を「タロット」という象徴に託したのか、当時の価値観と今の価値観を比べるとどう変わってきたのか?
「タロット」を通して時代の移り変わりを掘り探る試みをしてみたい、と思ったのです。
※上記にある、3冊の本に書かれている解釈は、こちらで比べています↓
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