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4/27 子供が一時保護された話。

前日の元嫁姑バトルの腹立たしさと、息子’sの気持ちはどんなもんだろうかと考えすぎてあまり眠れずに明けた月曜の朝。

前日のプチ修羅場。

昨晩、眠る前に私の兄(M兄とする。マゾのMじゃない)にひと言ラインを入れていたので、朝に返事が来ていた。M兄は高校から調理科に属し、そのまま料理人の道をひたすら走る根っからの料理人で現在はホテルのシェフをしている。

顔は平井堅。酔払って歩いているとジャック・スパロー(パイレーツ・オブ・カリビアン)と呼ばれた経験あり。

シフト制のシェフ兄貴がいつ休みかなんて知る由もなかったが、この日神の奇跡かたまたま休みだと言う。スパロー、ナイス。

ざっくばらんに事の経緯を話し、1~2日だけ息子’sをM兄宅へ避難できないかとお願いしてみると、ぶっきらぼうを絵に描いたような性格のM兄は期待を裏切らずぶっきらぼうに快諾。

その事を息子①に報告し、あとはM兄とM兄嫁と息子’sでやり取りをしてもらい、待ち合わせや時間などを調整してもらった。

息子①から、朝11時に近くの目立つ商業施設で待ち合わせたとの報告をもらい、祖母にはM兄宅へ行くと言ってもいいし、まだ険悪な状況なら書置きでもなんでも方法は任せると伝えておいた。


元義母と元夫の浅はかな奇行

息子①から、『今から出る』と電話を受けながら、横から祖母がワーワー言っていた。そして直後にラインが入る。

内容は画像1枚。
チラシか何かの裏に書きなぐられた、ゆうちょの口座番号。
そして『祖母ちゃんから』とひと言添えられる。

昨日の『金払え』の振込先らしい。が、字が汚すぎて読めず。残念。

そしてしばらく息子①からの連絡は途絶えた。スマホを置いて行くとも言っていたので、M兄が迎えたらM兄から連絡が来るだろうと待っていた。


11時半過ぎ。M兄から『迎えた』とぶっきらぼうラインが入る。

ホッとしたのも束の間、12時過ぎに元夫から『子供たちが居ません。警察に連絡しました。ドコにいるか知りませんか』と白々しいメールが来た。

元義母から連絡を受けて私にメールしてきたのだろう。子供たちがどこに行ったかなんて元義母に聞けば分かることだ。もっと他に言いようがあるだろうに。なんて国語力を求めても無駄か。

なんて返そうかと、しばらく放置していると15時ごろM兄嫁から電話が来た。

兄嫁「今ね、〇〇警察署から連絡来て子供たちとMが〇〇署に行ったんだ。話を聞かせてって事でね。なんか誘拐って向こうが言ったみたいでさ(笑)」

兄嫁は胆の据わった理性と慈愛と軽い天然で出来たバイリンガル女史で、問題が起きると大抵笑ってる人である。ちょっと杏っぽいつるりとした顔で、第3子妊娠中に『Mからムーミンみたいって言われたw』と笑う可愛い義姉。

私はマジで警察に連絡してたと知り、とりあえずM兄に『すまぬ』とラインを入れた。

そして1時間後。M兄から電話が入る。
通話ボタンを押したと同時に

私「大変申し訳ございません。マジでごめんなさい。どうもすいません」

ひたすら謝った。政治家的謝罪も含めたほうが良かっただろうか。

M兄「あ、うん。警察の人が事情聴きたいって。変わるな」

私の謝罪は軽くスルーされ、早々に警察官にバトンタッチ。そうさ彼はぶっきらぼうさ。いつものことさ。

バトンタッチした警察官は『あ、どうも生活保安課の〇〇です』と自己紹介しつつ、事の流れを話してきた。

警官「お兄さんはあんまり事情を知らないみたいなんで、事情説明をしてほしいんですよね。今はね、お祖母ちゃんの方から『これは誘拐になるんじゃないですか』って連絡を受けて僕たちは動いたんですけれども~。実際は何があったのか教えてもらえます?」

そう聞かれ、私は事の始まりと今朝までのことを一通り話倒した。兄が迎えたときの状況は知らないので、そこはM兄と息子’sと元義母に話を聞いてもらう方が早いと伝えた。

警官「なるほどね~。うーん、お母さん、ひと言『連れていきますよ』って言ってもらってたら、こうは成らなかったかなぁ。まぁお兄さんからもひと言あればって感じだけど。事情が事情だけにねぇ・・・ま、こういう時もひと言 言っといてくださいねーっていう事で。」

なんともゆる~いご注意を受け、終了。
私は『ご迷惑おかけしましたぁ・・・』と謝るしかない。

息子’sはM兄とは別室で事情を聞かれているようでなかなか終わらず、M兄は休日を警察署で過ごすという最悪な休みを満喫していた。
神の奇跡どころか、悪魔の誘いだった。


そしてさらに1時間ほど経った頃、M兄の自宅に居る兄嫁から連絡が入り『度々すまんね。今ね警察署の少年課の人から連絡来てさ、連絡先教えてもいいかね?』と確認が来た。

最初に誘拐の件で連絡が来た部署は生活保安課で、次は少年課から事情説明を求められているらしい。少年課と言われて私は『え、少年犯罪?なんで?』と意味の分からない思考になっていた。

数分後、同警察署の少年課の警官から連絡が入る。

少年課の警官「先程、息子さんたちの話を聞き終わりましてね。その結果として誘拐ではなく親権者・お父さんからの『虐待』と判断しました。子供たちが頑なに家に帰ることを拒んでいるので、このまま児相へ一時保護されます。明日、児相から連絡がいくと思うのでお母さんの連絡先を児相にも教えておきますから。」

開いた口が塞がらないほどポカンとして聞いていた。

は?児相?一時保護?・・・はい?????

子供たちの家出騒動がとんだ形で警察を巻き込み、児童相談所への一時保護という大騒動になってしまった。
頭も気持ちもザワザワが止まらない。

子供たちがM兄宅へ帰れなかったのは、私に親権がないからで、親権者側の身内なら良かったらしいが、子供たちは元義母の家に帰るのも拒んだらしい。まぁ当たり前か。

警察署と兄嫁とやり取りしてる最中に帰ってきていたトトさんも驚いていた。まさかここまでの事態に発展するとは・・・って感じである。

しかし、その反面。警察が虐待と判断し、児相に保護させるという状況はそれだけ息子’sの言葉に耳を傾けてくれた結果だとも思った。
この時世、赤ちゃんの泣き声が止まないというだけで通報され警察が訪問してくる世の中なので、かなり敏感なんだとも思う。

この日、警察署とのやり取りは以上で終了した。私のザワザワは止まらない。そしてM兄は無事帰ったのだろうか。ぶっきらぼうにも程がある。


M兄に『戻ったかい?』とラインを入れると、兄嫁から連絡が来た。この夫婦、兄嫁がM兄の通訳係なのである。バイリンガルというより、もはやトリリンガル。

兄嫁の話によると

M兄も私と同じようにゆる~い注意を受けて終了していたらしい。
誘拐というのも、M兄は当初待ち合わせしていた商業施設ではなく、元義母の済む団地の駐車場に変更され、そこで息子’sは待っていたのだとか。

詳細はよく分からないが、息子’sが商業施設に行くときに元義母も横に居たらしく『なんでわざわざ!うちの前に来たら良いでしょ!』とキレる元義母の言葉を、息子①と電話していた兄嫁が聞いていたらしい。

そしてM兄が団地の駐車場に着くと、息子①は駐車場で待ちながら元義母と電話しており(元義母は家に居たらしい)、現れたM兄に

息子①「なんか祖母ちゃんが『通報しますよ』って言ってる」

と電話で言われたことを伝えたが、M兄は『は?』となり『まぁいいや、行くぞ』と言うと、息子①はスマホを置いて行くために1度元義母の居る家に戻り、そして何事もなくM兄の車に乗ってM兄宅へ向かったとか。

もう、元義母、言ってる事とやってる事が中途半端すぎ。誘拐を誘発してんじゃねーか、それ。

警察も恐らくその経緯を聞いて呆れたんじゃなかろうか。ご苦労様です。

元夫もM兄が警察署で待たされている間に来ていたらしいが、警官から来たことを聞いただけで顔も合わせてないし、どんな話をしたかも興味が無くて聞いてないらしい。まぁ・・・ですよね。

とりあえず、優しさで動いてくれた兄を誘拐犯に仕立て上げそうになった事をひたすら謝り倒してM兄と兄嫁との情報交換は終了した。


こういう事態の行動力はなぜか凄い

兄嫁との電話が終わった7時過ぎ。
トトさんと2人『明日、帰ろう。そして親権変更もしよう』と心に決め、早速飛行機の手配をした。

コロナ禍で地元への便はだいぶ減便されていたが、料金が安くて助かった。2人で戻るし、これから色々とお金が掛かりそうな予感がするので安いに越したことはない。

成田発ジェットスターのチケットを取り、自宅から成田の早朝便に合わせると朝の5時には電車に乗らないと間に合わないので、朝が激弱の私にはプレッシャーしかない。

ということで、今夜から成田へ乗り込み、ターミナルで一夜を過ごすことにして、夕飯を作り、シャワーに入り、旅支度をして22時過ぎには家を出た。

約3ヵ月ぶりに電車に乗った気がする。

地元に帰ったところで、すぐに子供たちを引き取るなんて事は出来ないけど顔を見ることくらいは出来るだろうと思った。
こんな事態になるなんて誰も想像しておらず、当の息子’sが1番驚いてるんじゃないか、その心境は私には想像もできない。

いやもしかすると、おっぺけぺーな息子’sのことだから、そう大して何も思ってないかもしれない。M兄宅の猫と寝れなかった事くらいを残念に思ってるだけじゃねーか?その可能性、高すぎる。

彼是考えながら電車は成田ターミナルに着き、夜中の閑散とコロナ禍のコンビニ閉店で不便を感じながらも静かに一夜を過ごした。


今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

息子’sの一時保護は昨今の児童虐待に対する厳しい目がきちんと作用した結果だと思います。

『家に帰りたくない』と頑なに拒む子供を、そう易々と帰すわけにはいかないと判断した警察の目は相当厳しいものになっていると思います。

息子’sの場合はちゃんと自分の気持ちを話し、意思が強かったのもありますが、警察と児相の話を聞くと『虐待なのでは?』と疑われる場合も一時保護の対象になると聞きました。

その理由は分かりやすく、疑わしい状況で子供を家に帰せば更に虐待が悪化して大きな事件に発展する可能性もあるため、児童虐待防止法のもと警察と児相が連携して子供を守ることに徹し、厳しい目で判断しているのだとか。

斜めから解釈すると警察のリスク回避行動ですが、その点を理解すれば警察も使い様(言い方)ですね。

次回は児相で聞いた話を載せていきます。


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