挽肉

「死ねが口癖になってもうおしまいね」

口癖が出るたびにこの歌を聞きたかった。
口癖が「死ね」じゃなく「死にたい」だけど。

まだ最近ひどくなってる。自覚はある。

「生きるのがまだ上手くいかなくて
眠れない4時半のルーティン」

4時半ところが…というか、
ここ2日同居人から
「寝てるだけと急に殴ってきたね」
って言われた。おかげさまで2日とも起きたらしい。
申し訳ないと思っている。体力いる仕事なのに。
ここ2日夢を見た。なんの夢が案の定あんまり覚えてない。
ただずっと怒ってて叫んでる記憶がある。目覚めたときの脱力感がすごい。
昔もうこんな夢だったとき共寝の人を殴ったこと、1回ある。
それで今回もうそうじゃないかなと聞いたらやっぱり。

過去、20歳のときに死にたいと思った。
それがこの前、ドラマ明日カノの江美編で、
同じセリフを聞いたときすぐ泣き出した。
彼女は、美しくうちに死にたい、って言うた。
私の場合、今のほうが全然当時よりかわいいし痩せてる。
まさに「不細工な10代」。
でも当時はたしかに、20歳過ぎたら肉体が溶け出しそうな恐怖を感じていた。
思春期にうれしい思い出があんまりなかった。
だから20歳まで生きてて十分だろと思った。
それで20歳ちょうどのごろなぜかそういうアレルギー現象かな?って顔に浅く爛れたキズが出てきて、
ほらやっぱり。と恐れながら日々は過ごしていた。
今でも命同様傷跡が残っている。

それで今はアラサー。
20代くらいの子の歌にばかり共感している自分はどうかしていると思う。
大人になったというより老けただけなんだ。
昨日転職のため違う町へ面接に行った。
それで「一つ一つの仕事が短いだね」と言われた。
わかってる。だってどこにもいられない気がした。
仕事だけでもなく、
私生活だって、家にいても外のどこかにいても、
「ここにいるはずじゃない」と思ってしまう。
それで人が多いどころが苦手で、
首都の地下鉄で吐きそうになった。
どうしてもムリと言っても、
したい仕事がたぶんここのほうが絶対多いし、
社会人なのにこんなのも耐えられないの?
と、自分に問いかける。
だからずっとこんな半端ものだよね。自分のせい。

「あなたの理想な人間像ってなんだ?」
迷うこともあるけど、いきたい方向にまっすぐ進める人。
私は、方角さえわからないんだ。

「明日が来ることが今怖くて
美しく見えた過去にさよなら」

あくまでも「見えた」から、
よく考えたら痛かったことも全然ある。
どうしてもいまをあのときと比べちゃうけど、
今みたいに夜中で泣き始めたのはあのときもそうでしょ?
それにじゃあのときの生活に戻りたいの?って、
それはそれで逡巡する。

殺し屋みたいな目、言われたことはないけど。
お化けが幽霊の部類だねと言われたことがある。
それに「キミに会ってもかける言葉1つもなかったよ」
私は、知らない町で、「キミ」という人を指す対象はないけど、
その誰かに向かってかける言葉ないしただ叫びたい。
肺の空気がなくなるまで叫び枯れたい。
…そんな夢だったかも知れない。覚えてないの。

愛してるだよかてぃ。あなたの歌が好き。