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東西線一部運休の日に乗り継ぎ帰宅チャレンジした話
昨年のちょうど今頃、東京メトロ東西線各駅に突如貼り出された黄色いポスター。
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2日間終日運休なるワードに驚愕した沿線住民の方も多数存在したと思われます。
それから1年経った2024年5月11・12日、ついにその日が到来しました。
東西線南砂町駅運休の理由
10年近くもの長期間費やされた南砂町駅改良工事は、今回が線路切り替え工事の第1弾。
土日の2日間で駅構内に新設された線路に切り替わり、週明け13日からは増設されたホームや改札口を利用することになります。
東西線開業後初といってもいい大規模な改修工事。
線路切り替え工事は計3回行われる予定ですが、2回目以降は運休しない可能性もあるとのこと。
今回の工事を機に、平日朝ラッシュ時恒例のアナウンス「前の車両が詰まっているため停止信号が…」を耳にすることがなくなればよいのですけれどね。
→(後日談)そんなことはなかった…急には変わらないってことですね(涙)。
カオスだった運休当日
前代未聞の終日運休初日。
自分は地元から出ない(電車に乗らない)選択をしたのですが、SNSからは非日常すぎる光景への驚嘆が怒涛のように流れてきています。
令和の世に新品のタブレット登場や、関東各地から集結した代行バスがまるでバス博物館のような状態だといった投稿。
ああこれは乗り物好きなら心わしづかみにされるやつ。
東西線 南砂町駅工事に伴う運休
— Kommy Photo (@kommy0106) May 11, 2024
西葛西〜葛西間の逆走運転や、代行バス、茅場町行き、東陽町行きなど、この時にしか見られない光景が盛りだくさん
また、スタッフの方がとても多く、お客様が混乱しないようにとの配慮が凄いなと感じました pic.twitter.com/vNzxYmUTky
沿線住民にとっては不便を強いられる2日間でしたが、東西線の存在を改めて実感し、歴史の一場面に立ち会ったような日であったことには間違いありません。
東西線運休の日に電車と代行バスを乗り継いだ
運休2日目5月12日の日曜日。
都内へ出る手段として往路は西船橋駅からJR総武線迂回の手段をとった自分ですが、せっかくなので復路は東西線と代行バスを乗り継いでみることにしました。
①東陽町駅まで東西線、西葛西まで代行バス
まずは出先最寄駅の明治神宮前駅で切符を購入。
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千代田線から大手町駅で東西線に乗り換え。
茅場町に東陽町という行先表示に早速萌えてしまいます。
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大手町駅から5駅、本日の終点東陽町駅に到着。
ここから先へ行かないのに、乗ってきた車両が相互乗り入れ用のJR車とは不思議なものです。
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代行バス乗り場は南砂町寄りの3番出口から。
途中現在の東陽町⇔西葛西間代行バス所要時間約30〜40分という案内表示を見て、予想以上の長旅ミッションになりそうだとここで初めて実感(気づくの遅い)。
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有人改札でPASMO•Suica処理連絡票いただきました。
切符の人は不要だったかもしれんが一応もらっとく。
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地上に出たら代行バス乗り場は長蛇の列。
いつもの休日よりは東西線の乗客少なめとはいえ、やはり鉄道輸送力はバスとは比較にならないですね。
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それでも5分ほどの待ち時間で乗ることができ、代行バスの旅路が始まりました。
今回乗車した代行バスは埼玉から応援に来た国際興業バス車両でした。
鳩ヶ谷の路線図や浦和レッズの車内広告を江東区で目にする異郷体験。
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代行バスは東西線上の永代通りでなく海側へ迂回しての走行。
乗車後まもなく東京メトロ深川工場の前を通過しました。
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ルート上にはなんと踏切があるのです。
JR小岩駅と越中島貨物駅を結ぶJR貨物の越中島支線。
列車が走る機会も少なく遮断機が下りることも滅多にありませんが、非電化単線の貨物線が未だに現役であること自体が希少です。
それにしても代行バスルートの路上、一眼レフ構えた撮りバス衆の数はんぱない。
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東陽町から15分ほどで南砂町駅に到着。
電車ひと駅移動に比べると数倍時間かかっています。
目の前に見えるのは葛飾区が営業エリアの京成タウンバス。
やはりここでも撮りバスの方々が一堂に会しています。
わざわざ来て撮りたくなる気持ちわからないでもないです。
自分も乗車前に富士山ナンバーの富士急バス見かけて感嘆しましたもの。
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南砂町駅を発車したバスは清砂大橋を渡って西葛西へ向かいます。
車窓は丸2日間全く電車が走行しない東西線荒川中川橋梁。
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10分ほどで終点西葛西に到着。
停留所は西葛西駅前ではなく少し離れた清砂大橋通り沿い。
反対側東陽町駅方面のバスは江戸川区球場の前にて発着です。
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結局東陽町から30分近くかかりました。
たまのバス旅も新鮮で楽しかったとはいえ、改めて東西線の利便性を実感した次第です。
②西葛西駅から葛西駅、葛西駅から行徳駅まで東西線乗り継ぎ
5分ほど歩いて西葛西駅に到着。
ここから再び東西線に乗車しますが、葛西駅までのわずかひと駅で乗り換えになります。
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南砂町方面の2番線ホームは終日閉鎖。
バリケードにプラカード人員配置と、絶対に乗客を迷い込ませないという意志の強さを感じます。
ちなみに駅ナカパン屋のアンデルセンも臨時休業。
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乗車ホームは葛西・浦安・西船橋方面の1番線。
ひと駅だけの「葛西行き発車ホーム」表示が斬新すぎて。
こんなこと東西線史上初なのではないだろうか。
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各駅停車の葛西行に乗り込みます。
ホームの行先表示には駅名もなく折返し運転と電車進行状況のみ。
普段の休日夕方に比べると乗客の数が圧倒的に少なく、ローカル線の佇まいすら感じます。
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葛西駅に到着しました。
西葛西~葛西間の折返し運転車両は1番線、西船橋方面の電車は2番線ホームに発着します。
その間の通過線は今回待機線として使用されていました。
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葛西駅1番線ホームは撮り鉄の集結地。
2日目夕方のせいか殺伐とした雰囲気もなくまったりムードなのが幸い。
「とある物」を確かめるため、撮り鉄でない自分も携帯カメラ片手に紛れ込ませてもらいました。
「とある物」というのはこちらの写真、運転士さんが手にしている輪っかのような物体です。
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これは通票とよばれる通行手形のようなもので、単線の閉塞区間に複数の列車を侵入させない方式において用いられます。
今回の運転区間のうち葛西~西葛西間で単線での折返し運転を行う必要があり、昭和のローカル線さながらのスタフ閉塞が採用されたそうです(詳しくは下記リンク先記事ご参照ください)。
このために通票も新調したというから驚き。
鉄ヲタ的にはこの通票こそが最大のサプライズかつハイライトだったのではなかろうか。
残り2回の線路切り替え工事で使われるかは未定とのことで、もしかしたら最初で最後の出番かもしれません。
工事が完了したら地下鉄博物館に展示されそうですね。
おそらく今回の大工事は間違いなく地下鉄博物館で特集展示されるでしょうし。
なお地下鉄博物館はこの2日間臨時休業でした。
2番線ホームに移動して西船橋行き電車に乗り換えます。
ここでもホームの行先表示版は折返し運転の表示のみ。
全便葛西~西船橋の折返し各駅停車だから省略されているのでしょう。
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葛西駅からは遅延することもなく行徳駅に到着。
代行バスと折返し電車を乗り継いだことによる遠距離の感覚から、あっという間にいつもの東西線の距離感に戻されてしまいました。
途中葛西駅で撮り鉄タイムを要したとはいえ、大手町から行徳まで1時間半もかかるとは。
予想以上の長旅になってしまったものです。
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乗り継ぎを終えて
ショートトリップ気分で目に映るものも新鮮でしたが、やはり乗り継ぎの連続は心身ともに疲れます。
通常30分もかからず到着できるはずの大手町~行徳間が、東西線一部区間運休下での乗り継ぎでは1時間半もの時間を費やすなんて予想以上でした。
いかに日頃東西線1本で行ける感覚に慣れてしまっているか体感せざるを得ません。
西船橋からJR総武線迂回したほうが早かったですね。
翌日の13日から早速新しいホームと線路が使用されましたが、相変わらず南砂町駅での電車詰まりが発生しているもよう。
工事完了が2027年予定とまだまだ先は長いです。
少しずつでも朝ラッシュ時の遅延が解消できるようになればと願うのみです。
これからもお世話になりますよ東西線。
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