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リーマンショックでリチャードもショック?!アートとデザインへの挑戦

株式会社TableCheck(以下、テーブルチェック)は、飲食店向け予約・顧客管理システム「TableCheck」と、ユーザー向け飲食店検索・予約ポータルサイト「TableCheck(以下、TableCheck)」を提供する日本発のITスタートアップ企業ですが、それらのサービスを日々支えているのは世界各国から集まった個性豊かすぎるメンバー。(2023年4月末時点で22か国籍!)そんな彼らの魅力をみなさんにもお伝えしたくて、noteで【メンバーインタビュー連載】をスタートしました!外国人スタッフ多数の職場ってどんな感じ?スタートアップ企業ってどんな人が集まっているの?魅力は?やりがいは?苦労は?などなど、彼らの多様な視点を通じて、お届けしてまいります!

今回は、テーブルチェックのシニアデザイナー・リチャードさんです。唯一、ウェブサイトの二回のリニューアルに携わったデザイナーとして、それぞれの経験についてインタビューしました。そして、アリゾナ州から東京に来日した経緯など、リチャードさんのバックグランドについても話を聞きました。


今はアメリカにいらっしゃるとのことでしたが、ご出身はどちらですか?
出身はアメリカのアリゾナ州です。家族がアメリカに住んでいて、 コロナの影響で2年ほど会えなかったのですが、ワクチン接種がようやく終わったので、このタイミングで少しの間帰国することにしました。実はテーブルチェックは何年か前に「ワーク・フロム・エニウェア」をすでに実施していましたが、コロナの影響で、帰国するタイミングを逸してしまっていました。コロナが収束に向かっていることで、移動の規制も少し緩和されたので、家族に会うために帰国することにしました。


日本に14年以上住んでいるそうですが、 日本語は話せますか? 最初に日本に来たきっかけは?
ちょっとだけ話せます! 私が住んでいるアリゾナ州のフェニックスというところは、兵庫県姫路市と姉妹都市なんです。 来日する前は、フェニックスの銀行でブランドのローカライゼーションに主に携わっていました。 アリゾナ州は南西部に位置し、緑も木も水も少ない地域として知られています。なので、東海岸のマーケティングチームから送られてくるパンフレットなどを見ると、アリゾナのイメージとは全く異なり、緑と青があふれているように感じられました。 それを南西部の砂漠地帯のイメージに合わせてブランドデザインを調整するのが私の仕事でした。
私の勤務先では姉妹都市である姫路で1年間働くための海外プログラムがあり、私もその一環として姫路で1年間働くことになりました。 上司から「行ってきなさい。1年後に帰ってきても仕事は待っているから」と後押ししてもらいました。 ただ、私が来日した2008年は、リーマン・ショックの年でした。 フェニックスの銀行が倒産してしまい、このままアメリカに戻るか、日本に残るかの決断を迫られ、日本に残ることを決心しました。


では、これまでずっとデザイン、特にグラフィックデザインのお仕事をされてきたのですか?
グラフィックデザインはもちろんですが、インスタレーションや壁画の制作もしていました。これらは個人的に好きなアートでもあります。 ただ、若い頃にアートだけで生計を立てるのは難しいと感じ、今は趣味として楽しんでいます。 美大時代は、デザインに関連した様々なマルチメディアを学ぶことを意識していました。たとえば、Adobeイラストレーション、ベクターイラストレーション、当時はフラッシュアニメーションなど。デザインとアートに関連する分野を幅広く学びました。クリエイティブな分野には多くのアーティストが存在し、自立していくために、自分の居場所を見つけることが重要だと考えていました。


アーティストとしてやりたいことを追及するか、生計を立てることを優先するか、というジレンマは大きいと思いますが、自分自身で今そのバランスを見つけたと感じていますか?
そうですね、現在のワークライフバランスには非常に満足しているので、バランスは取れていると思います。 ITチームは週ごとにプロジェクトを進めてており、その点からもバランスをとりやすい状況です。 インスピレーションを受けた日は約12時間くらいかけて一日プロジェクトに没頭することもありますし、燃え尽きた日の翌日には少しゆっくりと仕事をし、回復したら再び仕事に取り組むこともあります。 もちろん、何もうまくいかない日もありますが、 そんな日にはiPadで絵を描いたりして、自分の好きなデザインに没頭します。要するに、決して有名なアーティストではないかもしれませんが、アートを通じて、つまり自分の好きなことを追及しながら、生計を立てることができていると思います。

チームは最高!だけどフィードバックは優しくね

デザイナーですが、所属はITチームなんですね?
はい、そうです。私の仕事がUIデザイン(ユーザーインターフェイス)にも関連しているためです。UIを効果的にデザインし、設計していくには、デベロッパーと比べるとスキルはありませんが、彼らが何について話しているのか、どこに制限があるのか、どのような問題が発生しているのかを理解する必要があります。しかし、私の担当はマーケティングとブランディングに近いものだと考えています。


もうすぐ発表される新しいウェブサイトに取り組んでいらっしゃいますが、現在のウェブサイトの制作にも関わっていたとお聞きしました。 その2つの経験はどのように異なりますか?
2回目のサイトリニューアルは、チームメンバーも増えたこともあり、前回のサイトリニューアルとは全く違う経験ですね! 前回は、私とUIデザイナーの2人だけでした。 入社当初から、日本チームとグローバルチームの両方が納得できるプロダクトの立ち上げに取り組んでいました。 その結果、コロナ禍を乗り越えるプロダクトを作り上げることができました。レゴブロックのように要素を簡単に追加したり、組み替えたりできるウェブサイトを構築しました。たとえば、「コンタクトレス決済」や、「テイクアウト・デリバリー」など、コロナ禍でも新しい機能が続々と登場しましたが、誰でも簡単にページを追加できるようにしました。既存のツールを活用したので、一週間ほどで完成しました。
今までのデザインプロジェクトの中で一番いいものだったかと聞かれると、そうとは言えません。ただ、国内外の各チームの要望に応えつつ、短期間でプロダクトを作り上げたと思っています。また、前回のウェブサイトを管理していたジョニー(CTO)の仕事の負担も軽減できました。
前回のサイトリニューアルで成功点と課題点を学び、次回のプロジェクトをどのように改善できるか、多くのことを学ぶことができました。たとえば、前回もストックフォトを活用しましたが、好みのイメージ画像があまりありませんでした。 今回のウェブサイトでも活用しましたが、よりテーブルチェックのブランドイメージに合うものを使用するように意識しました。 前回の経験が、2回目のサイトリニューアルに非常に役立ちました。


デザイナーが同じプロダクトに2回取り組むことは珍しいことだと聞きましたが、本当ですか?
そうかもしれませんね。 率直に言うと、デザインやIT業界は人の動きが速いため、1つのプロジェクトを完了した後に新しいチャレンジを求めて別のプロジェクトに移ることが一般的です。 私も初めてウェブサイトを完成させたとき、また大きなチャレンジの機会が訪れるだろうかと少し不安でしたが、その後も毎週のように新しいプロジェクトに取り組むことができました。デザイナーとしてもこの環境は非常に貴重な経験になっています。
そして、約1年ほど前に、クリエイティブディレクターが加わり、チームが大きくなり、テーブルチェックのブランドについて深く考える時間を持つことができました。クリエイティブディレクターは、2回目のウェブサイトプロジェクトの計画を立て、テーブルチェックのコンセプトや目的をより、理解する機会を作り、私自身がテーブルチェックにどのように貢献できるか、会社がどのような存在であるべきかを考えることができたと思います。ウェブサイトを単に作り上げるのではなく、今回はさらに徹底的に、どんな会社でありたいか考えた上でどのように伝えるか、時間をかけて話し合いました。ディナーに出かける時、スウェットを着るのかもうちょっとオシャレな服を選ぶのかを考えるような感覚です。ベストを尽くしたら別のプロジェクトに移り、同じプロジェクトに関わらないこともあります。私たちは1回目のウェブサイト制作でもベストを尽くしましたが、今回はさらにプロジェクトチームのメンバーが増え、プロジェクトを推進する声が増え、より大きなチームで再び取り組むことができて嬉しく思います。


新しいウェブサイトの作成を通じて学んだことは何ですか?
​​まず、テーブルチェックのブランドについて、よりモダンで柔軟な印象を持たせることが大切だと気付きました。 さらに成長を続けている組織でありながら、デザインなどの意識決定においてもスピードを重視し、小規模ながら立派なチームであることを伝えていきたいと感じました。
もう一つ大切なことは、フィードバックをうまく受け入れるように自分自身努力しました。 マーケティングや製品開発の観点から考えると、何事においても決して一人だけの判断で進めるべきではないと思います。 誰しもが完璧な判断ができる訳ではなく、時にはイメージとは違うデザインを作ってしまうこともあります。なので、フィードバックを個人的なものとして受け取らず、新たなアプローチや修正点を受け入れる柔軟性を身につけるよう努力しました。時間が限られている場合や、アイディアが上手くいかなったと感じる場合でも、もう一度やり直します、と素直に言えるようにフィードバックに対する心の準備をして、冷静に対応できるように心がけています。


フィードバックの受け止めは確かに難しいことがありますよね。 特にアートは主観姓が強いと思いますが、デザインに関してチームの意見はよく割れますか?
本当に素晴らしい人が集まっているチームなのでそれほど意見の対立はありません。 個人の意見を出し合って、協力し合える環境が整っています。 アイデアを発展させるために、経過分析をチーム全体で行います。デザイン作業に入る前に、ターゲットとしているマーケットで好まれている要素や嗜好、そうでない要素について共有し、全員が共通の目標に向かって作業できるように協力しています。


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【利用満足度No.1】飲食店・レストランの予約顧客管理システムなら「TableCheck / テーブルチェック

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