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【学科】ライブタウン浜田山(用途/集合住宅)

前回からの続き【建築作品を学ぼう♪】シリーズ


今回は,団地の高層化からの進化形態として,タウンハウス型として登場したライブタウン浜田山(東京都杉並区).
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■解説

1970年〜80年代にかけて,タウンハウスと呼ばれる団地が全国各地で数多く建設された.高層化団地に比べ,低層接地型の戸建て住宅に近いタウンハウスは,外部に専用庭や共用庭といった質の高い共用空間を有し,当時,高い人気を誇った.そんな代表的タウンハウス作品の一つがライブタウン浜田山である.

「タウンハウス」は集合住宅の一種で,隣り合う住戸どうしの壁がつながっている戸建て風の住宅をいう.一般的に2~3階建ての低層住宅になっている.建築基準法上,マンションやアパートは共用部をもつ集合住宅として扱われ,タウンハウスは,共用部のない長屋として扱われる.長屋の場合,各住戸へ共用部を介させずに外部から直接出入りさせる.マンションの場合はエントランスホールや廊下,階段・エレベーターなどの共用部分があり,各住戸には共用部分を通ってアクセスさせる.

長屋と集合住宅の違い

1977年に建てられた16棟からなるタウンハウス.1階にフラット型住戸(平屋建て)と2階・3階に,メゾネット型住戸を組みあせた3階建ての低層集合住宅である.それらの住戸が雁行するように配置されながら,路地的なスペースを生み出し,それらの路地的スペースから2階部分のメゾネット型住戸へと専用の屋外階段からアクセスする.階段を上りきると,2階部分にテラスが設けられている.また,1階部分のフラット型住戸には,専用庭が設けられている.

外観はレンガに白を組み合わせたデザインで統一されており,この組み合わせは,周辺の緑(植栽)との対比が美しい.画像はコチラ

時を重ねるほど,魅力が増しており,初めて入居された第一世代が80歳以上となる一方で,子ども世帯が引き継いで居住する傾向がある.私鉄(京王電鉄井の頭線)の浜田山駅から徒歩1分の好立地にありながら,緑に囲まれた公共の庭を3ヶ所有する.そこには,居住者以外は立ち入ることが出来ず,住民だけの憩いの空間となっている.


■学科試験ではどう問われる?

平成14年(2002年)の一級建築士「学科」試験で問われた知識です↓

【計画問題】正しい記述かどうか?
「ライブタウン浜田山」(東京都杉並区,1977年)は,1階のフラット住戸に設けられた専用庭と2~3階のメゾネット住戸への専用の屋外階段が,路地的なスペースに面して設けられた住宅である.

【解答】〇


■まとめ【サマリーキーワード】

 ✅1階フラット住戸に専用庭
 ✅2~3階はメゾネット住戸
 ✅2階住戸へは専用の外部階段


■建物概要(製図試験対策用)

 【建  物  名】ライブタウン浜田山
 【竣  工】1977年
 【階  数】地上3階建て 16棟
 【構  造】鉄筋コンクリート造

今回は以上です♪
次の建築作品へ続く.


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