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【日本建築史】竜吟庵方丈(りょうぎんあんほうじょう)

前回からの続きです.
「竜吟庵方丈(りょうぎんあんほうじょう)」については,平成17年の一級建築士「学科」試験に出題されています.

【計画科目/問題コード17243】
竜吟庵方丈は,東福寺の塔頭であり,現存する最古の方丈といわれている.

【解説】
竜吟庵方丈(りょうぎんあんほうじょう)」は,室町幕府に庇護された禅宗寺院である東福寺(京都)の塔頭(たっちゅう)のひとつ.塔頭とは,大寺院の中において,現役を引退した高僧の隠居所のことだが,中には,その隠居所そのものが寺院規模になっているものもある.そんな塔頭において,方丈(ほうじょう)とは,高僧が日常生活を営む住まいのことであり,そこは接客の場としても使用した.ようは,隠居した偉いお坊さんの家という感じです.

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↑画像は,GoogleEarthより

竜吟庵方丈の屋根は,入母屋造り杮(こけら)葺き.室町幕府の最盛期である足利義満の時代に建築された現存する最古の方丈建築である.図面は,コチラのブログに掲載されています.

この後,金閣寺銀閣寺という順に建築されますが,いずれも禅宗(臨済宗)という仏教の宗派の寺院建築です.この室町時代は武士の時代ですが,そんな武士たちにどれほど禅宗という思想が好まれていたのかが伺えます.
禅宗は武士たちに好まれた理由はコチラ

【解答】○
 続く


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