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積算価格とは

こんにちは。大家兼不動産屋の廣田です。

「積算価格」って聞いたことがありますか?不動産の価格を算出する方法に一つです。今回の記事は、積算価格について書いてきます。

積算価格とは

不動産の特徴として、すべて1点もので同じものが他にはありません。価格に関しても相場はあるものの、相対取引であるため、売り手と買い手の合意で決まります。

積算価格は、不動産価格の査定基準の一つである、原価法によってまとめられた再調達価格を調整し価格です。積算価格は主に、金融機関の担保評価の基準なります。不動産価格の査定方法は、このほかに、取引事例法、収益還元法の2つの方法があります。

不動産の価格査定

積算価格の計算方法

まず、土地と建物を分けて計算します。

積算価格 = 土地価格 + 建物価格 + 修正額

土地価格の計算
土地の価格は、面積に路線価をかけて算出します。路線価は毎年国税庁より発表される、相続税などの税金を計算する時の土地の単価です。土地の面積、形状、道路との関係により路線価の補正を行います。
路線価は、全国地下マップで調べられます。

土地価格 = 面積 × 路線価(補正後)

   全国地下マップ

建物価格の計算
建物価格は、再調達価格に延べ床面積をかけて算出した価格から、築年数に応じて減額して求めます。

建物価格 = 再調達価格 × 延べ床面積 × (法定耐用年数-築年数) 
       ÷法定耐用年数

再調達価格は、現時点、同じ建物を建築した場合に必要な費用で、建物の構造よって価格がちがいます。

法定耐用年数は、建物の構造によって決まって言います。例えば木造は22年、鉄筋コンクリート造は47年です。

実際の積算価格を計算するには、ネット上に積算価格のシミュレーションツールがあります。このシミュレーションツールに必要事項を記入すると計算結果が表示されます。

積算価格と売買価格の違い

積算価格は、不動産価格の査定方法の一つですが、収益物件の価格査定には、収益還元法が採用されるケースは多く、実際に売り出されている価格と乖離があります。
一般的に都心などの中心街にある物件は、物件の売買される価格より積算価格の方が安く、郊外にある物件が、その逆の傾向で、売買される価格より、積算価格が高くなります。

積算価格と担保評価

金融機関の担保評価は、積算価格をベースに掛け目を言われる係数るかけて算出します。

金融機関の担保評価 = 積算価格 × 掛け目
   掛け目:金融機関により違いますが、概ね、0.7位とされています。

当然 積算価格が高い方が、より多くに融資を引きことが可能になります。積算価格が高い物件のことを
「積算(価格)が出る物件」と呼ばれたりします。

まとめ

積算価格は、主に金融機関が担保評価の基準となる価格です。積算価格を算知ることで、金融機関からの融資額可能額の予想ができます。もちろん担保評価だけで融資が決まる訳ではなく、融資額を決める要素の一つです。

最後までお読みいただきありがとうございました。
今日はこの辺で、次回また。

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