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アップアップガールズ(2)とは 楽曲編 vol.2

今年2月に結成3周年を迎え、さらなる高みを目指して邁進している8人組アイドルグループ、アップアップガールズ(2)。

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前編では3rdシングルまでを紹介しましたが、後編は4thシングルから8thシングルまでを紹介します。
4thシングルから7thシングルは、つんく♂楽曲プロデュースのナンバーが収録された作品だ。

つんく♂メイン

当初つんく♂は3部作の予定で、その3曲は起承転結、序破急的な流れがイメージされていた。では、つんく♂楽曲3部作を続けて触れていこう。


2018年8月7日発売の4thシングル「全部青春!/エンジェル演じて20年」のつんく♂作第1弾「全部青春!」は、シンプルに明るく楽しく盛り上がれるロックチューン。2期メンバーの中川と佐々木の中学生コンビ(当時)が加わったタイミングの楽曲で、メンバー増員の賑やかさも相まってとにかく乗れる1曲になっている。


2018年12月25日発売5thシングル「かかって来なさい/OVER DRIVE」の第2弾「かかって来なさい」は、幻想感と力強さが交差する異色作。

メンバーは、自分を持った強い女の子の意思を、切なく熱いつんく♂メロディで届けていく。

トロピカルハウスと歌謡曲がミックスしたようなサウンドは、聴けば聴くほどハマってしまうスルメ曲。
2019年4月2日発売の6thシングル「We are Winner!/スターティングオーバー」の第3弾「We are Winner!」は、鮮やかなメロディときらびやかなサウンドが響く前向きなポップナンバー。

3期メンバーの森永、島崎、新倉が加入したタイミングでのシングルで、春にぴったりの新たな出発感が詰まった楽曲となっている。“未来は勝利”というフレーズが、とても印象的だ。

4th〜6thシングルで、つんく♂楽曲と同時に収められたナンバーについても触れていこう。4thシングルの「エンジェル演じて20年」は、加入したばかりの中川と佐々木をフィーチャーした楽曲。

2人が天使と悪魔役になったセリフから始まる、ゴシック感のあるハードなダンスチューンとなっている。
5thシングルの「OVER DRIVE」は、明日に向かって走り出す気持ちが込められたポップなロックチューンだ。

6thシングルの「スターティングオーバー」は、がんばる思いが詰まった、アプガ(2)の活き活きとした歌が映えるポップナンバーとなっている。

3部作を経たあと、大好評につき、つんく♂がさらにもう1曲プロデュースを手掛けることとなった。


2019年8月13日発売の7thシングル「Be lonely together」は、力強さとかっこよさに満ちたダンスチューン。

現在の8人編成となって、2019年の夏を戦った1曲でもある。サビの、吉川と高萩の渾身のボーカルの掛け合いはかなりの迫力。8人が一体となったダイナミックなパフォーマンスも必見だ。

2019年11月12日には初のアルバム『アオハル1st』が発売された。


シングル曲、再録曲、新曲も収録された、まさにアプガ(2)の歴史が丸わかりの1枚である。新曲は、これまでのアプガ(2)とは違ったタイプの2曲が収録されている。
「ブルースカイブルース」はネットメディアで活動するアーティスト、からっぽペペロンチーノが楽曲を担当。


青春の儚さやエモさが詰まった、伸びやかなメロディが響くロックチューンだ。「パジャマ DE タンテボー」は、跳ね感のあるミッドポップナンバー。

心地いいテンションの遊び感があり、ライブではメンバーとファンがタオルを回して楽しむタオル曲となっている。

そして、2020年1月7日に発売された8thシングル「世界で一番かわいいアイドル/し・て・る・も・ん」は、大森靖子が楽曲提供したかわいいポップな世界観が見られる2曲。
「世界で一番かわいいアイドル」は、サクライケンタが編曲のキラキラしたポップチューン。メンバーがつないでいくセリフのパートや、最年少の佐々木が初めて務めた大サビなど見どころも聴きどころもたっぷり。


「し・て・る・も・ん」は、おもちゃ箱感のある弾けたアップチューン。中川、佐々木の中学生コンビによる“お兄ちゃん!”セリフは破壊力抜群だ。

さて、コロナ禍においてもアプガ(2)は限られた状況でできる限り新しい音楽を届け続けている。
3月12日に発表した新曲「エンドロール」は、卒業式ができなくなってしまった学生に向けた卒業ソング。からっぽペペロンチーノが手がけた、泣けるエモさに満ちたロックナンバーだ。


5月22日に発表した新曲「どのみちハッピー!」は、山崎あおいが作詞し、作曲はなんとメンバーの鍛治島彩が担当したナンバー。辛いことが続いても、ハッピーになるためにも笑顔になろうというメッセージが込められたスカチューンとなっている。

一気にアプガ(2)の楽曲に触れてきたが、それぞれタイプが違うがどれも良曲ばかり。作家、編曲家陣は、michitomoを始め、児玉雨子、NOBE、PandaBoY、fu_mou、KOJI obaなどアイドルシーンで大活躍する実力たっぷりの強力な布陣。さらには、御大つんく♂から新進気鋭のからっぽペペロンチーノ、メンバーなど、実に幅広いメンツがアプガ(2)のカラフルな楽曲たちを作り上げている。


アイドルソングも多種多様化しているわけだが、その中で、アプガ(2)の音楽はベーシックなポップソングを追求しつつ、その上で現在のモードやエッセンスを取り入れて今の時代に鳴るべき音楽として成立させている。最先端のサウンドを次々盛り込むタイプではないが、それは時間が経っても古くならない音楽とも言える。
タイムレスな音楽は、グループのテーマ“青春”ともリンクしているように感じるのだ。
エバーグリーンな瑞々しさこそ、アプガ(2)の音楽の魅力のようにも思えてくる。
アプガ(2)自体、グループとしては4年目に突入しているわけだが、グループの雰囲気として常にフレッシュさが感じられるのが面白いところ。それはパフォーマンスが拙いという意味では決してない。音源でもライブでも特典会でも、温かいムード、フレンドリーさが伝わってくるのだ。これは、メンバーが発する明るい人柄が大きく作用している。つまりは、グループとしての個性とメンバーのパーソナリティと楽曲の方向性、全てのものが同じベクトルで共鳴し、全力で青春するアプガ(2)という存在を形作っているわけだ。

現在、メンバーの気力もスキルもかなり高まっている状態だが、まだまだ伸び代はある。ファンからすると応援し甲斐があり、さらに言えば、今からファンになってもまだ古参のタイミングと言い切ってしまってもいいだろう。
青春をテーマにした間口の広い音楽をきっかけに、ぜひアプガ(2)の魅力に触れてください。そして、アプガ(2)が大きく羽ばたくブレイクスルーポイントを、ひとりでも多くの人たちと共有して迎えたいと切に思います。

文:土屋恵介 https://twitter.com/inazzma


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