私の歴史。Vol.4 産後鬱でフリーランスに

「ベランダから環境を考える。upsoil」を運営するアップソイルカンパニー株式会社 取締役社長の中原ひとみです。ウェブデザインTomorrowArchとしてWeb制作業を営みながら、2023年5月にアップソイルカンパニー株式会社として起業しました。なぜ起業したの？なぜWebから土のリサイクル？と聞かれることが多々あり、自分のことを整理する意味も含めて「私の歴史」を何回かに分けて書いています。今回はVol.4です。

前回Vol.3では、大分の商店街の一店舗で、年商4億円まで成長した、お洋服屋さんのネットショップ（楽天）の制作を担当しインターネット・ドリームを体験したところまで書きました。

育児と半リーモートの会社員

アルバイトから始めたお洋服屋さんのネットショップ（楽天）の制作は、途中で正社員になり、28歳で結婚、30歳で長男を出産しました。

初めての育児はわからないことだらけ・・・私は、育児書通りに子育てをやっていました。何時間おきにオムツを変える、ミルクとあげる・・など。私は先人の知恵が好きと言うか、世の中の大概の事は、誰かが既に経験していて、それを書籍に残してくれていると思っているから、育児も育児書通りに。現生人類ホモ・サピエンス40万年間の叡智が書籍には書いてあるに違いない！だから比較的、本が好き❤️

育児書通りの育児をやりつつ、産休後はすぐに職場に復帰しました。商品ページを作れば翌日には即完売、ガンガン売れるから人手不足。

職場から徒歩3分のアパートに住んでいました。生後数ヶ月の長男を連れて出勤し、クーフォンに寝かせ傍に置き、商品の撮影と採寸、そしてデータをUSBに入れて自宅に持ち帰り、自宅のPCで画像編集と文章作成をして、ページをUPする。と言う20年前にはまだない単語「リモートワーク」に近い形で仕事復帰しました。

それも長くは続きません。
楽天市場は飽和状態になりセール合戦になっていきます。72時間セールなど期間限定セールが頻繁に行われ、そのセールスタートは深夜0時。自宅にPC環境が整っている私は、深夜のセールスタートの更新を担当していました。メルマガでセール告知をしているので、時間キッチリにアクセスがドンと来てジャンジャン売れていく。つまり、更新のミスは許されない。。20年のキャリアを積んだ今だに、本番UP作業は結構なプレッシャーなんです。それを夜中に自宅で一人でやる。しかも、1歳くらいまでは、夜中の授乳・調乳があります。毎日寝不足で、それでも朝には子供を連れて出勤し、撮影、採寸、帰れば子供のお世話と商品ページ制作、そして夜中のセール更新。
ぜんぜん毎日が楽しくない！

あんなに大好きだったインターネット、何でもできる魔法の箱大好きなPC。なのにPCの前に座るのが嫌になっていました。

そして、子供がハイハイをはじめると、職場に連れて行っても目が離せない。傍に置いて撮影なんて出来ない。寝てもらうしかないけど簡単には寝てくれない。仕事を続けるには、子供を預ける先が必要なんだと気づきます。ちょっと考えればわかるだろと今振り返ると思えるが、ママ友もいない、アドバイスしてくれる人もいない、育児に対して情弱だったのだと。

産後鬱でフリーランスに

きっと産後鬱だったのだと思います。
PCの前に座るのが嫌で、仕事が嫌になった時「自分の出来ることをできる範囲でやればいいんじゃない？」と言う主人の言葉。本人は覚えてないかもだけど「仕事とってきてやるから、会社を辞めてフリーになったら？」と、背中を押してくれました。

お客さんも仕事も決まっていないのに、会社を退職しフリーランスになりました。ちなみに当時フリーランスと言う言葉な無くて「SOHO（ソーホー）」って呼ばれていました。

主人の紹介で幾つかHP制作を元請けで受託し、その後も何だかんだと、ネットと紹介を通じて仕事の依頼をいただくことができました。それから20年間、営業らしい営業はしていませんが、Web制作を生業として生計を立てることができています。

長男が20歳、長女が15歳になり、もうすぐ育児が終わります。
子育て期のフリーランスは絶対おすすめです！
自分で仕事を取ってくる、一人で請け負う責任など、ハードな側面はあります。それでも、急な病気に対応できる時間の自由、時間給ではない利益率の良さ、パートをするよりも自分のスキルも、経験値も上がる。

もっと多くの女性に選んでもらいたい。勇気のいる選択かもしれないけれど、ダメなら社員に戻ればいい・・、気楽に一度チャレンジするのも良いのではないでしょうか？そうすると、経営者の大変さもわかるし、社員に戻ったとしても主体性を持って、高い視座で働けるのではないでしょうか。