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たまごとブロッコリー対比とは監督の才能に震撼する 見えない人の触覚を知覚した時僕らは少し優しくなれる!これが美覚や!

老化をしていくと衰えていくことがばかりなのが人間のフィジカル。
それに比べ、こころや精神は、死ぬまで、上がったり降ったり。
最近見た映画『アバター』のとあるシーンの名セリフ
「こころをつよく持って」
その言葉は、折れる気持ち、逆境の状況を打破するために必要な
魂を震えあがらさせるのだ。

言葉は人に大量の情報量を持って入り込んでいく。
人は見た目が9割?
いやいや、本質的に人に多大なる影響を与えるのは、見た目ではないんだ
よ。

in下北沢、仕事しすぎて、脳みそがパンクしそうだった.
 何か今を軽くしてくれるような、自分に余裕とエネルギーの源を与えてくれるような体験が必要だった。
大好きだった吉祥寺のバウスみたいな空間の映画館K2があるじゃない。
ウイスキーボンボンラテ、、、ラテ、、、素敵。
さっそく頼んで脳をしぶーく鈍らせ、好きな映画館の埃を鼻に吸い込みながら、短編映画『Blind Mind』(https://www.blindmind-movie.com/)を鑑賞しよう。

監督は、映画祭の審査員をしてた時からの人の機微をむずがゆく繊細に描く天才。

ブワ、、、、、なんじゃ、、、
たまごとブロッコリーのなんたる対比、、、、
監督の才能溢れまくってる、、、、と

目が見えないハンデは、心や我を塞いでしまいがち。
人の助けが必要、自分なんかが健常者からまともに享受なんてしてもらえないよ。

みんな「そんな風に思わなくたっていい」って言うかもしれないが、
思わないなんてのは無理だよ。

障害者って言葉の括りにされているんだから。

そんな境遇を歩んでいる青年の祐は、
人との距離がとても慎ましく、丁寧に丁寧に生活をしていた。

彼に近づいてきたフミカは、
「障害者と懇意に接する私を見て」をインフルエンスに利用できると
考えてしまうような、いびつな女の子。

祐は言う、
祐「ホテルでもいく?」
祐「君とはセックスしないよ」

健常者からまともに享受なんてしてもらえない。
祐は防波線を自ら引いていく。

その関係を打破するのが
ブロッコリー。

フミカはSNSの映えこそが自尊心を保つ方法だった。
目玉焼きの黄身が、
まんまるのままなら成功で
くずれたら失敗。
と、そんなビジュアルが判断基準。

でも、そんな見た目よりも、作ってくれた気持ちこそが
目玉焼きの価値だということを、祐の同居人の黒人さん知っている。

とある重要なシーンがある。
それは祐が自転車の椅子が外れて代わりに鉄の筒にブッ刺さっている
緑のブロッコリーの束に触るシーンだ。

目の見えない人のためにある地面にある黄色の点字ブロックのカットから、
たまたま道にある障害になっていた自転車のタイヤカット、
タイヤから祐の手は触れていき、ブロッコリーへとたどりつく。

目の見える観客の僕らは、ここで「見えない人の触覚の感覚」へと
誘われていく。
冒頭の光からの目のニョキニョキ演出の伏線がここに辿りつく。
監督天才だよ。

目を瞑ってブロッコリーを触る。
いびつな形、多くの粒々、硬いとこと柔らかいところ。

インフルエンスばかりを追い求めるフミカは、しっくりこない
自分自身と葛藤していた。

人の心はいびつで、繊細で、柔らかくも硬くもあり、多くの感情を含まれている。

そんないびつなフミカを
見た目ではなく、触覚で感じとった祐。

「恋なんてしないよ」と言い張っていた祐は
ブロッコリーの触覚から恋をしはじめちゃうんだ。きゃーーー萌える。
ブロッコリーのスープも出てきまして、、、あぁ味覚まで、、、
もうそれキスだよと悶えてしまった。

普段は勤務するマッサージ屋で人の体に触れている祐。

でもねでもね、たまご肌のフミカの頬を触る祐。
肌の見た目はつるつるでも、触覚はブロッコリーの根っこ(フミカの根幹)まで感じとる。
こんな演出あるんやなーーーー、
うわーーー後光の照明。カタルシスやわ。美覚した!やっぱ天才やん監督と唸った。
ウイスキーボンボンはもう飲みほしちゃった。
もっと酒くれや〜〜〜〜〜。と

それにしても、、、
たまごは子宮で、ブロッコリの粒は精子のようだなと
そこまでは考えすぎかしら。笑





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