本国ベトナムで異例の大ヒット!“闇くじ”のタブーに切り込んだ衝撃作『走れロム』アップリンク吉祥寺にて、7月9日(金)公開
賑わうサイゴンの裏町を舞台に、孤児の少年ロムが夢を叶えるため、巨額の当選金が手に入る“闇くじ”に挑む姿を、疾走感溢れるスタイリッシュな映像とリアリズムを追求したタッチで描く話題作『走れロム』がアップリンク吉祥寺にて、7月9日(金)公開となります。
監督は、本作が長編デビュー作にして第24 回釡山国際映画祭ニューカレンツ部門(新人監督コンペティション部門)最優秀作品賞、第24回ファンタジア国際映画祭最優秀新人作品賞の受賞はじめ世界各国の映画祭で熱い視線が注がれる期待の新鋭チャン・タン・フイ。
釡山国際映画祭で、輝かしい世界デビューを飾った本作だったが、凱旋帰国した監督や製作人を待っていたのは、ベトナム当局の検閲を通さずに国際映画祭に出品したことに対する罰金でした。
海外の映画祭に出品するだけでも中国と同様に国の検閲を通さなければならないベトナム。本作は、社会問題となっている“闇くじ”を描いたことから、審査に引っかかり通過しなかったと思われます。
結局、監督サイドは当局の要求を受け入れ、一部のシーンをカット、新しいシーンを追加し、釡山でのワールドプレミアと同じ上映時間79分に再編集。
そうした苦境を経て商業公開に漕ぎつけた本国ベトナムでは、映画業界内での国際的な期待と評判、そして、検閲によって余儀なくされた内容の修正といった話題性が相まって、ミニシアター文化のないベトナムで、インディペンデント映画が商業的にも成功をおさめる一大センセーションを巻き起こしました。
『走れロム』(2019年/ベトナム/ベトナム語/カラー/DCP/2.39:1/79分/日本語字幕:秋葉亜子/原題:ROM)
監督・脚本:チャン・タン・フイ
製作:トラン・アン・ユン
出演:チャン・アン・コア、アン・トゥー・ウィルソン
配給:マジックアワー
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