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世界という現象

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我々が普段「世界」と呼んでいるものは、確固たる物質存在ではなく、我々の「多数決」的な認識で、その姿は変化する、という流動的な側面を持っているという視点で捉えた世界像を描いたエッセ…
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2017年10月の記事一覧

8分前の世界

夕べ、無人の台所から、不審な物音がしたので、様子を見に行くと、
音の正体は、ゴキブリだったようで、
明かりをつけると、冷蔵庫の下に逃げ込んで行った。
明かりを避けるような動きをしたのだから、彼らは、「光」が見えるのだろう。

一方、僕には、光は見えない。例えば夜、暗闇では、何も見えないから、明りをつけると、見えるようになるが、それは「光」を見ているのではなく、光に照らされて明るくなった物を見ている

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