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【UPF大阪による大阪市・富田林市提訴】第1回口頭弁論がありました

大阪・富田林市と大阪市の市議会が世界平和統一家庭連合やUPFなどと関係を絶つなどと決議したことについて、UPF大阪が決議の取り消しと慰謝料などを求めた訴訟の第1回口頭弁論が2月22日、大阪地裁で開かれました。

原告であるUPF大阪の永井博代表は、決議によって、これまで協力関係にあった地元の議員との関係が絶たれ、請願権が侵害されていると述べるとともに、一連の不当な差別によって、「人権擁護」「民主主義」「法の支配」「立憲主義」といった大事な理念が、「まさに目の前で崩れ落ちようとしているように思えてならない」と訴えました。

<永井代表による意見陳述書(全文)>

意見陳述書
                          令和5年2月22日

               一般社団法人UPF大阪 代表理事 永井 博

私は一般社団法人UPF大阪の代表を務めております、永井博と申します。このUPFというのは、ユニバーサル・ピース・フェデレーションの略称です。UPFは国連経済社会理事会の総合協議資格を有する国連NGOであり、2005年9月、文鮮明総裁、韓鶴子総裁ご夫妻によって、米国ニューヨークで創設されました。現在、日本を含め世界150カ国で、世界平和実現のための活動を推進しています。

UPF-Japanは東京都に本部を置くUPFの日本支部であり、その大阪支部がUPF大阪となります。UPF大阪は、これまで大阪府全域において「大阪府平和大使協議会」の名称で大会、セミナー、奉仕活動などを活発に行ってきました。その土台の上で、昨年の12月に名称を「UPF大阪」とする一般社団法人として登記するに至りました。法人としては生まれたばかりでありますが、その実態は、長きにわたって大阪において活発に活動を行ってきた団体です。

宗教法人である世界平和統一家庭連合とUPFは創設者が同じであり、互いに友好団体です。私は、個人としては家庭連合の信仰を持っております。しかしUPF大阪の目的は布教伝道ではなく、あくまで、世界の平和と人々の福利厚生を目的とした社会活動にあります。

昨年9月に富田林市議会が、「旧統一教会と富田林市議会との関係を根絶する決議」を可決したことには、いきなり後頭部を鈍器で殴られたような衝撃を受けました。なんと「根絶」です。「根絶」という言葉は、害虫や病原菌といった、人々にとって忌まわしいものに対して用いられる言葉です。それを人々が信仰する宗教との関係において使われるというのは、まるで、偏見と恐怖に基づく中世ヨーロッパの魔女狩りの光景を彷彿とさせます。これが本当に、信教の自由を謳う近代憲法を頂く、日本の21世紀の出来事なのかと天を仰ぐ思いです。

また大阪市会が昨年11月に「旧統一教会等の反社会的団体の活動とは一線を画する決議」を可決したことに対しても、強い憤りを感じています。これまで旧統一教会、そしてその幹部の方々において、犯罪や反社会的とされる行為を犯したことがありましたか? 裁判所の手続きでこれが認定されたことがありましたか? 一度もないではありませんか。マスコミの偏向報道のみを根拠とし、一地方議会が特定の宗教団体を「反社会的団体」として断罪し、「一線を画する」という表現をもって、事実上の関係断絶を宣言するのは、なんとも理不尽としか言いようがありません。

私は、幼少期から大阪で育ち、学び、家族を持ち、職業生活を送ってきました。誰よりも大阪を愛しています。そして信仰を動機として、この街を少しでも良くするため、UPFの活動に尽力してきました。このたびの2つの市の決議は、そのような私の思いと信仰と人生の全てを踏みにじるものであります。私の人間としての尊厳はどこにもありません。断じて見過ごすことはできません。それが、今回の提訴を決意した理由であります。

これら2つの決議の原因は、昨年7月8日に起きた安倍元首相の暗殺事件にあると思っています。これは民主主義国家ではあってはならないテロ事件でした。安倍元首相は67歳、まだまだ多くの仕事をすべき人でした。本当に日本や世界にとってかけがえのない方を亡くしてしまいました。あれから7カ月以上経ちますが、事件の真相解明が進まない中で、マスコミは家庭連合とその関連団体の糾弾に明け暮れており、それに政治が動かされるという異常な事態になっています。本当に社会全体が、おかしな方向に向かっていると強く感じています。

もとより家庭連合の関連団体であるUPFは、刑事事件に問われたことも、不法行為に問われたこともありません。家庭連合の「関連団体」として一括りにされて批判され、指弾され、差別され、排除されているのです。安倍元首相の例にもみられるように、実際には国会議員をはじめとする政治家の皆様は、家庭連合よりもUPFのイベントに参加することが多かったのです。それがいまや自民党や維新の会をはじめとする政党が「絶縁宣言」をし、さらには大阪市や富田林市のような地方自治体が事実上の「絶縁宣言」をすることにより、UPFと政治家が関係を持つこと自体が排除されているのです。

私はこれまでUPFの活動を通して、数多くの大阪の議員の方々と関係を持ってきました。しかしいまやその議員の方々から露骨に避けられており、コンタクトすることも難しい状態です。請願権の侵害が象徴しているように、これは私たち信者が政治のプロセスに参加する自由と権利を否定するものです。

また、「マインドコントロール」という言葉が独り歩きしていますが、私たちの団体とその信者やメンバーは、「マインドコントロール」という言葉によって、まるで理性を持たない幼児か家畜のような扱いをされています。

それこそ信仰を理由とする「不合理な差別」であり、「人間の尊厳」に対する冒瀆そのものです。民主主義とは、思想、信条、信仰、良心、世界観と宗教観を異にするものが、人権の享有主体として等しく尊厳をもって取り扱われることを建前とする社会のありかたではなかったのでしょうか。私たちの弁護士さんから「法の支配」や「立憲主義」という言葉も教わりました。2つの決議は、これらに真っ向から反対するものです。

「人権擁護」「民主主義」「法の支配」「立憲主義」。これらの大事な建前と理念が、まさに目の前で崩れ落ちようとしているように思えてなりません。

よって、これらの議決が違法であり違憲であるという信念と良心をもって、これを取り消し、かつ、私どもが受けた被害が賠償するよう、強く求めます。

ご清聴、ありがとうございました。

以上

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