【怪談手帖】Mちゃんが来る【禍話】
市内の編集プロダクションに勤める三十代の女性、Aさんの話。
「昔うちには両親と祖父母の他に、父方の大伯母…、祖父の姉ですね、その人が同居していた事があって。その頃の思い出なんですけど」
大伯母さんという人はお祖父さんよりかなり歳上で、当時既に認知症が進んでいた。
色々あって祖父がその面倒を見る事になり家に来ていたようだと言う。
「暈けてしまっていたけど、足腰はしっかりしていたから晩ご飯の後なんか二階の空き部屋に上がって、ベランダから外をよく見てました。
でも年寄りだか