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【AOE大会】Red Bull Wololo: El Reinado開催の情報

Age of Empires (AOE)シリーズ最高峰の戦いのひとつ、2年ぶりに開催されるRed Bull Wololoの最新大会、El Reinado(エル・レイナド)に関する情報です。初代AOE、AOE2、AOE4の他、今回はAge of Mythology (AOM)部門も開催されますが、本記事ではAOE2部門のみ取り上げます。
大会概要ページはこちら(英語)。


大会概要

Red Bull Wololoシリーズは不定期開催のオフライン大会で、限られた人数の選手を会場に招待して行われます。今回の会場はスペインはコルドバに近い、アルモドバル城(英語版Wikipedia)。前回までのハイデルベルク城から一転、気分一新といったところでしょうか。
AOE2部門の対戦ルールはエンパイアウォーズ形式(通称EW、詳細は後述)の1vs1。本戦には招待選手2名(前回大会優勝者のTaToH+TheViper)、最終予選を勝ち抜いた2名の他に「普段のEWランクマッチのレート上位者4名」が参加可能ということで、プロ上位陣~セミプロまで誰もがEWをプレイしています。これまでの過疎っぷりが嘘のようです。なお、この仕様に伴い過去のEWレートはいったんリセットされています。

*TheViperの招待については賛否両論ある模様。前々回(RBW5/2021年)の優勝者には違いないのですけどね。批判を跳ね返す意味でも実力でRBW仕様EWのレート上位4位に入ってほしいところ。

本戦の形式(予想)

まだ日程は一部しか公表されていませんが、過去の大会を参考にすると
・4人ずつに分かれてのグループステージ(10/3~4の2日間)、Bo3またはBo5
・各グループ上位2名による準決勝(10/5)、Bo5
・決勝(10/6)、Bo7
という感じになるのではないでしょうか。

エンパイアウォーズ(EW)のルールについて

EWはもともと暗黒の時代をスキップしていきなり領主戦から始められるようにと考案されたものだそうです。設定はその都度まちまちですが、本大会及びその予選を兼ねたEWランクマでは次のようになっています:
農民28人+斥候1人スタート(The Passage/航路を除く)
・農民はそれぞれ内政に割り振られており、自動で資源収集を開始する
戦士小屋と鉄工所が建った状態でスタート
・機織り研究済
開始時の保有資源や町の人が増減する系のボーナスは全て適用される(koujanさん情報)
・時代進化と同時に増加するエチオピア、ドラヴィダ、ベンガルとかも増える(同上)
・暗黒の時代のフンの資源ペナルティのみ無効。
……こう書くと暗黒内政が苦手な初級者向きでは? とも思えますが、現実には玄人向けのシビアなゲームになっています。索敵を済ませる時間がないのも結構キツい。

基本戦術

即座に騎兵育成所(馬小屋)を建ててひたすら斥候を出します。農民は金鉱から剥がして鹿を狩るか、畑を追加していきます。内政を荒らせば勝ち。自陣は少数の槍で守る。したがってマジャールやフランク、ジョージア等、斥候の運用にボーナスのある馬文明が有利になります(諸説あり)。斥候での荒らしと槍での防衛が膠着すると弓を出します。TC同士が近い「中空の森」などマップによっては最初から射手を出すのも有力そう。その場合は弓小屋を建てた後、農民を金鉱に追加していきます。
小競り合いをしつつ、通常のランダムマップ(20~23人進化)より内政が太いため普通に軍を出していても自然と城主押しのための資源が貯まり進化。以降は通常の城主戦へ収斂していくことが多いようです。なお、一部の囲いやすいマップでは柵を張ったり市場で石を売っての即城主が選択肢に入ることもあります。

マップ紹介

見たことのないマップばかりが並ぶEW

今回の舞台になるのは11のマップで、AOE2DEのランクマッチやAI戦で実際にプレイすることが可能です。といってもいきなり未開拓で始めたらまごつきそうなマップばかり。まずは概略を紹介しておきます。以下のスクショはMbLはじめ多数のプロ実戦からCaptureageで再生したものです。
Captureageについてはこちら

1 クリフバウンド/Cliffbound

クリフバウンド

「崖で限られた/境界線」くらいの意味だろうか。ソコトラ島の海部分が崖になったと思えば良さそう。 7金・5金の他、石3マスx2。シマウマが3匹x9と豊富だが序盤は安全に狩るのは難しい。中央に障害物がほとんど無いため短期決戦になりがちで、プロも好んでプレイしている。
*5月中旬の通常1vs1、7月上旬の通常チーム戦に登場

2 砂丘の泉/Dunesprings

砂丘の泉

Duneはフランス語で砂丘の意(以下同)。中央の湖で魚が獲れるほか小魚(ハコガメ)が多数あり、粉挽き所も最初から中央に建っている。小魚を巡って即座に小競り合いが始まるだろう。塔や陸軍のほか軍船で守ったり、刺し違えを狙いに行くのも有力。

3 黄金の川/Golden Stream

黄金の川

浅瀬で挟まれた中央の小島の金鉱はなんと50マス。川沿いには果実が2マスずつ点在するので小魚と合わせて粉挽所が欲しくなるが、序盤にはそんなゆとりはなさそう。森の密度が高いので囲って即城主も有力なマップ。

4 中空の森/Hollow Woodlands

中空の森

細い浅瀬で囲まれた島に、まばらだが相応の森が生成。中央に7金、7石などが点在するため長期戦になれば中央の制圧が必須。周囲には果実やダチョウが豊富だが鉱山資源はないため、初期の拠点を失えば即敗北につながる。

5 地峡/Isthmus

地峡

中央に向けて細くなる陸地(=地峡)にはピラミッドと聖なる箱が生成。上下にある海に浮かぶ小さな島々には、石がランダムで生成する(1マスだけのことも)が、輸送船で農民を送り込んでまで採りに行くのは非現実的か。

6 カルスト地形/Karsts

カルスト地形

パッと見は森に乏しいアラビアみたいだが、点在する岩場にへばりつくように金鉱や石が生成する。囲って長期戦を目指すのも有力か。野良イノシシが7匹生成する他、鹿の群れも8匹x8で意外と豊富。

7 山岳砂丘/Mountain Dunes

山岳砂丘

プロはこのマップも好んでやっているらしい。野良サイx7の他、野良羊が16匹。金は7+4に野良の2金が多数。石は自陣には2マスしかなく、マップの南北に各16~18マス生成する。長期戦になればこの少なくとも一方を制圧しないと城が建てられない。高低差が激しいので防衛側有利になりがち。
*6月上旬のチーム戦マッププールで採用

8 川の分水嶺/River Divide

川の分水嶺

川で挟まれた陸地が主戦場。中央の聖なる箱を囲む3匹の熊が曲者で、初手で槍1体で釣って敵陣に放り込むのがセオリーか。左右の陸地には鹿が6x3+αと豊富。浅瀬を渡るほか、各1隻ずつ最初から与えられる輸送船でも上陸可能。輸送船による奇襲上陸や裏小屋など戦術の幅が広そうなマップ。
*5月中旬の通常1vs1マッププールに採用

9 サンドリフト/Sandrift

サンドリフト

これもプロ実戦例多数。中央の涸れ川と思しき溝に沿って鹿や野良羊が多数いるので最優先で確保したい。EWでは基本的にイノシシがいないため、無料の食糧は貴重。初期畑2枚がTCではなく粉挽き所に隣接して生成するのがちょっと嫌らしい。(6/11追記)TC周りの窪地と中央の涸れ川は建造不可地形になっているため、序盤に畑をTC矢で守ることが不可能。ゆえにアグレッシブマップに分類される。

10 灌木地/Shrubland

灌木地

「閉ざされた世界」によく似た配置だが中央は崖、周囲はすべて果実の木(12~15マスずつ固まって生成)。このため果実関連ボーナスのあるフランク・ポルトガルや、粉挽き所のコストが安い日本などが有利と思われる。建造不可地形が1マス幅でぐるりと通っているものの、点在する岩場を使えば一応塞ぐことは可能。木は乏しいようでいて1本150のアカシアなので長持ち(立ち木は木151)。
*5月中旬の通常ランクマッチ/チーム戦にも登場

11 航路/The Passage

航路

今回唯一の純・海マップ。粉挽き所がなく、港と塔が建っており農民4人が漁船4隻に置き換わっている。また斥候はおらず、聖職者1体が最初からいる。即座に海戦が始まるが、塔と聖職者のおかげで決定打にはなりにくい。最後は軍や派遣農民を上陸させての陸戦で勝負が決まる。中央の浅瀬に浮かぶ聖なる箱の確保は、序盤にはリスクが大きそう。

その他

前回大会決勝のハイライトを貼っておきます。
情報公開が進み次第、この記事も随時更新するか新しい記事を出すようにします。

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