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半身の独眼竜マサムネは今日も元気

アルビノグローライトテトラを購入したのは2021年の1月。
早速水槽に5匹を泳がせてみた時点で気が付く。
1匹、半身目が1つだった。

「長生きしないかもな…」
夫の呟きに、そんな考えは頭の片隅にもなかった私は驚く。
体が半分で奇跡が形になったみたいなコを眺めながらテンションが上がっていた私の心は一転、悲しさが急に込み上げてきた。
「え…すぐ死んじゃうの?」
確かに、か細かった。
視野は片側だけだし、餌が上手に食べられなければ先は短い、というのも頷けた。

「こういう個体を嫌がる人もいるし」
なんてこった!
おいおい、優しくしよーぜ。
「じゃ、うちに来られて良かったね」
か細いコにそう声をかけると、夫も異論なさそうだった。

独眼竜政宗から、『マサムネ』という名前が閃いた。
夫は歴史好きなので、すんなり受け入れられた。
因みに私は、歴史は苦手で一切興味なしw

世話がかかる子ほど可愛いの法則で、食も細く、食べ物を見付けるのも下手だけど、夫はマサムネには他より手をかけてちゃんと食べさせている。
その甲斐あってか、今日も元気にゆったりのんびりと、自分のペースで生きている。

マサムネは、喧嘩も立派にする。
一見いじめられそうなのに、案外やられたらやりかえせる派だw
そもそも、マサムネをいじめるコがいない
怒った時にだけ喧嘩し合うといった印象だ。
厳しい魚の世界にも、最低限の仁義はあるのかもしれない。
そりゃねーだろ、という所との線引きが存在している雰囲気だ。

以前、グッピーのガメちゃんがポップアイになった時、仮に片目だけになっても大丈夫と思わせてくれたのは、このマサムネの存在があったからだ。
ちょっと他より目を配る時もあれど、それだけでマサムネは今日も普通に過ごしている

マサムネを観察していて感じるのは、自分に合った場所に陣取っているという事。
みんながあっちにいるから一緒にいる、というのではなく、自分が心地良いと思える場所にいる
自分のペースで日々暮らすマサムネから学べる事は結構ある。

人は人、自分は自分。

他のテトラ達も、仲間外れにもせず、過干渉もしない。
かといって、必要なヘルプはさりげなくしてる風に見える時もある。
だが、基本は各々ご自由に的な印象だ。

夫も、マサムネが食いっぱぐれてないかにしか気を配ってない気がするw

あるがまま、ありのまま。

そんな世界で、マサムネは今日もほのぼの暮らしている。

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