スーパーDr.ちゃっかり
今月に入り父が入院しているのであるが、働くお医者さまのきびきびした姿は頼もしく有難い存在である。
ちゃっかりもドカ弁もおじいちゃんの病院にお見舞いに行くのであるが、ここでお医者さまに目を輝かせるのは、やはりちゃっかりである。
「ねぇねぇドカちゃん。なんで○○くんはダメなの?ドカちゃんのこと好きなんでしょ?〇〇くんは頭いいから医者とかになれるかもしれないのに。ドカちゃんお金持ちになれるかもしれないよ。」
こんなふうに姉をそそのかす生意気な妹なのである。
そんなちゃっかりが病院にいくと、もう大興奮なのである。
「あ!ドクターXでもこんなんしてた!」
などと普段見ているドラマのシーンを再現させるように興味深々なのだ。
そして夫にこっそりねだっていたらしい誕生日プレゼントに、Wiiのゲームソフト「HOSPITAL-6人の医師-」を買ってもらったのである。
早速嬉々としてゲームを始めたちゃっかり。
いきなりの内科医である。
女子高生が体調不良で来院。問診して原因を予想し、病名を診断していくという流れなのである。
「うーん?なんて?ほー。THS??パセドウ病?わからん!!」
「なんてー!?私が罹ってた病気やん!」
思わず画面の前に移動したのである。
そう。今は完治したが、パセドウ病で10年間薬を飲んでいた時期があったのだ。
あの病気はかなりつらいものがある。周りには全く健康にしか見えないからである。
歯の痛いのを他人に分かってもらえないように、手が震えようが、脈拍が早く常に50m走を全力で走った後のような状態の心拍数であろうが見た目はいたって健康に見えてしまう。何食食べてもお腹が空き、すぐに消化してしまい体重はどんどん減っていくので、
「いいなー!uniは!めっちゃ食べても太らんで!」
などと言われていた。
ちゃっかりはそんな母の気持ちなど知らず、
「パセドウ!?うーん。分からん!頭が疲れてきた・・・。」
などと言い、なかなか診断をつけることができぬまま、患者の女子高生を待たせ続け、結局診断結果が出ず時間切れになってゲームオーバーしていた。
とんだヤブ医者である。
今日もゲームを始めたが、10歳の子どもに内視鏡手術をするというハードさに直面し、大パニックになっていた。
ゲームだから本当の命を犠牲にすることはないが、やはりお医者さまに興味を持ち、親にねだって買ってもらったのであれば、それなりに様々なことを勉強し、ゲームの中の患者さまに
「助けてくれてありがとう。」
と言ってもらえるよう気合いを見せてほしいものである。
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