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サポートする。

このたびドカ弁が水泳部のマネージャーになった。

小、中学生と通算6年、ひたすらバスケットボールを追いかけたドカ弁。

中学生の部活では様々なトラブルがあり、バスケ道に悔いなしとは言えないまま、高校生になったらどうしようかと悶々としていたようであるが、新しくクラスメートになった水泳部の男の子2人から、
『水泳部のマネージャーになってもらえないか?』
と誘われていたそうだ。

ドカ弁は運動神経はいいが、水泳だけは本当にダメなのだ。カナヅチに近い。

『ウチ泳げへんねん。水泳は無理やと思う。』

そう言って断り続けていたそうであるが、彼らはそんなこと関係ないし、サポートしてくれたらいいと諦めずに声をかけ続けてくれたようである。

見学に行くと、先輩たちが
『ドカ弁ちゃんやんね⁉︎こっちこっち!来てくれてありがとう‼︎』
そう言って声をかけてくれたらしい。

顧問の先生とも簡単な面接をしたそうだ。

バスケ部だったと聞いたが、バスケはもういいのか?と聞かれたそうであるが、

『高校生になったし、必要としてくれるなら新しいことを始めるのもいいと思ったし、今度はサポートに回るのも経験してみようかなと思います。』

そんなことをすんなり答えてしまったらしい。

『そうか!ま、元バスケ部なら声も出るやろ‼︎よろしくな‼︎』

そんなわけで、あっさり水泳部のマネージャーになってしまったのである。

今日は昼からプール清掃があり、棒ずりでゴシゴシプールに付いた苔を磨いたそうだ。

小学生の頃からプール掃除には縁があるドカ弁。

体育委員はプール掃除するのが決まりだった。

中学生の時も職業体験をしに母校の小学校に行った1週間、プール掃除ばかりしていた。

そして今日、またプール掃除をすることになったとは。

水泳部のマネージャーになる運命だったのだろうか。

選手のメンタル、健康管理、部室の掃除、全てを引き受ける器はまだ持ち合わせてはいない。

サポートされる側からサポートする側になるということは、オカンの心に近いものを持つ覚悟も必要になってくるだろう。

しかし、ドカ弁に足りないものを補うには絶好の機会なのかもしれない。

自分より他人の心を優先して考えること。

試練だと思うが、三年後、ひとまわり心が大きく豊かになることを密かに楽しみにしている母である。


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