恋愛マスターPちゃん
ドカ弁の同級生に恋愛マスターPちゃんがいる。
びりけんさんにそっくりなのだが、ものすごく恋愛体質である。
圧倒的な片思いをイマジネーションで両想いにする達人なのである。
いつしか彼女の中では、想い人とのお付き合いが始まり、知らぬ間に破局をむかえるのである。
そして、あの子に好きな人を盗られただの、盗られるから内緒にしておくだのと被害妄想的な発言をし、毎度のことながら何が何やらなことを繰り返しているのである。
ドカ弁が5年生の時、Pちゃんが好きな男子に手紙を渡してほしいと頼まれたことがあったそうだ。
どのような手紙にするかを迷った結果、自分の名前を書いてほしくないとのPちゃんの希望があり、なんと小学生の浅知恵で考え付いたアイデアは、新聞の切り抜き文字で作成するラブレター作りになったと聞いた。
まるで脅迫状のような仕上がりになったラブレターを、ドカ弁たちがPちゃんの想い人であるAくんに手渡すことになったのであるが、当然もらった男子は薄気味悪がり、Pちゃんの存在は知らないままだったものの、けんもほろろにフラれた形になってしまったのであった。
その後のPちゃんが取った行動は、橋渡しを頼んだ友人たちに対する逆恨みであったのには驚いた。
ある日、ドカ弁が学校から帰宅した途端泣き出したことがあった。
理由を訊ねてみると、Pちゃんから手紙をもらったらしい。
中身を見てみると、綺麗な便箋に2枚分の文字がびっしり並んでおり、中身を確認してみると、ものすごく挑戦的な文章が並んでいたのである。
「親愛なるドカ弁さま」
という題名で始まった手紙には、
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