オーダー掛け軸完成
先日、海外からご依頼いただいたオーダー掛け軸が完成した。
全紙という、畳一畳ほどの大きさの紙に恋人に贈る2人の愛の言葉を書いてもらいたいという依頼であった。
更にはサプライズのクリスマスプレゼントとして贈りたいという希望を持っておられるお客様であったので、ともかく、なんとかクリスマスに間に合うよう、最大の努力をして差し上げたい気持ちで必死で書いた。
布地の軸を使って表装された作品は、一張羅を着て、堂々とした姿で帰ってきたので満足のいく仕上がりであった。
さっそくラッピングに取り掛かったのである。
クリスマスらしい雰囲気が出るよう、赤い布を巻きつけ、ご依頼いただいた英語の原文、翻訳した軸に書かれた言葉を書いたものも巻きつけ、ラッピングシートに包みこんだ。
後はダンボールで梱包して完成である。
ようやく発送準備が完了し、郵便局に向かった。
EMSという海外に最速で郵送する便を利用して発送したのである。
通常は2日〜4日でアメリカに到着するそうであるが、今の時期は、日本から海外へ贈り物を郵送する方が全国的に増える時期であるらしく、それより到着が遅れるかもしれないことを了承してもらいたいと言われてしまった。
思わず指折り数えたが、最大2日遅れても、クリスマスイブには間に合いそうである。
何とか無事クリスマスイブに到着し、恋人へのサプライズプレゼントを渡していただけるように心から願っている。
愛の言葉を形にして恋人に贈るということ。
言わなくてもわかっているだろうというのではなく、こうして形にして愛を贈るということに、こちらが感動をいただいた気分である。
当たり前のこととして放置せず、言葉をのせて形にして愛を贈るという感性。
わかってはいても忘れがちなことである。
最もシンプルで大切なことを、海の向こう側から教えていただいた気がするのだ。
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