女の友情。
自分の心を励まし満たしてくれる女友達の存在を手にすることの難しさ。
これはある程度曲がりくねりながら人生の道を歩み、失敗をした人間でなければ手にするのはなかなか難しい。
お陰様で、あかん感じの私も引っくるめて私という人間を好きでお付き合いしてくれる友がいてくれ、本当に感謝している。
ドカ弁の悩みはこの『女友達』である。
若い頃の女同士の友情というものは、かなりの確率でヒビが入る。
異性の存在が大きなウエイトを占めるからだ。
ドカ弁といえばお洒落より食い気であり、フリフリのワンピよりNIKEのジャージを愛する体育会系のJKである。
しかしJKになり、この夏は花火大会だ、ジュラシックパークだと男の子からのお誘いもあり、まあ楽しそうにお出かけしていて、ようやくまともなJKになったと親としてはある意味ホッとしていたのだ。
ところが、である。
LINEのグループで男の子からお誘いを受け出かける約束をすると、必ず『私も一緒に行きたい!』と言いだすドカ弁の女友達がいるのだ。
花火大会も、ジュラシックパークも別々の男の子からのお誘いであったが、何故かその女友達が同行し、男1人、女2人の3人デートになってしまうのである。
あまりに不自然ではないか。
『あんたさーなんでその子はあんたに毎回付いてくるわけ?』
『いや、誘われた時にグループでLINE見てるから、じゃウチも行きたい!ってゆーから。』
当日映画の始まる時間になっても現れないその女友達に業を煮やした男の子が、
『もう間に合わせないから2人で観ようよ。』と言ったとかで、2人で映画を観た後、ご飯を食べに行こうとしていたところ、その遅刻した女友達から2人のLINEに連絡が入り、『今から10分でそこに着くから一緒に遊ぼ!』と言われ、結局3人でご飯を食べたそうだ。
いやいやいや、なんかおかしい!
2人の女友達にこの話をしたところ。
『はっ⁈不自然すぎー‼︎』
『男の子可哀想すぎー‼︎』
『何やねん!普通そんな図々しいこと高校生にもなってやるー⁉︎自分はお呼びじゃない空気関係なしー⁉︎』
『ドカ弁、そんなんと付き合いしてたら絶対彼氏できひんで‼︎またあのイラン友達が付いてくるって男子に評判立ってしまうやん‼︎』
アラフォー女子の辛辣さよ。
もうめっめったにそのデート進入JKを叩き斬ったのである。
本日ドカ弁にそれとなく友人たちからのそれらの意見を伝えてみた。
すると。
『じつは今日さ、ウチ以外のマネがサボってばっかで悪口しか言わへんし男ばっかり目当てやって選手たちが言い出して。それを聞いたその子が、‘みんな悪口ばっかり言うのイヤ!’ってさ、ウチ以外の悪口言われてるそのマネたちに、全部そのことをチクリに言って、怒ったそのマネたちに引っ付いて男の先輩に‘頑張ってくれてるマネたちなのに選手たちは悪口ばっかり言ってヒドイんです‼︎’って言いに行ってん。』
わぁ、わぁ‼︎
やっぱりな。
あんたはその子の男の子ホイホイに利用されてるだけやったんよな、ドカ弁よ。
本当にドカ弁を大切な友と思ってくれているなら、たとえ人の悪口を言うのがイヤであったとしても、サボってばかりの彼女たちの肩を持つのではなく、
『ドカ弁、いつもみんなのために働いてくれてありがとうな。』
そんなふうに言ってくれるはずである。
ドカ弁は馬鹿正直で真面目なのが取り柄であるから、要領良くは立ち回れないが、サボらず、懸命に選手の為に走り回り、裏方に徹していることに選手たちが気づいてくれ、ドカ弁を気遣ってくれたという成り行きだったようであるが、それがその女の子にしてみれば面白くなかったのだろう。
デート進入までしていつもくっ付いているドカ弁よりも、仲良しでもなく、世話をしてくれるわけでもない男子大好きなマネたちの肩を持ったというわけだ。
あと何度こういう女の子の面倒臭さを乗り越えれば、ドカ弁が心から気を許せる友は現れるのだろうか。
若いって本当に素晴らしいが、なんとも生きづらく、なかなかに切ないことの繰り返しなんだろうな。
そう考えると歳を取るのも悪いもんじゃないな。
真の女友達の良さをドカ弁にもいつか味わってほしいと願うばかりである。
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