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会いたくなる人。

定期的に会いたくなる友人がいる。

いつも私がそう感じるとき、不思議と相手から連絡が入る。

LINEをしてる途中にメールが着たり、連絡しようとするとLINEが鳴ったりするから毎度ビックリする。

『今連絡してる途中やってん!』

どちらとも同じようなタイミングで相手に会いたいなと思うのは、何も男女の関係だけではない。

愛すべき女友達である。

以前もこちらで書かせてもらったことがあったが、月に一度くらいの間隔で『男酒』と呼ぶ会を開催している。

女2人でガンガン飲んで喋るのだ。

つまみは、漬け物、えいひれ、厚揚げの焼いたん、刺身、やっこなどシンプルなものしか食べない。

『男酒』にはおしゃれな創作料理は登場せずキラキラ感はないが、つまみは全部美味しいから辛口の酒はどんどん進む。

なぜ私が彼女を好きかと言えば、私より年下だが素晴らしく頭がキレること、コミュニケーション能力がズバ抜けていること、そして子どもを大切にしていることである。

私は『子どもなんかキライ』とか、『子どもには興味ないし』などとわざわざ公言する人が苦手だ。

子どもがいない人がそう言うからではない。
子どもがいてもそんなふうに言う人もいる。

自分だって子どもだった頃があるんじゃないの?って感じてしまうからだ。

たしかに子どもはウザイのが通常運転だし、物を知らないから人を傷つけることを平気で言ったりする。というか、やらかす。

私も散々やらかすを繰り返してきた。

だから、子どもの『やらかす』には耐性があるのだと思うし、面白いと感じる。

『かつては自分もそうだったんだ』という自覚症状を持っていて、そのことを一緒に笑い合えることが自然にできる彼女が好きなんだと思う。

他人の子どもが自分の目の前で転んでも知らん顔してるような人がいる中で、さっと手を差し伸べて『大丈夫?』と声をかけてあげる人がやっぱり好きだし、世の中捨てたもんじゃないと思える。

彼女とはお互いに仕事の話もするし、だけど愚痴ばかりにはならないのもいいのだ。

『うるさい上司にムカついてるねん!』と言いつつ、その人の良い部分もキチンと話す彼女が好きだ。

『あいつもこいつも嫌いやねん‼︎』

『賢い人やったらわかるはず!私の良さがわからんやつはカス!』

他人の悪口ばかりを言いっ放しの人生なんてつまらない。

君は君 我は我也 されど仲良き
〜武者小路実篤〜

こうしましょうなんて野暮なルールや打ち合わせはなくとも、その辺りの意思疎通ができるのが『男酒』の美学である。

と、ここまで書いて彼女からまさかのLINEの通知が!

『今日男酒いける?』

『オッケー』

『じゃ6時に現地集合ね!』

『了解!じゃ後で!』

まるで業務連絡やないの!

この簡素なやり取りに笑いが止まらない私なのだ。

#エッセイ #note


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