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能ある鷹は爪を隠す。

昨日は無事初登校を終えたドカ弁。

帰宅後、中学の頃お世話になったK爺に無事に高校入学したことを報告しに出かけていったのである。

このK爺とは元体育教師で自身も高校バスケで結果を残したという方で、そこを買われて我がチームに招いた方であった。

独りよがりなプレー、派手なだけのドライブを嫌い、皆が気持ちを一つにして縦に縦にとパスを繋ぐ速攻プレーを好むコーチであった。

「ドカ弁!おまえの持ち味は足や!とにかく一番先にゴール下に走れ!」

練習、試合中と体育館にはK爺の怒声が鳴り響いていたのを思いだす。

「ドカ弁!何をやっとるんじゃー!!もたもたするな!走れー!!」

ドカ弁も期待に応えようと必死にコートを走り回っていたのだ。

その甲斐あって、チームは生まれ変わったようにメキメキと力をつけどんどん強くなっていき、これはもしかしたら奇跡がおきるのでなないかと皆が思い始めた頃、あっけない別れがやってきたのである。

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