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夕刊UNI

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unimamのひとりごと
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#エッセイ

テルマエロマエと呼ばれて。

夫スナフキンの顔は、濃い。ソース顔?バター顔?なんと言えばしっくりハマるのか表現が難しいが、ひとことで表すとやはり『濃い』である。 最近のモテ顔は『塩顏男子』らしい。 濃すぎず薄すぎず、味わい深いすっきり引き締まった塩味を表現したのはどなたなのかわからないが、センスのある表現だと感心している。 さてそんなスナフキンであるが、彼ほど『わぁ!○○に似てるね!』と言われる人間は珍しい気がする。 この○○とは、俳優さんだったり、芸人さんだったり、バイクのレーサーだったり、誰かの

まる、さんかく、しかく。

今日は次女ちゃっかりの遠足弁当を作った。いつもよりちょっとだけ手間をかけてやり、気持ち長くおかずに火を通す。 旅先でお腹が痛くなったり、嘔吐したりすることがないようにほんの少しだけ時間をかけて仕上げるのは母譲りである。 私の母はお弁当作りが苦手な人だった。毎回念には念をいれすぎた結果、炭と化したタコさんだかカニさんだかの判別も困難な煎餅みたいな飾りウインナーとか、ガッチガチに火が通って箸が刺さらない唐揚げとか、娘の体調を心配しての愛が燃え盛ったお弁当であった。 しかし味

女41歳。月9ドラマ『東京ラブストーリー』を見直す夜。

昔好きだった月9ドラマ『東京ラブストーリー』を観た。最終回はたしか高校の修学旅行だった。みんなで旅館のテレビの前に座り『カンチ‼︎何してんねん‼︎』とぼやいたことを覚えている。 カンチ役をしていたのは若かりし頃の織田裕二さんである。ヒロインのリカ役は鈴木保奈美さん。カンチの親友役の遊び人三上くんは江口洋介さんで、カンチと三上くんの幼なじみで2人の初恋の相手だった里美役は有森也実さん。 このドラマは当時社会現象になった大ヒットドラマであった。 女の子が男性に向かって明るく

『お母さん、大丈夫?』のように気遣う発言がある。

PHPの増刊号『心の強い子、くじけない子の育て方』が出てきた。日付は2010年5月号。今から5年前、何故それを買ってまで読んだのか?子育てに悩んでいたのかもしれない。 チェックテストを丁寧にしている記録が残っていた。長女ドカ弁が5年生の頃の様子である。 やさしさ得点15点心の強さ得点12点。 理想的な成長を遂げているという結果であるが、当時はそんなふうに思えなかった。 どうして納得できなかったんだろうと思い、テストのチェック項目をもう一度見直してみた。 やさしさ得点

『普通○○だと思わない?』と言う人。

こう問われたこと、ありますか? 『普通○○だと思わない?』 半ば強制的な同意を求めるような問いかけをされると返事に困る。 なぜか? だって『普通』ってなんやねん。 あなたの『普通』を否定はしないが、なぜこちらが『普通はそうですよね!』と答えてやらなければならないのだ。 この質問を投げかけてくる人は、かなりの確率でプライドが高い。 全てが自分基準なので、すんなり同意してやらないと不機嫌になられるのが厄介である。 『普通○○でしょ‼︎』と会議の場で唾をを飛ばしながらまくし

又吉さん。

芥川賞作家になられた又吉直樹さん。 ものすごくたくさん本を読むとインタビューで言っておられたのが印象に残っている。 本を読むことで得られるものは多いと思う。 知らなかった言葉の意味を知り、漢字を覚え、想像力を養うこともできる。 私は子どもの頃、両親や祖母から『本の虫』と言われていた。 『ツライよ〜この子は!ヨシちゃんみたいじゃ。』 本ばかり読む私に家族や親戚はそう言ってため息をつくのである。 ヨシちゃんと言うのは親戚のおばちゃんで、子どもの頃なんの手伝いもせず、ず

日本一押しの強い方言。

生まれは神戸。育ちは明石。 どちらも兵庫県であるが、方言は似ているようで微妙に違う。 兵庫県は広いが、西に行くほど言葉が荒っぽく男前になっていく傾向にある。 明石は東播磨のエリアで、西播磨よりはマイルドな方言だとこの辺りに住む人々は主張するのが基本である。 『ガラ悪いなぁ!』などと自分たちは西播磨の言葉に驚いたりしているが、それ以外の関西地区から見れば 『味噌もクソも同じや、アホが!』と思われているようである。 大阪から遊びにくる友人たちは、電車で明石に向かう途中に窓か

マンションサク。

子どもの頃アパート暮らしをしていた時期がある。その名は『マンション サク』。木造二階建ての不思議なアパートだった。 新築のピカピカの建物だったからマンションと言ってしまったのか、たんに家主の趣味だったのかは定かではないが住人は皆『サクマンション』と呼んでいた。 『マンション サク』には、若い新婚夫婦、韓国人の大家族、トレーラーの運ちゃんファミリー、左官さんと料理好きな奥さん夫婦、公務員一家などかなり個性の強い顔ぶれの方々が住んでいた。 何故そんなアパートに住むことになっ

ちゃっかりの秋祭り。

年間行事の中で我が家のJSちゃっかりの全力がMAXになる日。それは地元の秋祭りである。 昨年も書いたと思うが、『どんばな』と呼ばれる天狗を子どもたちが追いかけ、お菓子や果物をもらうために一日中、町を練り歩くのである。 黒天、赤天、青天、朱天と様々なキャラクターの天狗がいて『かっこいい!優しい!面白い!怖い!』など子どもなりに自分のお気に入りの天狗に熱を上げ、付いて回る姿は、芸能人の追っ掛け並みの迫力である。 どんばなは、地元の子どもたちにとってはどんな戦隊モノのヒーロー

生きぬくための知恵。

『他所様の釜の飯を喰わにゃ一人前にはなれぬ。』 両親からよくそう言われていた。 実際はそんなわけもなかろうが、親が作ったウチ飯をガツガツ食べ、おかずに文句や注文なんかをつけ、食後にゴロリと横になってオナラをプーっと出しても、『アハハ、出ちゃった!』などと頭掻いて笑っているうちは他人の中での自分の立ち位置や力量も分かるはずはないのだよということである。 以前、私の妹が社会人になってから衝撃を受けた数々のエピソードを披露してくれたのであるが、これがまたすんごいの経験したなぁ‼

離乳食開始はいつからが正しいのか?

なになに?コレステロール値は高くても問題はないだって⁈ 最近になってそんな研究結果が出たとかなんとかの話題がテレビでやっていた。 『コレステロール下げなあかんねん。』 亡くなった身内である祖母や伯母たちが皆口を揃えて言っていたのを思い出す。 こうした真逆の研究結果みたいなものが出てきたとき、食事制限を強いられたり指導を受けたりして、好きな食べ物を我慢した人たちの努力や辛さをどうしてくれるのだろうか。 そしてそのことが原因で受けた苦痛に対する責任は誰が取るのだろう。今

雲泉、ドカ弁からダメ出しされたってよ。

『何やのこのオモロないTwitterは⁉︎』 JKドカ弁がなんか偉そうである。 Twitterをイマイチ使いこなすことができていないのは確かである。 『何って何よ?』 『このちんたらしたTwitterは何?』 そう問われてキッチンからリビングを覗き込むと、パソコンの前でテーブルをバンバン叩きながらドカ弁がこちらをキッと睨んでいる。 『ちんたらって言われても。別に普通やん!』 『あのさぁ、Twitter分かって使ってる?』 なんやねんいきなり。 なんたらプロデュー

妻の知らぬ間に。

夫、スナフキンが知らぬ間にあるクリエーターさんと繋がりを持っていたのを知ったのはつい先日のことである。 『uniちゃん、良いお知らせがあります!』 帰宅した夫、スナフキンのテンションがやけに高いのである。 『なんやねん、スナフキンよ。一体どうしたというのだね?』 『今日、賞を受賞した‼︎』 ピカピカ光る表彰状を掲げてシャウトするスナフキン。 展示会があるといって、早朝からバタバタ出かけていったのはこのためだったのか。 『すごいやん、おめでとう!』 『ありがとう

40歳からの必死のパッチ

この世に生まれてきて40年余り経つが、金賞とか特賞とかを貰ったことといえばお習字だけである。 誰にでも何か一つは特技があるもの。 私には字が綺麗だというたった一つの特技を神様が与えてくれたようである。 8歳から稽古を始め、20歳で師範免許を取得したが、私の師匠は私が25歳の時に亡くなってしまった。 書道で大成するためには、先ずは所属する会派を決めなければならない。 師範免許を取得したからにはいずれは書道で食べていきたいという気持ちもあったから、私は師匠の所属する会に所