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詩ことばの森(157)「流離う人に」

流離う人に

流離う人に
風は
時に冷たく
時にやさしい
いい人を気取らず
親切は素直に受けたいもの

たとえばきみが
悲しい瞳に
遠いまなざしや
悔恨の灯火を
映し出していたとして
放浪者であるわたしに
なにができるのか

ゆくあての無い者に
戻る場所はなく
ただ憂愁の旅路を
彷徨いつづけるばかりだ

(森雪拾)



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