見出し画像

将棋ウォーズ 棋力分布調査(2022年と2023年)

将棋ウォーズ

HEROZが運営するオンライン将棋対戦ゲーム「将棋ウォーズ」。2012年にリリースされて以降、最も人気のある将棋ゲームとして君臨し、2023年4月には通算対局数が8億局に達しました。

棋力分布

棋力の向上に努めているユーザーの多くが一度は抱いたことのある疑問は、「自分はユーザー全体の中でどのくらいのレベルなのだろうか?」でしょう。
2018年4月に棋力分布を調査したブログがあります↓

将棋ウォーズ棋力分布調査:最も占有率が高い級位は? | 何でもプラス思考

調査から5年が経過した今でも同様の傾向が見られるのか気になったので今回独自に調べてみました。
(結論:全体的には同様の分布だが、高い段級位ほど割合が増えている)

調査方法

上記の2018の調査のやり方を参考にさせていただき、「将棋ウォーズ段級位最強戦」のランキングをもとに棋力ごとのユーザー数を推定しました。
段級位最強戦は、毎月開催されている段級位別大会で、「六段以上・五段・四段・三段・二段・初段・1級・2級・3級・4級・5級以下の11クラス」があり、「大会への参加は大会期間内に勝利した時点で自動で行われます」。なお、「大会への参加は大会期間内に勝利した時点で自動で行われます」。(括弧内は大会公式ページからの引用)
ランキングは最下位まで記載されています。(URLの「&start=(順位)」部分を書き換えることで該当順位まで飛ぶことができます)
よって、段級位最強戦のランキングから「開催期間中に将棋ウォーズで対局して勝利したユーザーの数」が段級位ごとにわかります。
本調査では直近2023年8月と比較のため1年前の2022年8月のランキングを調査しました。

調査結果

2023年8月

2023年8月
2023年8月 段位者だけの内訳

参加数 186,559人

グラフ全体は先述の2018年の調査と同様に、1級と2級を中心に釣鐘型の分布をしています。

参加者全体に占める有段者の割合は33.6%です。2018年は(497+1008+2381+5800+12695+21327)/139722=31.3%から少し増えました。6段以上〜初段の割合がそれぞれ上がり、1級〜4級は減少しています。(ただし5級以下はもとの2倍弱増えた)
高段者については、六段以上と五段の人口比は1138人:1789人でほぼ 1 : 1.5 です。2018年には497人:1008人でほぼ 1 : 2 なので、6段がかなり増えました。

級位者について見ると、各ランクで割合が少しずつ減っています。1級と2級は未だにボリューム層ですが、5年前は合わせて全体の40%近くだったのに対し、今回は約35%です。また、若干1級の方が人数が多くなりました。
一方で、級位の中では例外的に5級以下の割合が5.6%から9.36%に増えています。

2018年の調査と比べ、高いランクの人数が少しずつ増えている傾向があることがわかりました。


2022年8月

2022年8月
2022年8月 段位者だけの内訳

参加数 177,994人

参考のために前年の2022年の調査結果も掲載します。2018年と2023年の間の傾向が見られるようです。

段位者の割合は32.9%
6段以上:5段は 1 : 1.83
1級と2級は全体の約37%

段位者に限った棋力分布を見てみると、2022年から2023年にかけて、初段の割合が47.6%から46.0%に減った分、三段以上の割合がそれぞれ増えています。

結論

2018年、2022年、2023年のデータを見比べると、1級2級を中心とした釣鐘型という全体の分布は変わらないものの、高い段級位ほど割合が増えていることがわかりました。
ユーザー全体に占める段位者の割合、段位者の中でも高段者の割合、さらに5段に対しての6段以上の比率がそれぞれ増えてきています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?