癌日記⑥
なんやらかんやらがあって、審査腹腔鏡手術をする為に入院。手術前にやることと言ったら、PCRと採血と下剤でお腹空っぽにするくらいのもんで。手術前日はゆっくりしてました。
手術当日。
午前中にやるはずだった手術が、昼過ぎに。朝から待ってくれていた夫には申し訳ないが、私は「このまんまなくなんねーかなー」とぼんやり思っていた。1日以上に渡る絶飲食に疲れてた。やっとこさ呼ばれて手術室へ結構な早さで看護師さんと歩いて行き、さっさと麻酔を入れられて目覚めたら回復室に居ました。
あんまり比較するようなもんじゃないですが開腹手術の時は「この世の苦しみを大体詰め込みました!痛い苦しい暑いだるい気持ち悪い!」みたいな目覚めだったんですが、腹腔鏡手術は「いてぇ、いてぇよ〜」って感じでした。熱も37.7くらいまでしか上がらず、夜も痛み止めと眠剤入れたら5時間くらいまとめて眠れました。開腹手術の時の、痛みの隙間をぬってやっと眠れたと思っても目覚めたら1時間しか経ってなかった絶望は本当に嫌でしたね。
翌朝、少しずつ起きあがろうとの事で身体を起こしてみたらあら不思議。肩が痛い。切った腹より肩の方が痛い。横になると治るんですが、どうやら腹腔鏡手術の際にお腹に二酸化炭素を入れて膨らませるそう。それが肩から抜けていくので痛むんだとか。これは丸一日くらいでピークは過ぎ去りました。
あとは個人的に度重なる入院で、病院食が軒並み苦手になっていたので気合いで頑張りました。
主治医からの説明で、病巣はすべて取り出せて腫瘍は卵巣の外にあり古い出血らしきものの中にあったそうです。「やっぱりそんな悪いやつじゃなさそう」と言っていただけました。
開腹手術と腹腔鏡手術をどちらも経験してしまったのですが、アレですね子宮筋腫とか卵巣に水が溜まってるとかの人は腹腔鏡手術でイケるうちに手術やっちゃった方がいいですね。どっちも痛いけど、開腹手術はちょっとあまりにも痛過ぎるということが分かりました。
よく聞かれること
Q.傷はしみる?
A.意外としみない。ただ、泡でやさし〜く洗ってるからゴシゴシ洗ったら痛いかも。
Q.なにが一番大変?
A.全てにおいて慣れること。自分が病気であること、入院生活にも、痛みにも慣れて来たら大体なんとかなるぜ!のモチベになれる。
Q.おすすめの痛み対策
A.悲しい現実、ある程度痛いものは痛いままです。痛み止めをとにかく服用しまくるだけで、あとは耐え忍ぶのみでした。もし有益な情報を知っている方いらっしゃいましたら教えてください。
こんな感じで痛み止めを飲んだ時間を記録していました。術後直後は点滴の痛み止めやら麻薬の痛み止めありとあらゆる痛み止めを服用して最終的に漫才で眠らせてもらいました。最初の方は6時間きっかりに飲んでいるあたり相当痛かったんでしょうね。この時はダブルでカロナールも4時間おきに服用していて、なんとかうまい具合に痛む時間を減らすように工夫していた記憶があります。痛みへの直接的なアプローチではありませんが、眠れない!と思ったら眠剤をもらってすぐ眠るようにしていました。日常においてもですが、入院中なんかなおさら夜中起きてても良いことはなかったので...…
開腹手術は人間的な生活ができるまで1週間ほどかかりましたが、腹腔鏡は2日くらいで人間に戻れた気がします。肩の痛みがなかったらもっと早かったかも?現代医学に感謝です。
Q.病気になってしまった友人に対する声かけ
私はなんでも嬉しいです。気が落ちてる時は励ましの言葉も受け入れることが難しい時もあるのでそういう時は見なかったですし、元気出すぞ!って時にスクショしておいたメッセージ等を読み返していました。ただ「別の治療法の提案」は嬉しくないかなと思います。
言葉を選ばずに話すと、がんの闘病生活は基本的には痛みや苦しみを伴いますし、私は医師から提案された治療を受け入れる際に「自分で選択してこれから苦しみにいくのか……」と思った覚えがあります。また、人によっては「痛みや苦しみを出来るだけ取り除いてQOLを極力維持できる治療」を選択する方たちもいます。病状はもちろん、患者の生活や優先したいものによっても治療法が変わって来ます。なのでわたしはその人が納得できる治療を選択して闘病している状態が「ベスト」だと感じました。
(胚細胞腫瘍の場合治療法がすくなく、進行もはやいためかなり限られているとは思いますが)
治療は「生き方」を決める選択と等しくとてもセンシティブなものだと感じましたし、医師から副作用やデメリットを告げられた上で同意して治療に望んでいるので、もし本当に治療に疑問を覚えたならセカンドオピニオン等から勧めてみてはどうかなと思います。
次回、取れた腫瘍はなんだったのか編
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