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読書日和

雨なうえ金もないので、地域の図書館へと向かった。

図書館は大学生ぶりで、少しこわばったままドアを開けた。

そこは大学のそれとは違い静寂で、レポートを打つ音もなく快適だった。人、ぽつりぽつりと新聞をひろげたりなどをしていて、共有された湿度が低い空間を文字が喜んで飛び回っていて捕まえるのに必死だった。
コーヒーで拡張された前頭葉で言葉たちを捉えると目が眩んで、どうやら今日の時点で最高知能に達した様だったので考える事をやめた。

ドアを出た外気温はゆっくりとした雨で、リズムを感じてなびき、踊り、回転させる。静かに高揚した鼓動はそれのリズムと同じbpm86、拍をとって息を吸って、傘を回して闊歩する、まだ人間だと安心する。

今日はゆるやかに眠ろう

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