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仕事の8割は計画をたてること

PDCAを回して仕事を進めましょうといわれますが、その大部分は最初のプランPが占めており、やることさえ決まれば、「あとは実行するのみ」ではないかと考えているお話です。

一般的に仕事の進め方を見聞きし、特に総務で話をして思うことですが、これから始めようとする仕事の話やテーマを聞くだけで、「大変そうだなぁ」「面倒そうだなぁ」と、考えてしまう方が多いと感じます。

そこで、よく話をさせてもらっていたのが、計画を立てるのは大変ですが、やること自体はたいした労力ではないと思います。そして、計画を立てるのは面白い事だし、見通しのある計画が立てられれば仕事の8割は終わったも同然だから、まずは一緒に考えていきましょうと言っていました。

理系出身の私の頭の中の整理は、PDCAを言われるより以前から、現状把握、要因解析、対策立案、効果確認の四つの思考で仕事を進めていました。

細かくは言葉が異なる場合もありますが、およそ理系の方は、このような考えをもって仕事を進める事が多いのではないかと思います。

目の前に問題、課題が現れたり、新しい発想に着手しようとする時、まずは、現状把握です。

この問題(仕事)の5W1Hを考えます。どうしてこれをやることになったのか、情報の出所(誰から或いはどこから入ってきたものか)、情報の鮮度や時期はどうか、どんな状況だったのか(どんな状態を指すのか)、現物や写真などはあるのか、など、まるで証拠調べのようですが、ここがズレてしまうと、このあと組み立てるものが台無しになっていきます。

新しい事を始めたり、新しいモノを作り出す時には、ニーズ調査がこれにあたりますが、ここで出す結論がズレると全く世の中に受け入れてもらえないものになってしまいます。

次に要因解析ですが、どうしてそのような事が起きるのか、なぜ今までは発生しなかったのか、発見できなかったのか、或いは気付かなかったのか(見過ごせるほどのことだったのか)、再現させることはできるのかなど、いくつかの原因となる条件を探っていきます。

この段階でも、まだ計画を探っている状態で、重要なのは、いくつかの原因があった場合、その一つ一つの条件や要因がどの程度の割合で関わっているのかもきちんと調べておきます。

対策立案では、先の要因解析で判明した原因の一つ一つに対応する解決策を考えて、効果があるのか検証します。実は、この段階も計画を煮詰めている段階で、試しにいろいろやってみるのですが(これを実験と言いますが)、経験上はうまくいかないことの方が多いのです。

うまくいかない結果を見ながらまた考えて実験しながら、その途中途中で計画は変わってしまう場合があります。目標は変わらないのですが、計画自体(方向)を変えながら良い結論を導き出そうと一生懸命に努力をします。

そして、最後の効果確認です。最終的にお客さんへ提供して使ってもらう状態にして、対策が盛り込まれた最終状態を、Do・Checkをします。この確認した効果を報告書にまとめ会社の判断を仰ぐのです。これでようやく製品やサービスとして、お客さんのもとに送り出す事ができます。そして次のActionに移っていけるのです。

なんか難しい話なってしまいましたが、製品やサービスを届ける事を考えると、製品企画段階や試作段階に相当する部分は計画を立てているような部分で、まさに産みの苦しみはあるのですが、気づきや発見も多く、大変面白い時期にあたります。(製造や販売が面白くないわけではありません。。)

突然総務の仕事に話を置き換えますが、総務や管理部門の日常は、DCAをこなすのに精一杯になっていると思うのです。少ない人数で、決められたルールと方法によって、業務をこなしていくだけで手がいっぱいです。

だから、なるべくなら余計なことはしたくないと思っていますし、もし、そのやり方が古くなっていても、その考え方がズレてきてしまっていても、まずは、決められている事、やる事に専念してしまいがちです。これは、総務に限らず業務に追われている大半のサラリーマンがそうなのかもしれません。

でも、やり方をちょっと変えたら、何倍も効率が上がるかもしれませんし、すごく楽になるかもしれません。その業務のプロとして、改善や新しいことの計画をたてて提案をして欲しいと思いました。

みんなのためにもなるし、楽になった分、次のことを考える時間もできて、良いスパイラルに入ると思うのです。

PDCAのP(プラン)を考えることの楽しさと、提案すること、提案が認められて、提案が実現した時の喜びや、最後にみんなに喜んでもらえた時の感動や達成感は、格別です。

仕事を進める行動の苦労を考える前に、楽しんでプランを立てる考えに切り替えてみる。そして、「プランが固まれば、あとはやるだけだ」と思って頑張ってみる。いかがでしょうか。

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