40歳がくる!
これは2024年5月7日
牡牛座新月前日に降りてきたメッセージのような
体験談
私は今月35歳になった
そんな誕生日の2日前
赤い表紙に白黒の写真がうつる本に出会った
それが「40歳がくる!」だ
個人が営む小さな古本と新刊の本屋
雨漏りの被害を受けた本たちのコーナーで
目が合った一冊の本
作者は、雨宮まみさん
最初は軽い気持ちで手に取った
(40歳がくる!か〜)
(そういや私はとうとうアラフォーになるんだ)
「いつまでも若い人でいたいわけじゃない。
もうババァですからと自虐をしたいわけでもない。・・・・」
この帯の言葉が妙に頭から離れなかった。
心の奥が、感じてたけどなんとも言えなかった体感を
ずばりと言い当てていた
わたしはこの時決めた。
「40歳になるまでに心構えをこの本で勉強しよう。」
私は今月で35歳になった。
熊本にきて5年が経った
30歳のとき少しの不安とたくさんの希望を持ってきた
31歳になる頃にはたくさんの希望のかけらになっていた
やがて輝きは消え、心は抉られ、判断力を失い、鍵を置いて部屋を出た
それからずっと苦しくて、くるしかった
その時私は生きるために言い聞かせた
「35歳になったら死のう」
あと3年
残された時間で今までありがとうを言っていこう
あの時自分が感じた感覚を隠さず確かめに行こう
好きだったこと その感覚を思い出してから死のう
親にありがとうって言っておこう
出来るだけたくさん
もっとひとに甘えてみたい
人懐っこく楽しく過ごしたい
死に際に思い返すときに熊本の思い出を楽しいことにしておきたい
そんな35歳がくる2日前に出会った本
雨宮まみさんは40歳で亡くなった。
未発表の原稿もこの本の中にはある。
レジに通しながら店主が教えてくれた。
それであの日言い聞かせてた言葉を思い出したのだ
なんたるタイミングだ
本はあっという間に読み進んだ
普段活字を読まない私でも
まるでファミレスで女子会してる大学生の会話みたいに
テンポが良くて 共感もあって
でも時々くる確信に迫るひとこと。描写。
宝塚が好きだという共通の趣味もわかり
なおさら引き込まれていった
すると現れた最後の目次タイトルと
ー未発表原稿ー
本のページ自体はまだ終わらないのに
これで最後だと確認しなくてもわかった
一呼吸おいて、
ゆっくりめくった
テンポ良く進んでいく会話のような文章
でも次第に乖離する表と裏
自分の抱えていたもやもやを
はっきりとした文字で
まるで見透かしているかのように
言い得ていて
これだったんだ
腑に落ちた瞬間
堰き止めていた何かか決壊し
ただ無力に流れ出てきていた
いくら文字を読み返しても
「それでももう亡くなったんだ」
という事実が、ある
死のうとしていた35歳を迎える前後で
この本を読んだという事実
わたしにとっての未来日記なのか
阻止するためのなにかの巡り合わせなのか
わからないけど、出会った
生きることが苦しい時代に
苦しいのにひとりで生きていかねばならないひとが
だれかをもとめてるのに
きょうもひとりで今日を生きた
この本を読んではっきりと気付かされたことがある
まわりに生かされているという感覚
私が死なないようにあのひとはああやってしてくるのかも
そう感じはじめたとき
自分のあまりにも低い自己肯定感を知り
思いの外自分自身がちゃんと35歳で死のうと思ってたことも気づき
絶望を知り
愛情に気づかされ
しあわせなんだと純粋に思わされた
思い残すことは
もうないのかもしれない
わたしはみんなのおかげでしあわせだったんだ。と
最後に気がつけてよかった。
ほんとうによかった
親にありがとうって素直に言えるようになれてよかった
妹にありがとうって言えるようになれてよかった
話したいひとに自分から話しにいけるようになれてよかった
歌えてよかった
いろんなこと経験できてよかった
いろんな人と関わることができてよかった
ぜんぶ楽しかった
すっきりしたきもちで
きもちのいい涙がたくさん溢れ出て止まらない
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