見出し画像

みんなひとり、みんなひとつ。〜藤井風 LOVE ALL ARENA TOUR 2023.2.14横浜アリーナ

(初出・https://ameblo.jp/uno0530/entry-12789286221.html )

藤井風 LOVE ALL ARENA TOUR 2023.2.14
横浜アリーナ

藤井 風 OFFICIAL SITE
https://fujiikaze.com/

Musicians
TAIKING G.
小林修己 Ba.
上原俊亮 Dr.
Yaffle Key. (& SoundProduce)

Dancers
パット
コウ
ラフェ
ジョエル
ヤス
ニース
ビニーマルキン
シンゴ

(以上、藤井風アプリ、マネージャー・ズッズさんの投稿より。いつも楽しいブログをありがとう、ズッズさん!)

◎セットリスト

ガーデン
ロンリーラプソディ
もうええわ
旅路

damn
へでもねーよ
やば。
優しさ
さよならべいべ
死ぬのがいいわ
青春病
きらり
燃えよ
まつり
grace

何なんw


藤井風LOVE ALL ARENA TOUR。昨年末からのアリーナツアー、ファイナルは横浜アリーナ。
そのセミファイナルに行ってきました。

バレンタイン!

贅沢なことに昨年のホールツアー、アリーナツアーと連続で当選して行けることに感謝して向かった横アリ。

こんなに早く二度目があるとは!

スタンド(横浜アリーナは、いわゆるアリーナ席がセンター席、いわゆるスタンド席がアリーナ席となってます)の上の方でしたが、横浜アリーナはめっちゃ見やすかった! 座席間の高さが極端についてるようには感じないんですが、そもそもアリーナでの試合がよく見える角度に設計されてるんでしょうね。

私は全景が見渡せる席のほうが好きなので、この席で大満足。双眼鏡も持っていきましたが、肉眼でもちゃんと表情までわかる距離でした。

今回は特にセンターステージだったので、どの席でも風さんとの距離は近く感じられたんじゃないでしょうか。

昨年のaahT(AloneAtHomeTour)を引き継ぐような演出に始まって、ピアノ弾き語りからバンドに展開していくんですが「こないだはうちに来てもろたじゃろ? 今夜はみんなでパーティーしようおもて誘いに来たんじゃけど、どうじゃろ?!」と楽しいお誘いを受けた気持ちになりました。

ラブ・オール、のタイトルどおり、みんなで楽しもう、愛し合おう、とそんな気持ちが貫いている、楽しい、楽しいライブ。

aahTが「自分を愛そう」という内省的な世界観であるならば、自分を愛したうえで、人はみなひとりという達観のうえで「それでもみんなで一緒に幸せになろう」と…世界が広がったことを感じさせる構成であり、言葉であったと思います。

風さんの唄はバンドやダンサーがいるのもあってか、大変に落ち着いていて、開放的でのびやかでした。昨年は「旅路」がものすごく染みて泣いたんですけど、この日は私は涙はまったくなかったです。笑顔のみ!

「ハッピー・バレンタイン~」と笑ったあとで「Are you alone?」と聴かれた客席、大半がぼっち女子だったのか失笑も起きたんですが、そんなふうにちょっとからかうようなトーンのあとで「孤独は幻。人はみなひとり、でも、みんなでひとつ、ゆうような曲をやります」と歌った「ロンリー・ラプソディ」。みんなで呼吸を一つにする時間。序盤のひとつの山場でした。

衣装も序盤の黒からオレンジ(朱、かな)、終盤の白へと色とともに次第に剥ぎ取って薄くなっていくんですが、ネガティブを吐き出してポジティブに、重さから解き放たれて軽やかに、という象徴のように思われました。

冒頭で、aahT同様、Everything's gonna be..と言い出したのでてっきりALRIGHTが来ると思ったら、にかっと笑って、「be Amazing!」ときた。

うまくいくよ大丈夫、を越えて、すごいことあるよ!って言ってくれました。

最後の方でも「いろいろあるけど、最後には必ずうまくいくから、よくなるから」というようなことを言っていて、前向きな気持ちをたくさんこめて歌ってくれてたんだな、と思います。

声も非常に伸びていて「旅路」は特に素晴らしかった。16曲かな、テンポよく2時間弱。終始、風さんはハートマークを作って私達に向かって見せてくれて、客席からも同じようにたくさん愛を返せて楽しかったです。

ラストの「何なんw」は撮影OK。

「お土産ゆーかね、(思い出を)持って帰ってください」って。みんな幸せそうでした。

にしても、横アリは音も照明もよかった。レーザーの美しいこと。本火もボンボン使ってました。動く装置もとても面白かった。

声も出せてみんなで歌えたのも嬉しかった!

実にいいタイミングのツアーだったと思います。
COVID19禍で寸断された「Love All Serve All」ツアーのようやくの締めくくり。長い間、おつかれさまでした、風さん、ズッズさん、スタッフの皆さん。
ゆるーいファンなりに、次の藤井風の行く先を楽しみにしています。

横浜アリーナのアリーナ部分(名前はセンター席)の真ん中に円形…かな?ステージが置かれていて、柱が4本。大きなスピーカーが備え付けられていた。上部には後方席用のモニターがこれも4面。
ステージの端に沿ってぐるりと文字がオレンジ色で描かれていて、私の席からは「LOVE ALL」が見えた。 「ARENA TOUR」と続いてたのかな?

ステージ下から階段で上がれるようになっていて、その上にもう一段高くなった円形があって、その上にグランドピアノ。

幕開けは自転車に乗った風さんが、ぐるーり、センター席の前を一周してスタート。
センター席、アリーナ席どちらにもニコニコ手を振りながら、ゆっくり走っていく。
のどかで楽しそう。この夜はのどかにいくらしい。

スタスタとステージに上がって行って、まずはピアノの弾き語り。
「The sun and the moon」を美しく歌い上げる(音源欲しいなあ…)。ピアノの向きは曲のたびに回して変えていて、全方位によく見えること、に注力されていることが嬉しい。

MCは日本語と英語がゆるやかにスイッチングしていく。英語も難しい言葉は言ってないのでちゃんとニュアンスは伝わってたと思う。
「Welcone to my garden,welcometo my live」と話し始めた雰囲気が「aahT」と地続きであることを意識させた。
そのあと「Thank you for your pacience」と聴こえたんだけど、おそらくこのCOVID19禍でのみんなの「我慢」のことかな、と聴く(違ってたかもしれん。円盤で確認だ)。
ぽそりぽそりと語り継いで「Everything is gonna...」と来たから、今度もまた「be alright」なのかと思いきやの「be amazing!」に驚く。
ニカッと笑ったいたずらっぽい顔。
大丈夫を超えて、もっとすごいんよ、と約束してくれる風さんが頼もしい。

ゆったりと「ガーデン」を歌ったあとでだったと思うんだけど、「Happy Valentine〜」(これはこの横アリだけのスペシャリティですな!)とやさしく言ったあとの「Are you alone?」にぼっち女子から思わず苦笑の笑い声が立つのを受けて「孤独は幻。人はみなひとり、みんなでひとつ、ゆうような曲を歌います」と「ロンリーラプソディ」へ。
みんなで呼吸を揃えて吸って〜吐いて〜…と、深く呼吸を促されながら、風さんの歌とピアノとみんなの気持ちがひとつになっていく。
ピアノひとつだから余計に風さんの呼吸を近く感じる。心地よかった。

やっと許されたから、みんなで歌おう、と、「もうええわ」。
歌い出す前に少し練習タイムがあって、それがまるで音楽の先生みたいで思わず笑ってしまった。
みんなでサビの「もうええわ」を繰り返す。どこでだったか、風さんが歌い出しを指示しなくてもスッとみんなが入っていけたところがあって、それにニカッと嬉しそうに笑っていたのが印象深い。「もっとだるそうに〜」って言われたときは笑い声が出てしまった。

弾き語りパートの最後は「旅路」。めちゃくちゃ声が伸びていて聴き入った。

暗転して、先にバンドがインストで登場。
ぐーっとUFOみたいにステージ周りのリング部分が青や白やカラフルに光りながら上がっていって、思わずおーって声が出る。
バンドメンバーは全員、同じデザインの色違いのフリルシャツ。なんか、カワイイぞ。
風さんは黒い衣装からオレンジ色の衣装にここで…変わった…記憶…もうワンクッションあったかもだけど。

「damn」からはダンサーも登場、みんなでガンガン踊る。風さんは回りながら歌ってて、これ、全部の曲のポジション覚えるのめちゃくちゃ大変だったんじゃないかしらん(何かマーキングはあったかも?)。
最後、ちゃんとあの「💩」踏んづけた変顔してた!(笑)
ここからは、客席もよく踊ってた。風さんのライブ経験が少ない私としてはどんなもんかなーと思ったけど、風ファンは年齢層がむちゃくちゃ幅広い(お子様からご年配まで)ので、ノリ方も様々。
私と隣のお姉さんは思い切って手を上げて踊るタイプで、仲間がいて楽しかった(ぶつかるのもまた楽し)。

「へでもねーよ」「やば。」とダンサブルな曲が続く。
紫のレーザーがものすごくきれいだったの、このへんだったかな。どの曲も照明がほんとにきれいで、こればかりは上の席でよかったなーの瞬間。
このあたりの曲はダンサーとともに楽しそうにしていて、曲終わりに頭の上にうさぎの耳を手で作ったり、ほっぺに手を当てたり、始終ユーモラスだった。

ビートの強い「さよならべいべ」がゴキゲン!
みんなで手を思い切り振る。風さんのサビの「愛の言葉」の「ば」や「おりたかったわ」の「わ」のように、音が広がってグッと伸びてく感じが好きだ。

このときのMCで、「こどもー」と呼びかけると親子席からなのかな? 小さい子たちが応えて声をいっぱい送っていて、それがとても嬉しそうだった。
「わかものー」のときには、くるくるステージ回りながら「逆ピース」してたのには笑ったけど、「未来のためにわしらががんばらないけんのじゃけえ」とメッセージ。
「年寄りー」に手を挙げかけた私だけど、ちょっと待ってみる。「こんなところまでほんまにありがとう」と…いや、うん、お年寄りも元気は元気よ?(笑)
最後に来たよ「中年〜」(笑)
周りも含めて大多数がここで、はーーーい!!と元気よく。それに、何も言わずに「うん…うん…」って塩対応だった(笑)

「死ぬのがいいわ」は歌い出す前に「My fanny Valentine」の弾き語り!(その場では「あーーなんだこれ!」って思い出せずにモヤモヤしてた中年である。湯川れい子先生、ありがとう・笑)
スキャットとギターのユニソン、めちゃくちゃカッコよかったな…!
真っ赤な照明がインパクト強し。
そして、曲終わりにステージにばったり倒れ伏して「死」からの、その伏したままアカペラで歌い出す「青春病」という展開はとてもドラマチックだった。演劇的。素敵。

「きらり」からは衣装が白に。高音が美しくてウキウキと聴き惚れる。
「燃えよ」はステージに置かれた本火の柱から炎がボンボン上がって否が応でもテンションアップ!!クライマックスに向かってるのを感じながらの「まつり 」は、もはや何も言わんでもみんな踊れるんやな!と楽しくなる。あの不思議な手踊りを会場中で一斉に踊る。
ああ、もう終わるんだなあ…という気持ちとともに「grace」。
真っ白な、真っ白な世界観。
MVのあのラストのダンスを無心にみんなで一緒に踊るのは楽しかった!トランス!

そして、ラストに「何なんw」。
「ここは撮影オーケーです。スマホなりカメラなり皆さんの機器を駆使して。そのかわり曲が終わったらすぐおしまい。しまってください。お土産言うか、(思い出を)持って帰ってください」
みんな、その言葉に嬉しそう。
周りを見る限り、そのままステージもおしまいになるのはわかったと思うけど、曲のあともカメラを出したままの人はいなかった。

アンコールなしで、挨拶してさらりと退場。高揚感を強く残して終演。この形だときちっと最後まで構成を作らないと動きがわからなくなると思うので、アンコールなしは正解かと思う(と言うより「grace」が本編終わりで「何なんw」がアンコールギフトなんだろうね)。

「I am you ,you are me」。
ライブ終わりに語ってた言葉。
「grace」の歌詞にもあるけれど、「ロンリーラプソディ」のときにも「みんなひとつ」と話していたとおり、終始、風さんは、

みんな、ちがう「自分」。
でもそれは「孤独」というのとは違うんだよ。

そういうことを歌い、語り、していたのだと思う。

そんな風さんの音楽にみんな日々、心を癒やされ、支えられているのだろう。
大きな大きな拍手と声援がアリーナ中に満ちていた。

「約束してください、死ぬまで幸せでおってください。マジで愛してます。」

そんなメッセージを残し、ステージをぐるぐると片恋ハートを作りながら歩く風さんに、その手に合わせた片恋ハートを返す客席。

両想いの私達全員のハッピー・バレンタインデー!

幸せに帰路に着いて、2週間が過ぎた今もまだ、幸せである。みんなもきっとそうだと信じている。

いただいたサポートは私の血肉になっていずれ言葉になって還っていくと思います(いや特に「活動費」とかないから)。でも、そのサポート分をあなたの血肉にしてもらった方がきっといいと思うのでどうぞお気遣いなく。