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空の高さに気づくことができるのは

久々に夕方に外に出て、空の高さに気づいた。

去年は4月から6月にかけて、リモートワークもできないのに在宅勤務になってしまい、しかし逆にメールチェックもできない状況ゆえに勝手にフレックス状態で、毎日午後一時間ほど散歩に出ていた。
花や空に敏感な数ヶ月を過ごした。雲の流れ、空の色。花の色の変化。夏に近づいていくのを感じられる日々。

今年からはリモートワーク用のPCが貸与され、9時〜17時は拘束されるようになってしまった。そうなると散歩もままならぬ。

緊急事態宣言でイベントを諦めたこの休みにやっと、空を、花を眺められた。
空気が変わっていた。
夏がもうすぐそこまで来ていた。花も木もすっかり様変わりしていた。

どっちのほうが豊かな生活なんだろうか。
去年のような気がする。

皮肉な話だけれど、今、懸命に求めている「もとの生活に戻る」ことは、それだけ何らかの豊かさを捨てるということなのかもしれない。

この空の高さに気づけなくなるのは、少しく淋しい。

いただいたサポートは私の血肉になっていずれ言葉になって還っていくと思います(いや特に「活動費」とかないから)。でも、そのサポート分をあなたの血肉にしてもらった方がきっといいと思うのでどうぞお気遣いなく。