人間ってずっと幸せだったら幸せじゃないんですよ。人
むかしむかし、ある村に幸せの泉があったそうな。その泉の水を飲むと、どんな不幸も悲しみも消え去り、ずっと幸せな気分になれるという噂でした。
村人たちは毎日その泉に並び、水を飲んでは喜んでおりました。しかし、ただ一人だけ泉の水を飲まない娘がおりました。名前を幸(さち)といいました。
村人たちは幸に「なぜ飲まないのか」と尋ねました。幸は答えました。「人間はずっと幸せだったら、本当の幸せを感じられなくなるのではないでしょうか」と。
村人たちは幸の言葉を笑い飛ばし、幸せの泉の水を飲み続