アナログ推理ゲームの世界を一緒に旅しませんか
皆さん、こんにちは。秋山です。
今回の記事は『アナログゲームマガジン』用となります。
『アナログゲームマガジン』では私を含め10人のメンバーが記事を書いていく予定ですが、それぞれが足並みをそろえて書くわけではありません。軸足をアナログゲームに置いてはいるもの、向いている方向も見ている方向もバラバラという、ちょっと変わったマガジンです。
なので、ひとりひとりが、そこそこにしっかりしている必要があり、初回は無料記事として、各々が書いていく予定のテーマをしっかりと説明する予定です。この記事は、私にとってのそれにあたります。
取り上げるテーマは、アナログゲームにおける推理ゲームという新たなるジャンル
取り上げようと思っているテーマは、推理ゲームです。
いきなりですが、推理ゲームと聞いて皆さんが思い浮かべるのは、どんなタイトルでしょうか。
『ポートピア連続殺人事件』?
『かまいたちの夜』?
『逆転裁判』?
『ダンガンロンパ』?
はい。これ、全部、デジタルですね。
そうです、デジタルゲームの世界には「推理ADV」というジャンルが既に確立されており、毎年のように大小様々なタイトルがリリースされています。ベストセラーや大人気タイトルも数多くあり、遊んだことはないけれど、タイトルだけは知っている、という方も多いことでしょう。
一方、アナログゲームの世界へと目を向けると、万人に知られているタイトルはないように感じられます。しかし、アナログゲームの世界最大規模イベントであるシュピールに目を向けると2018年にボードゲーム『Detective』と『Chronicles of Crime』という2大タイトルがリリースされるや否や、翌年からフォロワーが続々と増え、一大ムーブメントとなりつつあります。私の見立てでは、この2018年がヨーロッパにおける推理ゲーム元年です。
これらの作品は、日本語版の発売が予定されており、ヨーロッパに遅れること3年、もしかしたら2021年が日本における推理ゲーム元年となるかもしれません。
と言うわけで、これからムーブが来ることを見越して、この図で言うところの右下、推理ゲームを専門的に紹介させていただきます。
……いえ、ほんとうに、ここだけで良いのでしょうか?
少し考えてみましょう。
日本では2019年から推理の要素を含む『王府百年』を先駆けとしてマーダーミステリーが流行りはじめましたし、2010年代前半に大ブレイクした『クトゥルフ神話TRPG』の一部シナリオはバトルではなく推理を重視しています。推理あるいはミステリーを要素として考えたとき、様々なアナログゲームに推理ゲームの片鱗を見出すことができるでしょう。
従って、アナログゲームにおける推理ゲームを考えるとするならば、右下だけでは不充分です。他の作品群に見られる、推理要素を含む作品も取り上げる必要があるでしょう。
と言うわけで『アナログゲームマガジン』における私の担当分としては、推理ゲームそれ自体を扱うことはもちろん、推理ゲームという切り口で、アナログゲームを様々な視点から見ていくことにします。と言っても、その範囲は膨大ですし、一言で説明することは難しいです。また、推理ゲームはその特性上、ネタバレ禁止という文化があり、なかなか内容について言及するのが難しいですし、元作品に触れていないと本質を語ることができないという課題もあります。
そこで、ひとまずの目標として、推理ゲームの年表作りを目標に掲げます。過去から現在に至るまで、どのような推理ゲーム/推理要素を含むゲームが存在していたのかを明らかにすると同時に、各論として個々の作品を紹介し、ある程度、年表ができあがったところで総論としてまとめていくことにします。従って各回の内容は、研究成果の発表……みたいな感じになることでしょう。よろしくお付き合いいただければ幸いです。
過去を研究しつつ、未来に向けて実作し、新作推理ゲームを発表する
ここまでで、やろうと思っていることの半分です。
もう半分は実作です。
なにを隠そう、私はミスボドゲームズのデザイン担当として、今までに2作の推理ゲームを発表してきました。
今後も継続的に発表したいと考えているのですが、その先行発表の場として、このマガジンを考えています。
具体的には、オンラインで先行体験会の場を設け、マガジンの購読者向けにその機会を提供させていただきます。定期的に募集しますので、参加希望者は個別に私まで連絡いただければ幸いです。
第1弾として『大富豪を殺したのは誰か?』と『双子を殺したのは誰か?』の2作同時発表を考えております。詳しくは続報をお待ちください。
まとめ
・テーマは推理ゲーム
・古今東西のゲームを研究し、分かったことを発表する
・新作をいち早く遊んでいただくマガジン購読者向け企画の開催する
終わりに
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ほんとうは最後に発表しようと思っていたのですが、タイトル画像に使ってしまったのでバレバレですね。はい『推理ゲームふるあた』という題で連載します。
「ふるあた」は「ふるきをたずねてあたらしきをしる」の略、つまり温故知新です。温故知新という言葉に馴染みがない方も多いと思ったので、ひらがなに開いたうえで略称にしました。デジタルゲームの文脈では、フルアタックを縮めて「フルアタ」と言うこともあるそうなので「推理ゲームを全力で調べます!」という意味も込めました。
がんばって書きますので、記事へのいいねやSNSへのシェアで応援いただけると幸いです。よろしくお願いします!
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