「現代詩手帖」投稿欄の選者のこと

2023年4月から一年間、「現代詩手帖」投稿欄の選者をつとめます。
(掲載は、2023年6月号~)

投稿欄の選者をつとめるのは、現代詩人会の第一期投稿欄(2016~2017年)のとき以来です。

その間にも、詩を読み、選ぶ仕事として……
詩の教室での作品講評や、静岡県と新潟県の国民文化祭での審査、そして、H氏賞と詩人クラブ新人賞の選考なども担当してきました。

けれど、「現代詩手帖」という歴史のある詩の雑誌の投稿欄はやはり特別です。

一年間の選考の終わりに決まる「現代詩手帖賞」は、詩の世界で最も注目される賞の一つですし、そこから、さまざまな場所で活躍する書き手たちや、中也賞やH氏賞へとつながる詩集もたくさん生まれてきました。

ということもあり、この場所で、魅力的な未知の書き手たちと出会えることを、私もこれから楽しみにしています。

私自身も、「現代詩手帖」には、約20年前に、尊敬する詩人の池井昌樹さんが選者だったときに投稿していたことがあります。
選考が半年経った頃に行われる「対談合評」で、池井さんに大変ありがたい言葉をいただいたことが、その後も詩をつづける励みとなりました。

私は、本当に好きな詩人が選者のときにしか投稿してこなかったので……
そのあとに集中的に投稿をしたのは、「ユリイカ」で松浦寿輝さんが選者をつとめていた2007年のとき。
そこで「ユリイカの新人」に選んでいただいたおかげで、第一詩集も刊行できたと思っています。

もちろん、当時の投稿欄で松浦さんがお書きくださったことは、いまも、これからも、消えない灯りとなって、私の詩作の道行きを照らしてくれています。

「現代詩手帖」の投稿作品の締め切りは、毎月20日(必着)。
2023年4月20日の締め切り分から、私が読み、選ばせていただきます。

もう一人の選者は、
素晴らしい詩の書き手であり、読み手でもある山田亮太さんです。

詩を書くことは、自分にとって詩とは何かを問い、探りつづけることでもあり、言葉の模索と修練の果てのない旅に出ること、だと、私は思っています。

それぞれの書き手の模索の跡が(顕在的にも潜在的にも)刻まれた、渾身の作品をお待ちしています。
これぞ!という力作をぜひお送りください。

「現代詩手帖」が近くの書店や図書館にないという方のために
(すぐに売れてしまったり、貸し出し中という声をよく聞きますので)。

「現代詩手帖」の投稿欄の募集要項である、
「新人作品募集」のページの写真も載せておきます。

これから一年間、何卒よろしくお願いいたします。

「現代詩手帖」投稿作品の応募方法(締め切りは、毎月20日必着)