ひとりのときに香る霧(森茉莉と香水と)
このところ眠りにつくまえに、最近書いた一篇の詩のなかの、漢字とひらがなを取りかえたり、形容詞と副詞を消したり加えたりすることを飽きもせずにくり返している。
一語一語の視覚的、聴覚的なふれあいを調整するのは、詩を書いていてとても楽しいことの一つ。人に見せるため、というよりもまずは自分のために、心から惹かれる色や素材のスカーフや折り紙を選び、重ねてゆくような面白さがある。
現実の生活では、思い通りに花を咲かせ、小鳥を鳴かせることはできなくても、言葉と言葉の重ね方や離し方しだ