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C104参戦記(下)「ランナーズ・ハイ」

【お詫び】『カゲフミ! vol. 1』の追加Webコンテンツですが、サイト修復の目途が立っておらず、いまだ公開できておりません。
10月中の復旧を目指しておりますので、もうしばらくお待ちいただければ幸いです。

 こんにちは。国際単位系(しのはら恵/シャーロットエース)です。前編の投稿からずいぶんと時間が開いてしまいました。先日のコミケの赤字と次の新刊の費用をなんとかするべく、労働に駆けまわっているこの頃、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。

 さて、今回は前回に引き続き、コミックマーケット104(以下、C104)の参戦記です。前回は執筆のウラ話が主でしたので、今回は入稿から当日までを中心に。前回はこちら『C104参戦記(上)「同人に本気 オッチャホイに本気」』から。投げ銭ラインを末尾に設定しましたが、全文無料でお読みいただけます。

note以外の記事・制作物も含めた一覧は自身のWebサイト「シャーロットエースの部屋」からご覧ください。


限界入稿

『カゲフミ vol. 1』表紙 是政橋の写真にロゴと雑誌風のコーナー紹介、春瀬の絵を加えて完成

 編集作業も大詰めというところで、春瀬(宇田/でぃめ、@41_36_22)から頼んでいた表紙絵が届きます。絵が描けない私は、「今まさに画面奥に向かって駆けだそうとする01世代4人」を写真の上に書き込んで欲しいとだけ伝えていたのですが、イメージ通りの(そしてそれよりはるかに高いクオリティの!)イラストを納品してくれました。しばらくは「素晴らしい!期待以上の成果じゃないか!!」と言い続けていたように思います。やはりでぃめ、あなたに頼んでよかったです。ありがとう!

素晴らしい!対抗心、闘争心、期待以上の走りじゃないか!!

『新時代の扉』より、アグネスタキオン

 取材の必要な特集記事は描き終わりましたが、本のレイアウトには左右ページ・見開きの配置など順番上の制約がいくつかあります。その調整を兼ねて、持ちネタから小コラムを2つ書きました。入稿〆切は8/1の12時でしたが、デザインまで完成したのは当日の朝。結局10時頃に入稿し、そのまま期末試験へと向かいます。

 余談ですが、入稿前の一週間で3時間睡眠を繰り返していたら、入稿後もなぜか3時間以上は寝られず、結局8月の20日ごろまで崩壊した生活習慣を引きずることになってしまいました。最悪の事態も覚悟するような体調でしたので、みなさんにおかれましては是非、計画的な入稿と健康的な同人活動を……

前夜祭 vol. 4

 入稿後は院試勉強のつもりでしたが、コミケを前に何か手につくはずもなく。そうこうしているうちに前日を迎えてしまいます。前日は、恒例となった、天然ウナギ専門店の壮行会。でぃめたっての希望でレシピは唐揚げに決定、準備して夜を迎えます。

 毎回ご飯を食べたころに上げるのが恒例となった宣伝動画ですが、今回は間に合いませんでした。過去のコミケレポートをご覧の方はご存じかと思いますが、衣装制作も含め、なかなか時間がかかります。新刊と同時並行で進めるには、あまりにも荷が重いタスクでした。次はまた何か練習してやれたらいいですね。前回の動画リンクを貼ってお茶を濁しておきます。

「あのね! ターボね! 『せんでん』する!!」

サポートカードイベント「『せんでん』始動!!」より

消灯?

 ご飯が済んだらコミケ準備の続きです。今回は私の新刊『カゲフミ! vol. 1』のほかに、でぃめ(春瀬)の新刊コピ本『アグネスタキオン 脱入門 序』を頒布することになっています。でぃめはコピ本の原稿(8から12ページ)を済ませ、裏のコンビニで印刷へ。私は放置してあったウィッグのセット、無料配布ポストカードと名札の制作、そして荷造りを。すべての作業が終わったのはなんと当日の5時頃。当然一睡もできず、過去もっとも余裕のない状態で現地に向かいます。

当日!!!!

ご対面

 また来てしまいました、ビッグサイト。着替えを済ませ、いよいよ私の初めての本と対面です。入稿が上手くいっているかなど非常に不安でしたが、ひとまず印刷トラブルはなさそうで一安心でした。感慨に浸りたいところではありますが、設営や見本誌の提出など、やることはまだまだあります。ブース組み立ても4回目となれば慣れたものですね。お隣さんに挨拶をしたら、いよいよ開会です。

はじめての おかいあげ

 今回のコミケでは、何段階かの売り上げ目標を立てていました。印刷費償還ラインなど現実的な物も当然ありますが、一番最初の目標はやはり、一冊買ってもらうことでした。もちろん自分としては精一杯の本を作ったつもりですが、頑張ったからと言ってそれが伝わる、ウケてくれるとは限りません。緊張で縮こまりながらその時を待ちます。

 最初に入場してくるのは、アーリーと呼ばれる早期入場チケットを買った、"ガチ"の人たちです。彼らの多くは買い物リストを作成し(サークルチェックといいます)、お目当てのブースへ吸い込まれるように向かっていきます。でぃめはすでに4回目のコミケ常連とだけあって、コピ本は2冊3冊と売れていきます。もちろんこれも嬉しいのですが、一方でやはり、自分の本は売れないのだろうかという不安が膨らみます。その時でした。

売れた。売れました。私の本が。この人が表紙買いだったのか、中身を見て買ってくれたのかは忘れてしまいましたが、とにかく嬉しかったことだけは覚えています。はじめのいっぽ!!!

 幸いなことに、その後は概ね順調と呼べる状態でした。前編で書いたような裏話をしたら「狂ってやがる……」と言ってくれた人、府中が地元だという人、映画を何度も見た人。いろんな人に買ってもらうことができました。見本誌だけでも見てほしく積極的に声をかけていましたが、思いのほか見本誌を手に取ってくれた人の購買率が高く、びっくりでした。この本が欲しいのって私だけじゃなかったんだ……!

 規模があまりに大きいコミケの特性ゆえ、もちろん表紙買いの人も一定数います。表紙に惹かれて見本誌を見てくれた人もそれなりの数なようで、やはり、でぃめに頼んで良かったですね。中にはイラスト集や漫画だと思って買ってくれた人もいるかもしれませんが、コミケで頒布する以上はどうしても起こってしまうことです。その人たちをも満足させられる中身になっていると良いのですが……

ひるさがり

 1時を過ぎると、徐々に午後入場組も会場内に。私に会いに来てくれるFF達もいました。やはり人と会えるというのは嬉しいものですね。差し入れは二人で美味しくいただきました……(食べ物でないものももちろん使っています!ありがとうございます!)

 夏コミの敵といえば、やはり暑さでしょう。今年も外は大変な状態であったようで、中も東1~6ホールを中心に蒸し風呂状態だったようです。今回ウマ島が割り当てられた東7ホールは、冷房がよく効きコスプレ更衣室とも近い恵まれた環境でした。とはいえ、新衣装を作れなかったのもあり冬仕様のコスプレに長髪のウィッグ。二人とも熱中症スレスレになりながらなんとかブースを捌いていました。

 でぃめのコピ本も売り切れ(なんと4回連続4回目!)、『カゲフミ!』もだいぶ数を減らしてきました。ポスターを譲渡するなど、徐々に撤収に備えます。少しだけ出来た合間を縫って、なんとか買い回りやお世話になっている人たちへの挨拶回りなどができました。

てっしゅう!!!!

 正直この時間帯の記憶はあまりありません。帰りに寄ったラーメン屋で、久々にご飯を完食できなかったことだけよく覚えています。

 帰宅後に改めて集計すると、現地での頒布部数はなんと69部。幸いなことに、印刷費の回収ラインに到達していました。ひとまず安心ですね。とはいえ、取材の高コスト体質をどうにかしないと持続可能ではありません。次回がいつになるかは分かりませんが、まだまた取り上げたいネタや行きたい場所はたくさんあります。細く長く続けていけたらよいですね……。

 コミケの終了後も、本を読んでくださった方から感想やお褒めの言葉やご意見、それにレシピを作ってみたという報告などをたくさん頂きました。すべてに目を通していますし、とてもとても励みになっています。次回に向けて頑張ろうと決意を固めたあたりで、このレポートを締めくくることにしましょう。

C104・その後

え? vol. 2 はパリですか?

行ってきます……

『カゲフミ! vol. 1』はBOOTHにて頒布中です。国際単位家よりまごころ込めて発送します。

note以外の記事・制作物も含めた一覧は私のWebサイト「シャーロットエースの部屋」よりご覧ください。(現在メンテナンス中。表示が消える・崩れる場合、パソコンまたは横画面での閲覧を推奨します。)

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