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ユナイテッドアローズ 統合レポート解説

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2023年8月に発行した、「ユナイテッドアローズ 統合レポート2023」についてご理解を深めていただける、全7回の解説記事です。
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記事一覧

ユナイテッドアローズ 統合レポート解説 第7回:経営陣からのメッセージ

前回までの振り返り第1回の「ユナイテッドアローズの統合レポートとは?」から始まり、今回が連載の最終回となります。 この連載を通じて、当社の統合レポートへの興味関心、ご理解を深めていただけましたら幸いです。 今回は、当社の経営陣や、当社に関わる社内外のキーパーソンの方によるメッセージについて解説します。 なぜメッセージを載せるのか当社では、統合レポートそのものが当社から投資家の方へのメッセージであり、対話するためのツールであると位置づけています。 統合レポートには、社

ユナイテッドアローズ 統合レポート解説 第6回:サステナビリティ

前回の第5回では財務情報と非財務情報についてご説明いたしました。 今回は、当社の長期ビジョンにも組み込み、積極的に推進している「サステナビリティ」について解説いたします。 マテリアリティとSARROWS「サステナビリティ」とは「持続可能性」を意味し、環境や社会に配慮した企業活動に関して用いられる言葉です。 サステナビリティ経営を実践するには、企業経営における重要課題を特定し、それに対応する活動を行うことが大切です。 この重要課題のことを「マテリアリティ」と呼び、経営戦

ユナイテッドアローズ 統合レポート解説 第5回:財務・非財務情報から企業を知る

前回までの振り返り第4回では、長期ビジョン・中期経営計画についてご説明しました。 全7回の連載を予定している統合レポート解説記事が後半に入ってまいりました。 今回は、財務情報と非財務情報について解説いたします。 情報の種類 ―「財務情報」「非財務情報」の違い―企業経営における情報には、財務と非財務の二つがあります。 財務情報とは、売上高や利益など数量で表すことができる定量的な情報です。財務諸表に記載されているものがそれにあたります。 一方、非財務情報とは、数値化しづ

ユナイテッドアローズ 統合レポート解説 第4回:⻑期ビジョン・中期経営計画

前回の振り返り第3回では、価値創造の源泉「ヒト・モノ・ウツワ」についてご説明しました。 今回は、当社の戦略の要となる「長期ビジョン2032」と「中期経営計画2023-2025」について解説します。 なぜ中・長期視点でのビジョン・計画を立てるのか社会が変化するなかで持続可能な企業経営を行っていくためには、長期間にわたる事業経営の指針となるビジョン(将来的なありたい姿)を据える必要があります。そして、このビジョンからバックキャスティングで、数年後の目標を立てます。これが中期

ユナイテッドアローズ 統合レポート解説 第3回:価値創造の源泉 「ヒト・モノ・ウツワ」

前回の振り返り第1回の「ユナイテッドアローズの統合レポートとは?」に続き、第2回では統合レポートの全体像を一望できる「価値創造プロセス」について解説しました。 第3回となる今回は、価値創造の源泉「ヒト・モノ・ウツワ」について解説します。 価値創造の源泉とは価値創造の源泉とはその名の通り、当社の価値を生み出す源であり、競争優位性となるものです。 ユナイテッドアローズの価値創造の源泉は、大きく「つくるチカラ」「つたえるチカラ」の2つに分けられます。 「つくるチカラ」は、

ユナイテッドアローズ 統合レポート解説 第2回:価値創造プロセスの読み解き方

前回の振り返り前回の第1回記事では、「ユナイテッドアローズの統合レポートとは?」というテーマを解説いたしました。 第2回の今回記事では、統合レポートの全体像を一望できる「価値創造プロセス」図について解説します。 価値創造プロセスとは「価値創造プロセス」とは企業が社会に対してどのような価値を提供しているのかを示すものです。 社会への提供価値、すなわち長期的なありたい姿(ビジョン)からバックキャストし、価値を提供するための手段と、それを実行するための材料である資本を整理し

統合レポート解説 第1回:ユナイテッドアローズの統合レポートとは

統合レポートで伝えたいこと統合レポートとは、企業がどのように長期的に価値を創造する力をもっているかを知ることができる冊子です。 当社は2000年に英語版のアニュアルレポートを発行して以来、インベスターズガイド、アニュアルレポート、統合レポートと形式を進化させながら、冊子を通して投資家とのコミュニケーションを図ってきました。 ですが2020年、COVID-19の流行によって社会情勢や生活様式が大きく変化し、渦中において的確な長期展望を描くことが難しくなったため、2019年